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《Excelデータの作り方》総務省の「機械判読可能なデータの表記方法の統一ルール」から抜粋!

2022.06.23

《Excelデータの作り方》総務省の「機械判読可能なデータの表記方法の統一ルール」から抜粋!

目次

2020年、Excel(エクセル)のデータ入力のルールを総務省が開示したことをご存知でしょうか?

Excelはデータの記録や統計を行うだけでなく、ピボットテーブルやBIツールとの連携によるデータの視覚化や分析、シミュレーションなどの「データ活用」ができるツールです。

近年のDX推進の高まりから、現在ではいかにスピーディにビッグデータを可視化し、分析や戦略立案を行うことができるかが企業の競争力を決めるポイントとなりつつあります。

今回は、データ活用に欠かすことのできないExcelについて、

  • データ入力の統一表記の必要性
  • 具体的な取り組みかた10選

を解説します。

基礎的なことも多い入力ルールですが、改めて基本から見直すことで業務効率化の第一歩にしていきましょう。

EXJ_みずき

監修:みずき さん
EXCEL女子の研修講師をしています。Excel研修では「覚える」だけではなく「理解する」ことで、自身の力としてExcelスキルを身につけられる研修を実施しています。研修をするたびにExcelが大好きになり、Excelってすごい!と実感しています。Excelの他には写真が好きで食べ物や風景を撮影しています!

なぜExcel(エクセル)のデータ入力の方法を統一するのか

売上データや顧客情報など、日々たくさんのデータがExcelで管理されています。

しかし、いざそのデータをあわせて分析しようとしたとき、データごとにExcelのレイアウトやフォーマットがバラバラで困った経験はありませんか。

それぞれのデータを同じ形式に直すには時間も手間もかかりますし、転記ミスが発生しないとも限りません。

Excelのデータ入力方法を統一することで、このようなストレスを減らし業務効率を上げることができるのです。

加工や組み合わせで価値が増す

日々、企業には、

  • 収支や取引情報
  • SNSのマーケティングから得た情報

など、さまざまなデータが蓄積されていきます。

しかしそのデータは、単なる蓄積や推移のチェックだけでは本当のデータ活用とはいえません。

  • 顧客データを年齢別に抽出してペルソナを再考
  • 従業員データと勤怠データを組み合わせて業務改善を行う

など、データは無限の価値を秘めています。

データは、加工や組み合わせを行うことで何倍にも価値を高めることができるのです。

スムーズなデータ活用は、ルールのあるデータ制作から

膨大なデータをスムーズに活用するためには、その前段階であるデータ入力や管理がルールに基づいて行われていることが重要です。

デジタル化が進む現在では、データはより多様化し、複雑化しています。

例えば、デジタルマーケティングだけでみても

  • WEB広告のクリック数やSNSの反響データ
  • 自社LPへのアクセス数

など、管理しなければならないデータは計り知れません。

もしそのデータが

  • 部署ごと
  • 担当者ごと

に異なるフォーマットで管理されていたとしたら、データを比較することも組み合わせることも難しくなってしまいます。

どうすればデータの編集や加工、分析など二次利用しやすいか考えながらデータ管理を行うことが大切です。

総務省によるExcel(エクセル)へのデータ表記方法の統一ルール

2020年12月に、総務省から「機械判読可能なデータの表記方法の統一ルール」(※参照 | 総務省 統計表における機械判読可能なデータの表記方法の統一ルールの策定)という、Excelのデータ入力の方法を統一するための規定が公開されました。

これはもともと政府統計の総合窓口(e-Stat)というポータルサイトで活用するためのルールでしたが、一般のユーザーにとっても効率的なデータ活用に有効な入力規則として注目が集まっています。

次の章で、具体的なデータ入力方法をみていきましょう。

効率を上げるデータ入力の方法10選

ここでは、総務省の「機械判読可能なデータの表記方法の統一ルール」から、Excelにデータ入力時のルールを10個厳選して解説します。

どれもすぐに取り組むことができ、データ活用の業務効率アップにつながるため、社内のデータ入力のルール作成などの参考にしてください。

セルに複数のデータを入れない

1セルには1データのみの入力が基本です。

リストを作る際にひとつのセルに複数のデータをまとめて記載した場合、関数などの数式やグラフ作成、並べ替えなどが利用できず、あとからデータを利用できる形に修正する手間が発生します。

