人事評価制度を全社で運用するためには、人事部門からの案内や評価の入力だけでなく、
各部門の進捗確認、提出ファイルの照合、最終的な集計など、さまざまな業務が発生します。
今回ご紹介するサービス業のお客様では、人事部門から発信する評価制度の運用をExcelで管理していました。
各部門がそれぞれの方法で業務を進めていたため、管理ルールやファイルの形式にばらつきがあり、
人事部門が最終提出時に内容を照合・集計する際の負担が大きくなっていました。
本プロジェクトを担当したコクー社員は、現場へのヒアリングを通じて部門ごとの運用状況を整理。
タレントパレットで人事評価業務を一元管理し、人事部門と各部門が進捗をタイムリーに把握できる仕組みを構築しました。
今回は、異なる運用をどのように整理したのか、導入後も無理なく使える仕組みにするために何を意識したのかを紹介します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 業界 | サービス業 |
| 支援期間 | 1年以上 |
| 仕様ツール | タレントパレット、Excel関数、GAS |
| 担当範囲 | 現状ヒアリング、要件整理、現状整理、実装・構築、テスト、運用設計、権限設計 |
| 支援形態 | 常駐支援 |
お客様は、人事部門から全社に発信する評価制度の運用をExcelで管理していました。
一方で、実際の管理方法や業務の進め方は部門ごとに異なり、それぞれの現場に合わせたルールで運用されていました。
各部門が業務を進めるうえでは一定の柔軟性がある一方、人事部門が全体の進捗を確認する際には、
複数のファイルや管理方法を見比べる必要がありました。
どの部門がどこまで対応しているのかを、同じ基準でタイムリーに把握しにくい状態でした。
評価業務の最終段階では、各部門から提出されたExcelファイルを人事部門が確認し、内容を照合したうえで集計する作業が発生していました。
部門によってファイルの管理方法や入力ルールが異なるため、そのまま一括で集計することが難しく、提出後に内容を確認したり、データを整えたりする工程が必要でした。評価業務が集中する時期には、こうした確認作業が人事部門の負担となり、運用効率にも影響していました。
単にExcelファイルの形式を統一するだけでは、各部門の業務に合わず、運用が定着しない可能性があります。
全社で管理方法をそろえながらも、部門ごとの状況を踏まえ、現場が無理なく対応できる仕組みにする必要がありました。
そのため、本プロジェクトでは、人事部門の管理負担を減らすことと、各部門が評価業務を進めやすくすることの両方が重要なテーマとなりました。
支援担当者が最初に行ったのは、現場へのヒアリングです。
人事評価業務は、制度上の手順だけを確認しても、実際の運用を十分に把握できるとは限りません。
各部門がどのようなファイルを使い、どのタイミングで入力や確認を行っているのか、どこで判断や調整が発生しているのかを確認しました。
表面的な作業手順だけではなく、現場で続けられてきた運用の背景も踏まえて整理することで、タレントパレット上で再現すべき業務と、見直したほうがよい業務を切り分けていきました。
今回の目的は、Excelで行っていた管理をそのままシステムに置き換えることではありません。
部門ごとの運用状況を一元管理し、人事部門と各部門が同じ情報を見ながら業務を進められる状態をつくることでした。
そこで、評価業務の進捗をタレントパレット上で確認できるようにし、どの部門がどの段階まで進んでいるのかを把握しやすい構成を検討しました。
また、人事評価の情報は、利用者の役割によって閲覧・操作できる範囲を適切に設定する必要があります。
担当者は権限設計も含めて整理し、それぞれの立場に必要な情報を確認できる仕組みづくりを進めました。
全社に関わる評価業務では、構築した仕組みが実際の運用に合っているかを事前に確認することが欠かせません。
支援担当者は、ヒアリング内容をもとにタレントパレットを構築した後、テストと改善を繰り返しました。
画面上で動作するだけでなく、実際の評価業務の流れに沿って使えるか、入力や確認を行う担当者が迷わないかという視点で検証しました。
最初から大きな仕組みを完成させるのではなく、確認できる範囲から形にし、
テスト結果を踏まえて調整することで、現場との認識のずれを抑えながら進めています。
システムは、完成した時点がゴールではありません。評価制度は継続的に運用されるため、導入後も担当者が安定して使える状態をつくることが重要です。
担当者は、構築作業だけで終わらせず、運用開始後にどのような確認や管理が必要になるかを整理しました。
