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部署ごとにバラバラなデータをどう統合する?BIツール活用に必要なデータクレンジングの進め方

作成者: admin_dg|May 26, 2026 1:00:01 AM

BIツールを導入したものの、

「データがバラバラで分析に使えない」
「部署ごとに管理方法が違い、統合できない」

と悩む企業は少なくありません。

BIツールを有効活用するには、ツールの操作方法だけでなく、分析しやすいデータの形に整えるためのデータ統合・データクレンジングが欠かせません。

本記事では、EXCEL女子が支援したMotionBoard運用支援事例をもとに、部署ごとに分散したデータを統合する際の課題や、データクレンジングの進め方を解説します。

 

 

BIツールを導入しても活用が進まない理由

近年、売上データや顧客データ、営業活動データなどを可視化するために、BIツールを導入する企業が増えています。BIツールを活用すれば、複数のデータをダッシュボード上で可視化し、経営判断や営業戦略、マーケティング施策の改善に役立てることができます。

しかし実際には、BIツールを導入しただけでは十分に活用できないケースも少なくありません。
よくある課題として、次のようなものがあります。

BIツールは、データを見やすく可視化するためのツールです。
そのため、もとになるデータが整理されていなければ、正確な分析や意思決定につなげることは難しくなります。

部署ごとにデータがバラバラになる原因

企業内のデータは、もともと全社で統一管理されているとは限りません。

営業部門ではSalesforce、
管理部門ではExcel、
マーケティング部門ではMAツール、
カスタマーサポート部門では問い合わせ管理ツール

など、部署ごとに異なるツールを使っているケースも多くあります。

それぞれの部署が業務に合わせて最適な方法でデータを管理しているため、個別業務としては問題なくても、全社横断で分析しようとしたときに課題が表面化します。

たとえば、次のような状態です。

BIツール活用に必要なデータクレンジングとは

データクレンジングとは、データの誤りや重複、表記ゆれ、欠損などを整理し、分析や活用に適した状態へ整える作業のことです。BIツールで正確な分析を行うためには、データの量だけでなく、データの品質が重要です。

たとえば、同じ会社を表すデータでも、次のように表記が分かれていることがあります。

  • 株式会社サンプル
  • ㈱サンプル
  • サンプル株式会社
  • sample inc.
  • サンプル

人が見ると同じ企業だと判断できても、システム上では別のデータとして扱われる場合があります。
また、顧客名、住所、部署名、担当者名、商品名などに表記ゆれがあると、集計や分析の精度が下がります。

データクレンジングでは、こうしたデータを整理し、BIツールで扱いやすい形に整えていきます。

主な作業は次のとおりです。

データクレンジングは地味な作業に見えますが、BIツール活用の土台をつくる重要な工程です。

 

データ統合を進める前に整理すべきこと

部署ごとにバラバラなデータを統合する際は、いきなりデータを集めるのではなく、事前に整理すべきポイントがあります。

1. 何のためにデータを統合するのかを明確にする

まず重要なのは、データ統合の目的を明確にすることです。

たとえば、次のような目的が考えられます。

  • 顧客情報を一元管理したい
  • 営業活動の進捗を可視化したい
  • 部署横断で顧客対応履歴を確認したい
  • 売上や商談状況をリアルタイムに把握したい
  • マーケティング施策と営業成果をつなげて分析したい

目的が曖昧なままデータを統合しようとすると、
必要な項目や優先順位が決められず、作業が複雑化してしまいます。

2. 各部署が持っているデータを棚卸しする

次に、各部署がどのようなデータを持っているのかを確認します。

確認すべき項目は、次のとおりです。

この棚卸しを行うことで、どのデータを統合すべきか、どの項目を共通軸にできるかが見えやすくなります。

3. 共通キーを決める

データを統合する際には、複数のデータをつなぐための「共通キー」が必要です。

たとえば、顧客データであれば次のような項目が共通キーになります。

ただし、会社名や担当者名は表記ゆれが発生しやすいため、可能であればIDなど一意に判別できる項目を使うことが望ましいです。

4. 入力ルールを統一する

データ統合後も、入力ルールがバラバラなままだと、再びデータの品質が低下してしまいます。
そのため、データクレンジングとあわせて入力ルールの整備も必要です。

たとえば、次のようなルールを決めておくとよいでしょう。

BIツール活用を継続するには、一度きれいにするだけでなく、
きれいな状態を維持する仕組みづくりが欠かせません。

データクレンジングの具体的な進め方

ここからは、BIツール活用に向けたデータクレンジングの進め方を解説します。

ステップ1:データを収集する

まず、各部署や各ツールに分散しているデータを集めます。

Excel、CSV、Salesforce、基幹システム、MAツールなど、データの保管場所を確認し、対象となるデータを抽出します。

このとき、すべてのデータを一度に統合しようとすると負荷が大きくなるため、最初は目的に直結するデータから始めるのがおすすめです。

たとえば、顧客分析をしたい場合は、顧客情報、商談情報、契約情報などから優先的に整理します。

ステップ2:データの状態を確認する

次に、収集したデータの状態を確認します。

確認すべきポイントは、次のとおりです。

  • 重複データはないか
  • 空欄になっている項目はないか
  • 表記ゆれはないか
  • 不要な項目はないか
  • 分析に必要な項目が含まれているか
  • 項目名や形式が部署ごとに違っていないか

