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Excelで日付を表示させる方法とは?レポートやカレンダーはDATE関数であっという間に作成可能!

作成者: admin_dg|Mar 24, 2022 1:00:00 AM

毎月複数人のスケジュール管理の必要があるのに、手書きのカレンダーだと、"枠の大きさが決まっていて書く内容が限られてしまう""予定の変更があったときに修正が手間""急いで書いた予定が後で見返したときに読み取れない"などのお悩みはありませんか?

そんなときに、Excel(エクセル)のカレンダーでスケジュール管理ができたら効率的ですよね。

Excelで作成するカレンダーは項目のカスタマイズが自由なので、例えば備考欄などを作成すればアイデアや備忘などのちょっとしたメモも記入しておくことができます。また、不要になった場合はボタン一つで削除ができます。

ぜひ、DATE関数を使って、使い勝手のよい自分だけのオリジナルカレンダーを作成していきましょう。

監修:みずき さん
EXCEL女子の研修講師をしています。Excel研修では「覚える」だけではなく「理解する」ことで、自身の力としてExcelスキルを身につけられる研修を実施しています。研修をするたびにExcelが大好きになり、Excelってすごい!と実感しています。Excelの他には写真が好きで食べ物や風景を撮影しています!

DATE関数とは

DATE関数は、個別のセルに入力された「年」「月」「日」の数値を一つのセルに纏めて、日付データ(シリアル値)として表示させたいときに使える関数です。

カレンダーの作成はもちろん、名簿の体裁を変えたいときにも覚えておくと便利な関数です。

DATE関数の使い方<基本編>

DATE関数の基本構文は下記の通りです。

=DATE(年,月,日)

引数に「年」「月」「日」の数値が入ったセルまたは値を指定する
  • 年:年のセルまたは値を指定
  • 月:月のセルまたは値を指定
  • 日:日のセルまたは値を指定


早速実際の例を用いて基本の使い方を確認していきましょう。

基本の使い方

以下のそれぞれ異なるセルに「年」「月」「日」が記入された表があります。

「年」「月」「日」を一つのセルに日付として表示させる方法

(1)日付を表示したい【D3】セルを選択する
はじめに、日付を表示したい【D3】セルを選択します。

(2)数式バーに「=DATE(A3,B3,C3)」と入力する
次に「年」「月」「日」の数値を纏めて表示させたいので、DATE関数の中に「,(コンマ)」で区切って【A3】【B3】【C3】を入力していきます。

(3)Enterキーを押す
すると簡単に「年」「月」「日」が纏まり、日付が表示されました。

表示形式について

このように、ExcelでDATE関数を使用すると、「yyyy/mm/dd」という形式で日付が表示されます。

これは、《セルの書式設定》の《表示書式》が自動で《日付》になっているためです。この《表示書式》を《標準》に変更すると、「44640」という数値が表示されます。
Excelでは、この数値を"シリアル値"と呼びます。

"シリアル値"は、1900年1月1日を起点として「1」から順に番号が指定されています。

1900年1月1日であれば「1」、1900年1月2日なら「2」、2000年1月1日なら「36526」、2022年3月20日なら「44640」となります。

Excelの内部では、まずシリアル値で日付が認識されます。そこから表示形式を選択することによって、用途に合った表示に変更することができる仕組みになっています。

日付の関数を使用する際は、この仕組みも理解しておくようにしましょう。

万年カレンダーを作成

ではここからは、下の図のような縦型の万年カレンダーを作成していきます。

表示したい「年」を【F2】セル、「月」を【F3】セルに入力すれば、A列に自動で1カ月のカレンダーが表示されるようにします。

それでは早速作成していきましょう。

1カ月のカレンダーを表示

(1)カレンダーに必要な項目を設定し、「年」「月」の入力欄を作成する
まず、カレンダーとして設定したい項目を決めましょう。

今回は「日付」の他に、「予定」と「備考」を置くことにします。1カ月は最大で31日ありますので、31行分の罫線を引き、項目が分かりやすいように見出しに色をつけたら、隣に「年」と「月」を入力する記入欄を作成します。

これで簡単にカレンダーの枠組みが完成しました。

(2)カレンダーに表示させたい「年」と「月」を入力する
では次に、カレンダーに表示させたい「年」と「月」を実際に入力してみましょう。
今回は、2022年4月のカレンダーを作成していきたいので、「年」は"2022"「月」は"4"を記入します。この時点ではカレンダーにはまだ何も表示されません。

