コラム ~ 業務効率化・業務自動化についての最新情報、用語、ノウハウなど ~

業背景の理解が鍵!DX推進に業務効率化が必要な理由とは

作成者: Admin|Apr 28, 2022 1:00:00 AM

DX推進の第一歩である業務効率化は現在、多くの企業にとって重要な経営課題のひとつとなっています。

厚生労働省では働き方改革を進めるための手段として、テレワークの導入やデジタル活用などによる業務効率化を推奨してきました。

2019年に始まった新型コロナウイルス感染症の流行は、社会や経済に大きなダメージを与えている一方で、これまでテレワーク導入やデジタル活用を先送りしてきた企業に対して、業務効率化を推進せざるを得ない状況を生み出しました。

当記事では、企業に業務効率化が求められている社会的な背景や必要な理由についてご紹介します。

業務効率化が求められる背景

業務効率化が求められている背景について、現代の日本社会が抱えている諸問題をまとめます。

労働人口の減少

業務効率化が求められる背景にある最大の問題は、日本の少子高齢化による労働人口の減少です。

総務省がまとめている2021年の労働力調査によると、日本の15歳から64歳までの労働人口は2019年から減少を続けており、2021年は前年に比べて15万人大きく減少しています。

将来の労働人口を決める出生率には改善の傾向が見られません。そのため、日本の社会では人材不足が深刻化することが予想されます。

現在の出生率が続く場合、2030年の労働人口は5,000万人を下回ることが確実で、多くの産業では事業を継続することが困難な状況です。

労働人口が減ってしまっても、こなすべき業務の量が合わせて減少するわけではありませんので、少ない人数で業務を遂行するためには業務効率化を行わざるを得ません。

日本の労働生産性の低さ

業務効率化が求められる2つ目の背景として、世界的に見て日本の労働生産性の低さが目立っていることがあげられます。

労働生産性とは「労働者1人あたり、あるいは1時間でどれだけの生産物を算出したかを測る指標」のことです。

公益財団法人日本生産性本部の「労働生産性の国際比較 2021」によると、OECD加盟に加盟する欧州や米国など主要先進国38カ国のなかで、日本の1時間あたりの労働生産性は23位(49.5ドル)です。

また、1人あたりの労働生産性は28位(78,655ドル)となっており、どちらも下位グループに属しています。

この2021年の日本の順位は、OECDによる調査が始まった1970年以降で最も低い順位で、G7などの主要先進国だけで比較すると日本は50年間連続で最下位という結果になっています。

なお、この労働生産性の算出には労働時間が大きく関わっていることから、長時間労働の常態化している日本の順位が低くなります。

労働生産性が低いということは、同じものを生産するために余計な労働力や時間が必要で、競争力の低下やコストの増加に直結します。つまり、労働生産性を高めないままでは、日本は貧しい国になってしまう可能性が高いのです。

 

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業務効率化が必要な理由

日本では労働人口の減少や労働生産性の低さという社会問題が背景にあり、このままでは将来、日本の経済は停滞してしまうでしょう。

労働人口を急激に増加させることは非常に困難であることから、業務効率化による労働生産性の向上や、労働の省力化に期待せざるを得ないのが実情です。

なぜ業務効率化が必要であるのかについて、さらに詳しく理由を解説いたします。

自分たちの賃金を上げるため

日本経済を活性化させるためには、労働生産性を改善して企業利益を高めると同時に、労働者の賃金を上げて所得増加と消費拡大を促す「成長と分配の好循環」が必要です。

デジタル技術や人工知能によって仕事が無くなってしまう、と不安を煽る記事が、ときどき雑誌などで特集されていますが、実際には日本の人口減少の勢いが強いため、出来る限り業務効率化を進めなければ企業が成長できません。

もちろん、企業が成長できないということは、賃金の上昇が見込めないという結果に繋がります。

厚生労働省では、日本の労働環境で成長と分配の好循環を起こすことを目的として「業務改善助成金」を設置し、中小企業において賃金を一定額以上引き上げ、かつ生産性向上のための設備投資を行った場合その設備投資の一部を助成しています。

個人の能力開発のため

企業が業務効率化を進めていくことと合わせて、個人の能力を最大限に活かすためにも単純作業の反復するような仕事を省き、労働生産性を高めていくことが求められます。

また、業務効率化を推進するための個人の能力開発には、教育が非常に重要です。

デジタル技術を使いこなすことは業務効率化には必須のスキルで、まだAIが自ら考えて業務を処理するには随分と時間がかかりますので、個人の能力を高めるための教育が求められています。

業務効率化によって生み出された時間の余裕を活かし、さらに高いレベルの能力を身につけるための教育を受けるという好循環を生み出すことができれば、業務効率化が加速することが期待できます。

厚生労働省では、このような能力開発を目的として「人材開発支援助成金」「事業内職業能力開発計画」などの助成金制度を用意しています。

まとめ

昨今では業務効率化を実行するためのツールも数多く登場しています。

便利なツールは活用しない手はありませんが、まずは活用する前の段階で現状の業務の洗い出しや整理など一つずつ最適化することが必要です。

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