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《注目》有期契約・無期転換の明示対応は万全?実務でよくあるNG事例と対策

作成者: admin_dg|May 15, 2024 2:46:44 AM

2024年の労働条件明示ルール改正から約2年。
「有期契約の更新上限」「無期転換申込機会の明示」などの対応は済んでいるでしょうか。

書式を変更しただけで、管理体制まで整備できていない企業も少なくありません。

特に2026年現在は、
✔ 更新履歴の管理
✔ 無期転換対象者の把握
✔ 明示内容の一貫性

といった運用面での課題が顕在化しています。

本記事では、有期契約・無期転換に関する明示対応の要点と、実務でよくあるNG事例、そして具体的な対策方法を解説します。

 有期契約・無期転換に関する明示義務とは 

有期契約とは、契約期間に定めのある労働契約のことを指します。
パート・アルバイト・契約社員など、多くの雇用形態が該当します。

そして、同じ労働者との有期契約が通算5年を超えて更新された場合、労働者は「無期労働契約」への転換を申し込むことができます。これがいわゆる無期転換ルールです。

無期転換ルールの基本

ここまでは従来からの制度ですが、2024年の法改正により、企業にはより具体的な“明示義務”が課されました

2024年改正で追加された主な明示事項

企業は、有期契約の締結時および更新時に、以下を明示する必要があります。

更新上限の有無と内容

  • 契約更新の回数上限
  • 通算契約期間の上限

上限を設ける場合は、その内容を明確に記載する必要があります。

無期転換申込機会の明示

通算契約期間が5年を超える労働者に対し、

  • 無期転換を申し込むことができること
  • 申込後の労働条件

を明示しなければなりません。

無期転換後の労働条件

転換後の賃金、業務内容、勤務地なども明示対象です。

就業場所・業務内容の変更範囲

将来的に変更の可能性がある範囲についても、具体的に示す必要があります。

明示義務のポイント

重要なのは、「契約締結時だけでなく、更新時にも明示が必要」という点です。

つまり、

✔ 契約のたびに確認
✔ 更新のたびに再明示
✔ 変更があれば必ず記録

という運用が求められます。

なぜ“管理”が重要なのか

無期転換ルールは自動適用ではありません。
労働者からの申込があって初めて効力が発生します。

しかし、企業側が対象者を把握していなければ、
明示漏れ・説明不足・トラブルにつながる可能性があります。

よくあるNG事例

法改正の内容は理解していても、実務の運用で思わぬ落とし穴に陥っているケースは少なくありません。
ここでは、有期契約・無期転換対応で実際によく見られるNG事例を紹介します。

更新回数・通算期間を正確に把握できていない

「たしか5年まだいってないはず」
「前任者が管理していたので分からない」

こうした状態は非常に危険です。

この状態では、無期転換申込権の発生タイミングを正しく把握できません。

無期転換申込機会を明示していない

通算5年を超えた労働者に対し、無期転換申込機会を明示する義務があります。

しかしいまだに、

  • 口頭で説明しているだけ
  • 書面に明記していない
  • 通知した記録が残っていない

というケースが散見されるケースも。

更新上限を途中で変更している

「人手不足だから上限を延ばそう」
「経営方針が変わったから回数を制限しよう」

特に、

✔ 初回契約では上限なし
✔ 数年後に突然“通算5年まで”と設定

といったケースは注意が必要です。

就業場所・業務内容の変更範囲が曖昧

「会社の定める業務」
「会社の指定する場所」

こうした抽象的な表現のみで済ませているケースもあります。

変更範囲の明示が求められている現在、あまりに曖昧な記載はトラブルの原因となる可能性があります。

契約管理が属人化している

  • 担当者の個人フォルダで管理
  • Excelがブラックボックス化
  • 部門ごとにフォーマットが違う

この状態では、担当者が変わった瞬間にリスクが顕在化します。

共通する問題は「運用の仕組み不足」

これらのNG事例に共通しているのは、

法令を知らないことではなく、
仕組みとして管理できていないこと です。

ここまで設計できている企業は、まだ多くありません。

Excelでできる管理の仕組み化

有期契約・無期転換対応で本当に重要なのは、
一度作ったら、担当者が変わっても回り続ける仕組みです。

特別なシステムがなくても、Excelで十分に設計できます。

契約管理台帳を一元化する

まず必要なのは、契約情報を“1つの台帳”に集約することです。

最低限管理したい項目は以下の通りです。

管理項目 管理目的
氏名 対象者特定のため
契約開始日 通算期間算出の起点
契約終了日 更新タイミング把握
更新回数 上限到達管理
通算契約期間 無期転換判定基準
更新上限 契約条件管理
無期転換対象日 申込権発生日の把握
明示済み 明示履歴管理
備考 個別事情の記録

設計ポイント

無期転換対象者を自動抽出する

「気づいたら5年超えていた」を防ぐために、対象者を“見える化”します。

具体例


これだけでも、リスクは大幅に下がります。

更新上限管理を可視化する

更新回数に上限を設けている場合は、現在の回数と上限を並べて管理します。

具体例

更新回数 更新上限 状況
4回 5回 残り1回

 で警告表示を出しておけば、判断ミスを防げます。 

明示履歴を記録する

意外と抜けがちなのが通知履歴

これを残しておくことで、「説明したかどうか分からない」という状態を防げます。

フォーマットを統一する

属人化を防ぐために重要なのは、

✔ プルダウン入力
✔ 必須項目チェック
✔ 入力規則設定

です。

自由入力を減らすだけで、精度は大きく向上します。

仕組み化の本質

有期契約・無期転換対応は、知識の問題ではありません。

✔ 誰がやっても同じ精度で管理できる
✔ 自動で警告が出る
✔ 履歴が残る

この3つが揃って、はじめて“対応できている”と言えます。

もし、

  • 台帳がバラバラ
  • 計算式が壊れている
  • 更新管理が不安

という状況であれば、設計から見直すタイミングです。

EXCEL女子では、契約管理台帳の設計・自動化・運用ルール整備まで支援可能です。