(3)数式バーに「=DATE(F2,F3,1)」と入力する
そしてここから、DATE関数を使用していきます。
【A3】セルに「2022年4月1日」の情報が入るように、数式Fバーには=DATE(F2,F3,1)を入力します。
この数式は、【F2】=「年」、【F3】=「月」、1=「日」を意味しています。

(4)Enterキーを押す
すると該当「年」「月」の1日である、「2022/4/1」が表示されました。

(5)2日以降の日付を表示させる
さらに、「2022/4/2」以降についても、数式を入れていきます。セルが一つ下がれば日付が増えますので、ここからはセル【A4】に「=A3+1」と入れ、あとは一番下まで数式をコピーしていってください。
そうすれば簡単に1カ月の日付を表示させることができます。

(6)曜日を表示させる
そして最後に、日付の箇所に曜日も表示させていきましょう。
日付の入ったセルをすべて範囲選択した状態で、右クリック→《セルの書式設定》→《表示形式》→《ユーザー定義》の順に操作します。
種類で【yyyy/mm/dd】を選び、【yyyy/m/d/(aaa)】へ書き換え《OK》を押します。
※(aaa)は曜日を指します。

すると、このように曜日が表示されたカレンダーが完成しました。

基本をしっかりと理解すれば簡単なカレンダーは、5分程で作成することが出来ます。

 

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DATE関数とその他関数の組み合わせ<応用編>

応用編では、DATE関数とその他の関数を組み合わせてカレンダーをオリジナルにアレンジしていきます。

土日に色を付ける[WEEKDAY関数]

まずは、休日が一目で分かるように、WEEKDAY関数を使って土日に色をつけていきます。

WEEKDAY関数の基本構文は、以下の通りです。

=WEEKDAY(シリアル値,[週の基準])

日付に対応する曜日を割り出し、数字で表示する
  • シリアル値:必須項目。検索する日のシリアル値、またはDATE 関数や他の数式または他の関数の結果を指定可能。
  • 週の基準:省略可能。戻り値の数値を指定可能。

「週の基準」の引数を省略すると、関数の戻り値の数値は、以下の曜日として対応しています。
※[週の基準]を指定すれば、曜日に対応する数値を変更することもできます。

(1)色を付けたい範囲を選択する
はじめに、色を付けたい範囲をドラッグして選択します。
ここでは、A列の4月1日から末までを選択範囲とします。
 

(2)条件付き書式で数式「WEEKDAY($A3)=7」を設定する

次に、《ホーム》タブ→《スタイル》→《条件付き書式》→《新しいルール》から、《数式を使用して、書式設定をするセルを設定》をクリックします。
《次の値を満たす場合に値を書式設定》に、数式「WEEKDAY($A3)=7」を入力します。

※ここでは[週の基準]は省略。省略すると、1(日曜)~ 7(土曜)の範囲の整数が返ります。
この数式は、"WEEKDAY関数で計算したA列の数値が、7(=土曜日)だったら"という条件を意味しています。
このとき、セル【A3】は絶対参照($)で固定しておきましょう。

絶対参照については、ぜひコチラをご覧ください。

(3)色を選択する
さらに、"WEEKDAY関数で計算したA列の数値が、7(=土曜日)だったら"という条件に合う場合に、セルに色付けをしたいので《書式》をクリックし《塗りつぶし》タブから青色を選び、《OK》をクリックします。

こちらも《OK》をクリックします。


そうするとこのように土曜に青色がつきます。

同様の手順で日曜日は赤色にします。
日曜日は、"1"なので、数式は=WEEKDAY($A3)=1となります。
この数式は、"A列の数値が、1(=日曜日)だったら"という条件を意味しています。
青色と同様の条件付き書式をすると、このように日曜日も赤色になりました。

祝日に色を付ける[COUNTIF関数]

