マニュアル作成ツールは、DX時代に欠かせないノウハウ共有ツールです。そこで今回は、マニュアル作成ツールとはなにか、導入のメリット・デメリットを詳しく解説します。
後半でツールの比較ポイントやおすすめのツール10選もご紹介しますので、ぜひマニュアル作成ツールの選定にお役立てください。
マニュアル作成ツールとは、業務手順や操作ガイド、動画マニュアルなどを効率的に作成・管理できるツールです。書式や品質にバラつきがあった従来の紙媒体・Wordを使ったマニュアルと異なり、
マニュアル作成ツールには得意分野があり、以下の4種類に分類されます。
など、基本的な作業プロセスやルールなどをマニュアル化するために最適化されたツールです。
DX時代に欠かせない、ITシステムやアプリの操作方法のマニュアル化に強いツールです。実際の操作画面を撮影し、自動反映する機能が搭載されているため、効率よく実用的なマニュアルを作成できます。
社員の持つ専門的なノウハウを一元管理し、社内で蓄積・共有する機能のあるツールです。分析や検索に強いツールが多く、よく出る質問をまとめたり有益なチャットの会話を転記することができます。
動作やニュアンスの解説、外国人労働者への教育動画として、目で見てわかりやすい動画マニュアルが活用されています。
などの機能があり、IT初心者でも扱いやすいことが特徴です。
マニュアル作成ツールのメリットをみていきましょう。
マニュアル作成ツールの最大の特徴は、フォーマットに沿って入力するだけで、誰でも高品質なマニュアルを作成できることです。マニュアル作成業務を大幅に効率化できるうえ、管理の負担も軽減するため、社内全体の生産性向上にもつながります。
また、フォーマットを統一することで視覚的にも読みやすく、情報のばらつき防止になる点もメリットです。
従来の紙媒体やOfficeソフトでのマニュアルは、更新のたびに全員に再配布する必要があり「気軽にアップデートできない」「最新情報がわかりづらい」などの問題がありました。
しかし、マニュアル作成ツールには情報を一元管理する機能が備わっているため、
など、これまでの課題をすべてクリアすることができます。
マニュアル作成ツールが浸透すれば、マニュアルに一貫性がうまれ、社内に分散していたナレッジが整理されていきます。
マニュアル作成では業務プロセスの棚卸しを行うため、その過程でボトルネックや古い慣習が解消され、業務品質が高まったり、業務効率化が進むこともメリットです。
また、これまで担当者に依存していた業務も、マニュアル化すれば属人化を防止できます。
マニュアル作成ツールにはさまざまな種類があるため、自社に最適なツールを選定することが大切です。
まずは、なぜマニュアル作成ツールを導入するのか、その目的を明確にしましょう。
などを検討し、細かなニーズや必要な機能に落とし込んでいくことが大切です。
マニュアル作成ツールはシンプルなものから多機能なものまで幅広いため、一度自社に必要な機能を整理してみましょう。
例えば、ITツールの操作マニュアルを作るのであれば、
などが機能の候補に入ります。また、いくら多機能でも現場が使いこなせなければ意味がないため、操作性や扱いやすさなども確認しておきましょう。
必要な機能が揃ったツールをいくつかピックアップしたら、予算内に収まるかどうかを確認しましょう。
初期費用や月額料金(固定/従量課金)はツールによって月額5千円〜10万円ほどと差が大きいため、具体的に見積もりをとることが重要です。
あらかじめ無料のトライアルを用意しているツールがほとんどなので、積極的に利用してみましょう。
実際に運用するにあたって、その後のサポートの有無やFAQ、コールセンターの営業時間も大切な確認ポイントです。特に、緊急時のトラブル対応や、有償・無償の範囲などもよく比較する必要があります。
それでは、実際におすすめのマニュアル作成ツールを10個見ていきましょう。
知名度の高い、クラウドべースの多機能ツールです。
小売、飲食、製造業、医療、金融など幅広く活用されており、扱いやすいUIと、充実したサポートが特徴です。
プラン名 | 初期費用 | 月額費用 |
---|---|---|
スターター | なし | ¥59,800 |
ベーシック | なし | ¥119,800 |
エンタープライズ | なし | ¥319,800 |
操作手順マニュアルの作成に強いツールです。マニュアル化したい手順をiTutorで実行するだけで自動でマニュアル化してくれるため、大幅な業務効率化につながります。
2,200社以上に導入され、eラーニング作成にも使われています。
プラン名 | 価格(月額) | 主な機能 |
---|---|---|
プロフェッショナルエディション | 約90万円~ |
|
スタンダードエディション | 約70万円~ |
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ドキュメントエディション | 約38万円~ |