人事部門が進捗を確認しやすく、各部門も決められた流れに沿って対応しやすいよう、運用全体を見据えて設計しています。
依頼された機能を形にするだけでなく、その後の業務で無理なく使い続けられるかを考えながら改善を重ねたことが、本プロジェクトの大きな特徴です。
今回の支援では、特定の一度きりの出来事よりも、現場へのヒアリングとテストを重ねる過程そのものが印象的な取り組みとなりました。
当初は、部門ごとに管理方法が異なり、評価業務の全体像を一つのルールで整理することが難しい状態でした。そこで支援担当者は、既存の運用を一方的に変更するのではなく、現場がどのように業務を進めているのかを確認しながら、共通化できる部分を少しずつ整理しました。
構築後も、実際の業務を想定してテストを行い、運用しにくい部分があれば改善を加えています。
こうした小さな確認を重ねることで、人事部門と現場の認識がそろい、同じ仕組みの中で評価業務を進めるための土台が整っていきました。
現場の状況を理解してから形にし、使う人の反応を確認しながら調整する。その積み重ねが、運用の安定と関係者の安心につながった支援でした。
タレントパレットで評価業務を管理できるようになったことで、部門ごとに分かれていた情報を一元的に確認しやすくなりました。
人事部門は、各部門の進捗状況を同じ仕組みの中で確認できるようになり、複数のExcelファイルを一つずつ照合する負担の軽減につながっています。
また、進捗を可視化したことで、どの部門がどの段階にあるのかを把握しやすくなりました。
各部門にとっても、評価業務を進める流れや管理方法が整理され、関係者間で認識を合わせやすくなっています。
さらに、導入前のヒアリングからテスト、運用設計までを段階的に進めたことで、
課題を明確にしながら小さく構築を始め、実際の運用に合わせて改善する進め方ができました。
今回の経験から支援担当者が改めて実感したのは、業務改善では、ツールを構築する前に現場の運用を理解することが重要だということです。
同じ人事評価業務であっても、部門によって進め方や管理方法が異なります。
その違いを確認せずに仕組みを統一すると、現場にとって使いにくい運用になりかねません。
現場へのヒアリングを通じて課題を明確にし、小さく形にしてからテストと改善を重ねることで、実際の業務に合う仕組みに近づけられます。
また、構築時点の使いやすさだけでなく、導入後に誰がどのように管理し、
継続して運用するのかまで考えることが、安定した仕組みづくりにつながると学びました。
今回のプロジェクトでは、現場の運用を整理し、タレントパレットを活用して人事評価業務を一元管理する仕組みを構築しました。
今後も、業務の現状や関係者の役割を丁寧に整理しながら、構築後の運用まで見据えた支援に取り組んでいきます。
ツールを導入すること自体を目的とせず、現場の負担を減らし、関係者が同じ情報をもとに業務を進められる状態をつくる。
そのために、ヒアリング、設計、構築、改善を一つずつ積み重ねていきたいと考えています。
コクーでは、業務改善やDX推進に関する支援を行っています。現場でどのように業務が進められているのかを確認し、
課題整理や業務の可視化から、要件整理、設計、構築、運用定着まで対応します。
ExcelやVBA、RPA、Power Platform、BI、kintone、CELF、AIなど、さまざまな技術やツールを活用しながら、お客様の課題や業務環境に合った方法を一緒に検討します。
特定のツールを導入することだけを目的にせず、実際に業務を担う方が使い続けられることを大切にしています。
管理方法が部門ごとに異なる、複数のファイルの集計に時間がかかる、
進捗状況を把握しにくいといった課題も、現在の運用を整理するところからご相談いただけます。
紙運用からシステム運用へ。承認フロー見える化の流れ
| 項目 | Before | EXCEL女子の支援 | After |
|---|---|---|---|
| 管理方法 | 部門ごとにExcelで管理 | 現状ヒアリング・要件整理 | タレントパレットで一元管理 |
| 進捗確認 | 提出状況が見えづらい | 評価運用の設計・構築 | 部門ごとの進捗を可視化 |
| ルール | 管理方法がバラバラ | 運用ルール・権限設計 | 関係者の認識が揃う |
| 工数 | 照合・集計に手間がかかる | テスト・改善・運用設計 | 確認・集計の負担を軽減 |
部門ごとに管理方法が異なる、複数のExcelファイルの確認や集計に時間がかかる、業務の進捗を把握しにくい。
コクーでは、現場の運用を確認し、課題を整理するところから支援します。改善方法や導入ツールが決まっていない段階でもご相談いただけます。