さらに、祝日も一目で分かるように、COUNTIF関数を使って条件付き書式で色をつけていきます。

COUNTIF関数の基本構文は、こちらをご参考ください。

色を付ける方法

(1)「祝日一覧」シートを作成する
まず、2022年の祝日情報を基に、「祝日一覧」シートを新規で作成します。
※祝日名は必須ではありません。

(2)色を付けたい範囲を選択する
次に、色を付けたいA列の範囲をドラッグして選択します。
B列C列についても、色を付けたい場合はお好みで範囲を広げてください。



(3)条件付き書式で数式「=COUNTIF(祝日一覧!$A$3:$A$18,カレンダー!$A3)=1」を設定する
範囲の選択をしたら、《ホーム》タブ→《スタイル》→《条件付き書式》→《新しいルール》から、《数式を使用して、書式設定をするセルを設定》をクリックします。
《次の値を満たす場合に値を書式設定》に、数式「=COUNTIF(祝日一覧!$A$3:$A$18,カレンダー!$A3)=1」を入力します。
この数式は、"A列の日付が「祝日一覧」にある日付の範囲に1つだったら"という意味です。
※祝日を記載している範囲によって、一つ目の引数の範囲が異なりますのでご注意ください。

(4)色を選択する
1とカウントされた日付については、祝日として、オレンジで表示させたいので、《書式》をクリックし、《塗りつぶし》タブからオレンジを選び、《OK》→《OK》をクリックします。
このように、祝日にもしっかりと色が付きました。

 

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翌月の日付を非表示にする[MONTH関数] 

最後に、シート上に該当月のみが表示されるようにMONTH関数を使っていきます。
MONTH関数の基本構文は、以下の通りです。

=MONTH(シリアル値)

日付に対応する月を割り出し、数字で表示する


今回のカレンダーは、最初に31日分の行を作成したので、単純に該当「年」「月」だけを入れた状態だと、28日終わりの日、30日終わりの月は、翌月の日付も以下のように表示されてしまいます。
条件付き書式で、MONTH関数を使用し、日付が翌月の場合非表示にすることが可能です。

(1)範囲を選択する
まず、カレンダーの表の範囲を31行分すべて選択します。


(2)条件付き書式で数式(=MONTH($A3)<>$F$3)を設定する
次に《ホーム》タブ→《スタイル》→《条件付き書式》→《新しいルール》から、《数式を使用して、書式設定をするセルを設定》をクリックします。
《次の値を満たす場合に値を書式設定》に、数式「=MONTH($A3)<>$F$3)」を入力します。
この数式は、"A列のシリアル値の「月」が、【F3】と等しくなかったら"という条件を意味しています。

(3)色を選択する
"A列のシリアル値の「月」が、【F3】と等しくなかったら"(=4月でないとき)は、非表示にしたいので、《書式》をクリックし、塗りつぶし《色なし》をクリックます。罫線で上以外の罫線を二度ずつクリックし消します。最後に表示形式で、《ユーザー定義》を選択し、「;;;」を入力し、《OK》→《OK》をクリックします。
※「;;;」は書式設定で「何も表示しない」という意味です。

これで、該当月以外は非表示になりました。

4月のカレンダーが完成です。

簡単な関数を組み合わせることで、使い勝手の良いカレンダーを作成することができます。

テンプレートを使おう

ここまでは、DATE関数を使って簡単にカレンダーを作成する方法をご紹介しました。
実はExcelには初期設定で様々なテンプレートが組み込まれています。
0から作るのは難しい、もっとデザイン性のあるカレンダーがほしい、そんな方はぜひテンプレートの活用も検討してみましょう。

テンプレートの使用

Excelのテンプレートは誰でも簡単に使用できます。

(1)カレンダーを検索する
まず、《ファイル》→《新規》→《オンラインテンプレート》で、「カレンダー」と検索します。
※テンプレートを検索するには、インターネットに接続している環境が必要です。
学校用カレンダーや、季節のイラスト付きカレンダーなど種類が豊富にでてきます。

(2)カレンダーを選ぶ
使いたいカレンダーが決まったら、クリック→《作成》を押します。

すると、選択したテンプレートのカレンダーが表示されました。



このように、Excelのテンプレートを使えば1分足らずでカレンダーを作成することができます。
デザイン性のあるフォーマットを即座に使いたいときは標準で組み込まれているテンプレート、自分好みの仕様でカスタマイズしたい場合は自作のカレンダーにするなど、使い勝手や用途に合わせて使い分けてみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、数値データから日付(シリアル値)を作成するDATE関数を紹介しました。

DATE関数は、カレンダー作成時やスケジュールを管理したいときに活用できる関数です。日々の業務にDATE関数を使ったカレンダーをうまく取り入れて、スケジュールやToDo管理などスムーズな業務遂行に役立てていきましょう。

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