今や企業であれば必ずと言っていいほど求められる業務効率化ですが、近年、働き方改革が順次施行されていることにも相まってその重要性がますます高まってきています。
業務効率化を成功させるためには、そのための知識や理解が必要だとわかっていても、なかなか時間的余裕もなく始める際に知っておきたい情報の精査まで追いつかないという企業様も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、効率化を始める前に抑えておきたい業務効率化推進の背景、コスト削減の考え方、業務効率化推進時に役立つ3つの基本スキルについてご紹介していきます。
はじめに、業務効率化推進の背景を日本の社会問題と日本を含む世界のICT市場の成長という2つの視点でみていきましょう。
まず1つ目は、日本の社会問題である「人口減少」です。
日本は今、少子高齢化に伴う人口減少時代と言われています。そのような状況で持続的な経済成長を目指すためには、生産性の向上を図り、減少する労働力を補う手段のひとつとして業務効率化を積極的に推進していく必要があります。
2つ目は、ICT市場の成長による「コンピューターの発展」です。
コンピューターの処理速度が加速度的に進化するに伴い、特定の業務に関しては業務の代替を機械に任せられる時代になりました。手作業で行っていた業務を自動化させるなど、実務レベルで効率化を推進し実行していく必要があります。
このように今後企業は、利益を生み出し社会に還元していく組織としてワンランク成長することが期待されています。そのために生産性を向上させることは不可欠であり、その手段として業務効率化に取り組むことが非常に重要なのです。
次に、業務効率化の目的であるコスト削減について理解を深めていきましょう。まず往々にしてコスト削減のコストの定義(メイン)を経済的コストと位置付けてしまうことが多くみられます。
経費をかけたくないあまりにツールの導入が進まず、大量のデータを手作業で集計するというような一番時間的コストがかかる業務が改善されないまま見逃されがちになったりします。
そういった業務が増えると社員は疲弊してしまい、モチベーションの低下どころか離脱につながります。
このように経済的コストばかりに注力しすぎて、改善後の社員のモチベーションが低下してしまっては本末転倒です。そうならないために、ここではもう少し細かい視点でコスト削減を考えていきましょう。
ほとんどの場合、目に見えて分かりやすい経済的コストだけに注力しがちですが、それ以外のコスト削減につながっているという点もあらかじめ理解しておくといいでしょう。
例えば、帳票類を紙からデジタル化した場合は、紙代(経済的コスト)の削減だけではなく、 帳票の保管作業や帳票に記入された情報の再利用にかかる作業などで肉体的・時間的コストも同時に削減されています。
また、手作業をシステム化する場合は一旦経済的コストが嵩みますが、システム化後は時間的コストと頭脳的コストが削減されます。
さらに、経済的コスト中心ですと、会議のムダを見逃してしまいます。会議を削減すれば、会議時間分の時間的コストだけではなく会議準備、議事録や報告書の作成作業分の肉体的コストの削減に繋がります。
このように、経済的コストだけでないコストを削減することにもつながっているため、バランスの良いコスト削減計画をもって業務効率化に臨んでいくようにしましょう。
ここからは、実務レベルで効率化に取り組んでいく際に、業務効率化を推進するメンバーが意識しておきたい3つの基本スキルをご紹介していきます。
令和時代になり、改めて注目されているのが、この報連相(ホウレンソウ)です。
これまでは直接会ったり、電話やメールで伝えたりといった手段が中心でしたが、最近ではテレワーク化の流れもあり、業務内容や効率性を考慮したコミュニケーション手段を利用するケースが広がっています。
現在の社内のコミュニケーションのあり方としては、報連相を常習的に行える環境づくりを見直し、良好かつリアルタイム性の高いコミュニケーションをとっていくことが不可欠です。
業務を遂行する上で、さまざまなテクニカルスキルが求められます。
書類作成やビジネスメールのやりとりのために、PCの操作だけでなく「Excel」や「Word」など多くのアプリケーションを使いこなす必要があります。
業務を正しく遂行するには、「知識」として知っているだけでは意味がありません。業務の目的をしっかり理解し、論理的に考え、知識を活かして実行していきます。
また、上司・同僚・取引先と意思疎通を図りながら進めていくコミュニケーションスキルも重要です。相手の気持ちをくみとる、相手にわかりやすく伝える、ことはスムーズな業務進行に欠かせません。
企業に属していれば一人で完結する仕事はほとんどありません。
そのため、業務フローやスケジュール、タスク状況などの「業務の見える化」は大変重要です。業務の状況を把握できることで、属人化を防ぎ、業務の質を平準化することができます。
さらにそれによって社員同士の理解が深まり、業務改善へつながっていきます。
見える化には、業務マニュアルやスケジュール表、タスク管理表などがあります。一目で把握できる、社員全員が共通認識をもてる、進捗が更新しやすいアウトプットを作成することが必要です。
今回は、効率化を始める前に抑えておきたい業務効率化推進の背景、コスト削減の考え方、業務効率化推進時に役立つ3つの基本スキルについてご紹介しました。
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