EXCEL女子の社員インタビュー|バックオフィス人材の実務支援事例

経理業務の問い合わせを削減|Salesforce(セールスフォース)業務改善とコクーの常駐支援

作成者: Admin|Jul 3, 2026 8:25:20 AM

「問い合わせ対応に追われる」経理業務を変える。
SalesforceとFAQで実現した現場起点の業務改善

売上確認や請求書発行、支払処理、月次締めなど、多くの業務が限られた期間に重なる経理部門。
今回ご支援したWeb広告企業でも、月末月初の繁忙期にSalesforceの登録方法や申請手順に関する問い合わせが集中し、経理担当者が本来注力すべき確認業務や判断業務に時間を使いにくい状態となっていました。

本プロジェクトを担当したコクー社員は、受注・売上情報の確認や請求書発行、原価支払、経費精算などの日常業務を担いながら、直近3か月分の業務工数と問い合わせ履歴を分析。Googleサイトを活用したFAQの整備、Salesforceの承認フロー見直し、リマインド対応の効率化を提案しました。

依頼された業務を正確に進めるだけでなく、現場の方が自分たちで使い続けられる状態を目指した支援について、課題の捉え方や改善時の工夫、支援を通して得られた成果を紹介します。

 

項目 内容
業界 広告業
支援期間 約2年間
仕様ツール Salesforce、Google Workspace、Googleサイト
担当範囲  経理実務、業務工数・問い合わせ履歴の分析、FAQサイト整備、改善提案、Salesforce改修に向けた関係部門との調整 
支援形態 常駐支援

 

 


お客様はどのような課題を抱えていましたか?

 

月末月初に経理業務と問い合わせが集中

お客様の経理部門では、締め日が近づく月末月初に、売上管理や支払処理、請求書発行、月次締めなどの業務が集中していました。

さらに、Salesforceの登録方法や操作方法、申請手順に関する問い合わせも多く寄せられていました。
多いときには、1時間に13件ほど問い合わせが入ることもあり、内容も簡単な操作確認から上長への確認が必要なものまでさまざまでした。

対面だけでなくチャットツールからも質問が届くため、問い合わせ対応が特定の担当者に集まりやすく、本来時間をかけるべき証憑確認や支払内容の確認に集中しづらい状態でした。

 

月に一度の作業で、手順を思い出しにくい

申請業務をまとめて行う方にとって、対象となる作業は月に一度程度です。
そのため、前回対応した手順を忘れてしまい、作業のたびに経理チームへ確認するケースも発生していました。

既存のマニュアルは用意されていたものの、システム全般を説明したページ数の多い資料や、テキストを中心とした構成でした。
忙しい現場では、資料を探して読むよりも、担当者へ直接聞くほうが早いと感じられやすい状況だったと考えられます。

 

改善の必要性はありながら、検討時間を確保しにくい

お客様も改善の必要性を感じていましたが、日々の経理業務を進めながら、
問い合わせ内容や承認待ちが発生する原因を一つずつ整理し、対策を検討する余裕を確保することは簡単ではありませんでした。

そこでコクーの支援担当者は、引き継いだ業務を滞りなく進めることに加え、
現場の負担を生んでいる要因を客観的に整理することから改善に着手しました。

 

課題解決のために、どのようなことを意識しましたか?

 

感覚ではなく、履歴と工数から負担の原因を確認

最初に取り組んだのは、問い合わせ対応の実態を把握することでした。
社員の方が特に苦戦しており、履歴をたどることで原因を調査しやすい領域だったためです。

年度末の締め作業が落ち着いたタイミングで、通常業務の隙間時間を使い、直近3か月分の業務工数とチャットツールの履歴を確認しました。

その結果、Salesforceの登録方法、操作方法、申請方法に関する質問が多いことが判明しました。
また、承認フローの途中で待機時間が発生し、作業を進めたくても半日以上動かせないケースが複数あることも見えてきました。

目の前の問い合わせへ一件ずつ対応するのではなく、どの質問が繰り返されているのか、
どの工程で業務が止まっているのかを整理したことが、その後の改善方針を決める土台となりました。

 

読ませるマニュアルではなく、すぐに答えへたどり着けるFAQへ

問い合わせを減らすため、既存マニュアルを増補するのではなく、Googleサイト上にFAQサイトを作成しました。

掲載内容は、問い合わせの多かった上位5項目に絞り、画面キャプチャを使って操作手順を確認できるようにしました。
画面遷移も少なくし、作業中に迷った人が必要な情報へすぐにたどり着ける構成としています。

システム改修が頻繁に発生する背景も考慮し、情報を更新しやすいことも重視しました。
完成時に見栄えのよい資料を作るだけでなく、変更があった際に現場で修正し続けられる形にすることで、FAQが使われなくなるリスクを抑えています。

 

現行フローの背景を確認してから、改善を提案

Salesforceの承認フローでは、上長が承認した後、申請者本人が操作しなければ次のステータスへ進まない仕組みになっていました。

支援担当者は、単に工程を減らすのではなく、申請者、承認者、責任者へ確認し、なぜ現在のフローになっているのかを整理しました。
その結果、運用上必要な手順ではなく、システム構築時の既存仕様に合わせて設けられた工程であることが分かりました。