この段階では、データの問題点を洗い出すことが目的です。

どの項目にどのような不備があるかを把握することで、後続のクレンジング作業を効率的に進められます。

ステップ3:表記ゆれや重複を整理する

データの状態を確認したら、表記ゆれや重複データを整理します。

特に顧客データでは、会社名や担当者名、住所、電話番号などに表記ゆれが発生しやすくなります。

たとえば、株式会社の表記を「株式会社」に統一するのか、「(株)」にするのかなど、ルールを決めたうえで整理します。

また、同じ顧客が複数登録されている場合は、どのデータを正とするのかを決め、必要に応じて統合します。

ステップ4:分析しやすいデータ形式に整える

BIツールで活用するためには、見た目が整っているだけでは不十分です。

BIツール上で集計・フィルタ・グラフ化しやすい形式に整える必要があります。

たとえば、Excelでよくある次のような形式は、BIツールでは扱いにくい場合があります。

  • セル結合がある
  • 1つのセルに複数の情報が入っている
  • 見出しが複数行に分かれている
  • 備考欄に重要情報が自由入力されている
  • 日付や数値が文字列として入力されている

こうしたデータは、BIツールで扱いやすいように、項目を分けたり、形式をそろえたりする必要があります。

ステップ5:更新・運用ルールを決める

データクレンジングは、一度実施して終わりではありません。

日々の業務で新しいデータが追加・更新されるため、継続的にデータ品質を維持する仕組みが必要です。

たとえば、次のような運用ルールを決めておくとよいでしょう。

  • 誰がデータを更新するのか
  • どのタイミングで更新するのか
  • 入力ミスがあった場合に誰が修正するのか
  • 新しい項目を追加する場合の承認フロー
  • 定期的にデータ品質を確認する方法

BIツールを活用し続けるには、ダッシュボードを作ることだけでなく、データを維持・更新する運用体制まで設計することが重要です。

EXCEL女子のBIツール運用支援事例

ここで、実際の支援事例をご紹介します。

EXCEL女子では、MotionBoardを導入したばかりの不動産流通企業に常駐し、複数部門が独自に管理していた顧客データの統合・データクレンジングを支援しました。

対象企業では、各部門がExcelやSalesforceなど異なるツールでデータを管理しており、入力項目も統一されていないことが課題でした。さらに、データをまとめた後にMotionBoardで分析するための「分析しやすいデータの形」がイメージできていない状態でした。

このようなケースでは、単にデータを一か所に集めるだけでは不十分です。

各部署のデータ構造を確認し、共通軸を整理し、表記ゆれや重複を整えたうえで、BIツールで分析しやすい形に加工する必要があります。

 

データ統合・クレンジングを外部に依頼するメリット

部署横断のデータ統合やクレンジングは、社内だけで進めようとすると大きな負担がかかります。
特に次のような場合は、外部支援を活用することでスムーズに進めやすくなります。

外部支援を活用するメリットは、単に作業を代行できることだけではありません。
第三者の視点で、各部署のデータ管理状況を整理し、分析に必要な項目や運用ルールを客観的に設計できる点も大きなメリットです。

また、Excelでの管理や現場業務を理解している支援者であれば、現場担当者とのコミュニケーションも取りやすくなります。

 

BIツール活用を成功させるポイント

BIツール活用を成功させるためには、次のポイントを押さえることが大切です。

1. ツール導入前後のデータ整備を重視する

BIツールは、導入すれば自動的に成果が出るものではありません。
正確なデータを取り込み、目的に応じて可視化できる状態をつくることで、はじめて活用が進みます。

2. 部署横断でデータの共通ルールを決める

部署ごとに入力ルールや管理方法が異なる場合、全社共通で使えるデータにするためのルール設計が必要です。
特に、顧客ID、会社名、商談ステータス、商品分類など、分析軸になる項目は統一しておくことが重要です。

3. 現場が運用しやすい形にする

データ整備のルールが複雑すぎると、現場で運用が続かなくなります。
入力しやすさ、更新しやすさ、確認しやすさを考慮し、現場に定着する仕組みをつくることが大切です。

4. 小さく始めて改善する

最初から全社のすべてのデータを統合しようとすると、プロジェクトが大きくなりすぎることがあります。
まずは、営業データ、顧客データ、売上データなど、目的に直結する範囲から始め、段階的に対象を広げていくとよいでしょう。

まとめ:BIツール活用は「導入後のデータ整備」がカギ

BIツールを導入しても、部署ごとにデータがバラバラなままでは、十分な活用につながりません。

Excel、Salesforce、基幹システムなどに分散したデータを統合し、表記ゆれや重複を整理し、分析しやすい形に整えることで、はじめてBIツールの効果を発揮できます。

特に、部署横断でデータを活用したい場合は、データクレンジングや入力ルールの整備、運用体制づくりが欠かせません。BIツール活用において重要なのは、「導入すること」ではなく、「使えるデータを整え、継続的に活用できる状態をつくること」です。

コクーでは、Excelや各種業務ツールに分散したデータの整理、データクレンジング、BIツールで活用しやすい形への整備を支援しています。

部署ごとにバラバラなデータを統合したい、BIツールを導入したものの活用が進んでいない、ダッシュボード作成前のデータ整備で困っているという方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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