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ビデオエディション | 約38万円~ |
|
Mac専用エディション | 約55万円~ |
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スマホで簡単に育成マニュアルを作成できるツールです。
100以上の言語に対応済み、自動翻訳や字幕生成機能、受講者の習熟度管理機能など、社員育成に特化した機能も充実しています。
『tebiki』の料金プランについては、具体的な金額は公式サイトでは公開されておらず、問い合わせが必要です。プランは以下の3種類があります。
いずれのプランも、アップロード本数や閲覧・編集回数は無制限です。また、教育・習熟度管理や自動字幕・翻訳機能が含まれていますが、プランによっては承認フローやセキュリティ機能に差があります。
Qastは、社内のナレッジを効率的に集約する「社内版知恵袋」作成ツールです。
TeamsやSlackと連携でき、利用度をスコア化する機能もあるため、社内のナレッジマネジメント強化につながります。
『Qast』の料金プランについては、具体的な金額は公式サイトでは公開されておらず、問い合わせが必要です。プランは以下の4種類があります。
NotePMは高機能なマニュアル管理ツールです。膨大なノウハウをツリー構造で階層化してくれ、一括で検索・整理しやすいことも特徴です。
プラン名 | 最大ユーザー数 | 月額料金 | ストレージ容量 |
---|---|---|---|
プラン8 | 8ユーザー | 4,800円 | 500GB |
プラン15 | 15ユーザー | 9,000円 | 500GB |
プラン25 | 25ユーザー | 15,000円 | 500GB |
プラン50 | 50ユーザー | 30,000円 | 500GB |
プラン100 | 100ユーザー | 60,000円 | 1TB |
プラン300 | 300ユーザー | 180,000円 | 3TB |
プラン500 | 500ユーザー | 300,000円 | 5TB |
プラン1000 | 1,000ユーザー | 600,000円 | 10TB |
30日間の無料トライアル、月額4,800円(8人)〜6万円(100人)などのプランから選択できます。なお、閲覧専用ユーザーは利用者の3倍の人数まで無料です。
マルチデバイス対応のマニュアル作成ツールで、Wordで作成済みの既存マニュアルを簡単に取り込むことができます。
マニュアルにコメントできる機能があるため効率よくブラッシュアップでき、マニュアルの作成代行などサポートが充実していることが特徴です。
フォーマットに沿って入力するだけで、簡単に業務マニュアルが作成できます。
マニュアルの上限ステップも1,000と多く、最大5階層までのフォルダ分け、詳細なアクセス制限など、比較的自由度が高いことが特徴です。
『 COCOMITE(ココミテ)』の料金プランについては、具体的な金額は公式サイトでは公開されておらず、問い合わせが必要です。
「料理のレシピ」感覚で簡単にマニュアルを自動作成できる、AIアシスト付きのナレッジ共有型ツールです。IT初心者でも扱いやすいUIで2,000社以上が導入しており、社内FAQや独自用語集なども作成できます。
サービス内容 | 料金 |
---|---|
ライト | 月額 ¥35,000 |
スタンダード | 月額 ¥60,000 |
ビジネス | 月額 ¥120,000 |
動画マニュアルの作成に強いマニュアル作成ツールです。PowerPointと似た操作感で扱いやすく、AIによる文字起こしや多言語対応などの機能も備わっています。
導入後の3ヶ月間、研修などのサポートを受けられることも特徴です。
『 VideoStep(ビデオステップ)』の料金プランについては、具体的な金額は公式サイトでは公開されておらず、問い合わせが必要です。
社内のナレッジを一元管理することに特化した、シンプルなマニュアル作成ツールです。
検索性が非常に高く、Google検索と似た感覚で質問形式でナレッジを探せたり、表記ゆれがあっても検索結果に表示するなど、欲しい情報にすぐアクセスできます。
2段階認証などセキュリティ対策も万全で、導入後は担当者のサポートが受けられることも特徴です。
『ナレカン』の料金プランについては、具体的な金額は公式サイトでは公開されておらず、問い合わせが必要です。
DX時代では、マニュアル作成ツールは業務効率化の強力な武器になります。
コクーでは、貴社のニーズに合わせた最適なマニュアル作成ツールの選定から、導入後のサポートまでワンストップで支援しています。マニュアル活用やナレッジ管理にお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
社内のナレッジを集約し活用するためにも、まずはマニュアルの有効活用を目指してみませんか。