変更しても業務上の問題がないことを確認したうえで、上長承認後に自動で次のステータスへ進む構想をまとめ、常駐先のシステム部門へ説明。
改修作業はお客様のシステム部門に協力いただき、社内で変更目的や仕様、履歴を管理できる形で進めました。

 

依頼された業務の外側にも目を向ける

経理チームでは、Salesforce上の進捗を確認し、申請者ごとに現在のステータスや次に必要な作業をメールへ記載していました。

支援担当者は、このリマインド業務もシステム内で完結できないかと考え、改善後の構想をシステム部門へ共有しました。
依頼された経理業務を代行するだけでなく、その業務が今後も発生し続ける原因へ目を向けたことが、作業時間の大幅な短縮につながっています。

 

印象に残っているエピソードを教えてください

 

今回の支援は、お客様の社員の方が長期休暇に入ることに伴い、その方の業務を一定期間引き受けるところから始まりました。

当初の目的は、対象業務を滞りなく継続することです。
しかし、実際に経理業務を進める中で、支援担当者は、同じ問い合わせが繰り返されていることや、
承認待ちによって作業が止まっていることに気づきました。

そこで、日々の業務と並行して履歴を確認し、FAQサイトの整備やSalesforceの一部改修を提案しました。
基幹システムに関わる変更であるため、支援担当者だけで判断せず、申請者や承認者、責任者、システム部門と認識をそろえながら進めています。

業務の引き継ぎを目的に始まった支援でありながら、改善提案にもお客様が耳を傾け、
ヒアリングや改修に協力したことで、個人の工夫にとどまらない仕組みとして形にすることができました。

任された作業をこなすだけで終わらず、お客様と一緒に改善できる方法を探したことが、今回の支援を象徴する出来事となりました。

 

支援を通してどのような成果がありましたか?

 

FAQサイトを整備したことで、作業者が必要なタイミングで操作方法を自分で確認できるようになりました。
経理チームへ問い合わせがあった場合も、毎回文章を作って説明するのではなく、該当するFAQを案内できます。

その結果、多いときには1時間に13件ほど寄せられていたSalesforce関連の問い合わせが、1日あたり0〜2件ほどまで減少しました。
経理チームは、証憑や支払内容の確認など、本来時間を使うべき業務へ集中しやすくなっています。

Salesforceの承認フローを見直したことで、申請の有無を確認する作業や、承認後に次の操作を促す連絡も減りました。
申請者と承認者の間で発生していた確認連絡が少なくなり、一部の上長からは心理的な負担が軽くなったという声も寄せられています。

また、締め作業期間中に作成、確認、修正を含めて20時間弱かかっていたリマインドメールの対応は、
クリック一つで必要な作業へ誘導できる仕様となり、10分以内に短縮されました。

 

 

この経験から学んだこと

 

今回の支援から見えてきたのは、業務改善ではツールの機能だけでなく、その前後で誰が何を確認し、
どこで作業が止まり、どのような負担を感じているのかまで捉えることが重要だということです。

問い合わせが多いという現象だけを見れば、マニュアルを追加する方法も考えられます。
しかし、現場で使われやすい情報量や導線、更新のしやすさまで考えなければ、問い合わせの減少にはつながりにくくなります。

Salesforceの改修についても、現在のフローだけを見て不要な工程だと判断するのではなく、
関係者へ確認し、設定された背景を理解したことで、安全に変更を進めることができました。

業務履歴の確認や、関係者との小さな認識合わせを積み重ねることが、現場で無理なく使い続けられる改善につながる。
今回の経験は、仕組みと人の動きの両方を見る大切さを実感する機会となりました。

 

今後チャレンジしたいこと

 

支援担当者は、今回初めてSalesforceなどのツールに触れ、仕様や動作に関する知見を広げました。

今後はSalesforceへの理解をさらに深め、同じようなツールを利用するお客様に対しても、
操作方法だけではなく、業務フローや承認プロセス、現場の負担まで含めた改善を提案できる状態を目指しています。

ツールを改修すること自体を目的とせず、日々の業務がどのように変わるのか、
改善後も無理なく運用できるのかを確認しながら、実用性のある支援へつなげていきます。

 

現場に寄り添う業務改善なら、コクーへご相談ください

 

問い合わせや確認作業に追われているものの、何を変えるべきか分からない。そんな段階でもご相談いただけます。
コクーが現在の業務やツールの使われ方を確認し、現場の負担を抑えながら、継続して使える改善方法を一緒に考えます。 

Excel、VBA、RPA、Power Platform、BI、kintone、CELF、AIなど、幅広い技術やツールに対応していますが、
特定のツールを導入することだけを目的にはしていません。現在の業務環境や現場担当者の習熟度を踏まえ、お客様に合った方法を一緒に考えます。

問い合わせ対応や確認作業に時間がかかっているものの、どこから改善すべきか整理できていない段階でもご相談いただけます。