データ活用の際の手間を省くために、セルに複数のデータが入っていないかは事前にチェックするようにしましょう。

セルに複数のデータを入れない

数値データに文字列を含めない

「円」や「人」などの日本語入力や、「▲」や「,(カンマ)」が含まれたセルは、Excelが入力値を「文字列データ」として認識するため、計算がエラーになったり、並べ替えができないことがあります。

もし体裁が気になる場合は、セルには数字のみを入力し、「数値データ」とします。

数値データ」の単位や桁区切りカンマなどを表示したい場合は、「ユーザー定義」の書式設定の機能を利用しましょう。

数値データに文字列を含めない

セルを結合しない

セルの結合は体裁を整える際に使用しがちですが、フィルター機能やグラフ化、コピー、ペースト、範囲選択など多くの機能でエラーメッセージが表示され、使用できなくなったり、意図しない結果となりミスが起こりやすくなります。

見た目は良くなるものの、データの二次利用を考えるとあまりメリットのない機能です。

複数列の中央に見出しをつけたい場合

  1. セル範囲を選択
  2. セルの書式設定の「配置」タブをクリック
  3. ドロップダウンリストのなかの「選択範囲で中央」を選ぶ
  4. 「OK」を押す

そうすることで、セル結合無しできれいに見出しをつけることができます。

セルを結合しない

スペースや改行等で体裁を整えない

空白(スペース)や改行を行うと機械がデータの範囲や連続性を読み取れなくなってしまうため、最大値や最小値などのデータ検索などがうまくできなくなることがあります。

「インデント」の機能を使用し体裁を整えましょう。

スペースなどで体裁を整えない

項目名を省略しない

従業員リストなど重複する項目が多いデータで、日付や部署名の入力を省いてしまうことがあります。

この場合、データの並べ替えを行うとなにが省略されているかわからなくなってしまったり、ExcelのVBAでルーチンワークを自動化しようとした際にデータを正しく読み込めないケースが多発します。

手間のようにも思いますが、データ内容は省略せずにすべて入力するようにしましょう。

項目名を省略しない

一つの表を空白の列、空白の行で分断しない

データを見やすくするために空白の列や行を入れて分断されていると、機械やソフトウエアはデータの連続性を読み解くことができなくなってしまい、データ処理に支障がでます。

空白などはデータの分断をまねくため、不要な列や行の追加は避けたほうがよいでしょう。

表を分断しない

オブジェクトを使用しない

オブジェクトとは、図形、グラフなどさまざまなワークシート上に挿入できるものを指します。

このオブジェクトを使用して体裁を整えるのは、機械判読には適していません。

オブジェクトを削除し、それぞれのセルにデータを入力しましょう。オブジェクトを削除した例

8.データの単位を記載する

「円」や「kg」などの単位を記載せず数字だけ入力してしまうと、他の社員が編集するときや二次利用する際に混乱の元です。

単位がある項目には、データと別のセルに分けて単位を入力しておくようにしましょう。

単位を記入する

機種依存文字を使用しない

機種依存文字とは、PCや携帯電話のOSによって文字化けなどを引き起こす事がある文字のことです。

このような利用に制限のある機種依存文字は、複数の社員で扱うデータ管理には向きません。

機種依存文字を使用しない

1シートに複数の表を掲載しない

1シートに複数の表があると、並べ替えやデータの集計が正確にできないことがあります。

1シートには一つの表だけを掲載するようにしましょう。

1シートに複数の表を掲載しない

まとめ

今回は、総務省の示したExcelのデータ入力規則を元に、データ活用をより効率的に行うためのルールを10個ご紹介しました。

データは収集して終わりではなく、複数のデータを横断的に分析することによって新たな価値を生み出すことができます。

その前段階であるデータ入力でつまずかないように、業務効率化の第一歩として社内でExcel入力の統一ルールを作成してみてはいかがでしょうか。

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