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《注目》有期契約・無期転換の明示対応は万全?実務でよくあるNG事例と対策

更新日:2026.03.02

《注目》有期契約・無期転換の明示対応は万全?実務でよくあるNG事例と対策
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《注目》有期契約・無期転換の明示対応は万全?実務でよくあるNG事例と対策

目次

2024年の労働条件明示ルール改正から約2年。
「有期契約の更新上限」「無期転換申込機会の明示」などの対応は済んでいるでしょうか。

書式を変更しただけで、管理体制まで整備できていない企業も少なくありません。

特に2026年現在は、
✔ 更新履歴の管理
✔ 無期転換対象者の把握
✔ 明示内容の一貫性

といった運用面での課題が顕在化しています。

本記事では、有期契約・無期転換に関する明示対応の要点と、実務でよくあるNG事例、そして具体的な対策方法を解説します。

 

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 有期契約・無期転換に関する明示義務とは 

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有期契約とは、契約期間に定めのある労働契約のことを指します。
パート・アルバイト・契約社員など、多くの雇用形態が該当します。

そして、同じ労働者との有期契約が通算5年を超えて更新された場合、労働者は「無期労働契約」への転換を申し込むことができます。これがいわゆる無期転換ルールです。

無期転換ルールの基本

  • 同一使用者との有期契約が通算5年を超える
  • 労働者が無期転換を申し込む
  • 次回契約更新時から無期契約へ転換

ここまでは従来からの制度ですが、2024年の法改正により、企業にはより具体的な“明示義務”が課されました

2024年改正で追加された主な明示事項

企業は、有期契約の締結時および更新時に、以下を明示する必要があります。

更新上限の有無と内容

  • 契約更新の回数上限
  • 通算契約期間の上限

上限を設ける場合は、その内容を明確に記載する必要があります。

無期転換申込機会の明示

通算契約期間が5年を超える労働者に対し、

  • 無期転換を申し込むことができること
  • 申込後の労働条件

を明示しなければなりません。

無期転換後の労働条件

転換後の賃金、業務内容、勤務地なども明示対象です。

就業場所・業務内容の変更範囲

将来的に変更の可能性がある範囲についても、具体的に示す必要があります。

明示義務のポイント

重要なのは、「契約締結時だけでなく、更新時にも明示が必要」という点です。

つまり、

✔ 契約のたびに確認
✔ 更新のたびに再明示
✔ 変更があれば必ず記録

という運用が求められます。

なぜ“管理”が重要なのか

無期転換ルールは自動適用ではありません。
労働者からの申込があって初めて効力が発生します。

しかし、企業側が対象者を把握していなければ、
明示漏れ・説明不足・トラブルにつながる可能性があります。

 2026年現在、問われているのは
「知っているか」ではなく、
「正しく管理できているか」 です。 

よくあるNG事例

コラム挿絵 (4)

法改正の内容は理解していても、実務の運用で思わぬ落とし穴に陥っているケースは少なくありません。
ここでは、有期契約・無期転換対応で実際によく見られるNG事例を紹介します。

更新回数・通算期間を正確に把握できていない

「たしか5年まだいってないはず」
「前任者が管理していたので分からない」

こうした状態は非常に危険です。

 ✔ 契約開始日が曖昧
✔ 更新回数が記録されていない
✔ 古い契約書がファイルに眠っている 

この状態では、無期転換申込権の発生タイミングを正しく把握できません。

 有期契約は更新の積み重ねで通算期間が決まります。
途中で部署異動や契約形態変更があっても、“同一使用者”であれば通算されます。 

無期転換申込機会を明示していない

通算5年を超えた労働者に対し、無期転換申込機会を明示する義務があります。

しかしいまだに、

  • 口頭で説明しているだけ
  • 書面に明記していない
  • 通知した記録が残っていない

というケースが散見されるケースも。

「説明したつもり」では証明になりません。
記録が残っていない=未対応と同じ扱いになるリスクがあります。 

更新上限を途中で変更している

「人手不足だから上限を延ばそう」
「経営方針が変わったから回数を制限しよう」

特に、

✔ 初回契約では上限なし
✔ 数年後に突然“通算5年まで”と設定

といったケースは注意が必要です。

 更新上限の途中変更は、合理的理由がなければトラブルの火種になります。 

就業場所・業務内容の変更範囲が曖昧

「会社の定める業務」
「会社の指定する場所」

こうした抽象的な表現のみで済ませているケースもあります。

変更範囲の明示が求められている現在、あまりに曖昧な記載はトラブルの原因となる可能性があります。

契約管理が属人化している

  • 担当者の個人フォルダで管理
  • Excelがブラックボックス化
  • 部門ごとにフォーマットが違う

この状態では、担当者が変わった瞬間にリスクが顕在化します。

 無期転換対応は制度理解よりも、管理設計が重要です。 

共通する問題は「運用の仕組み不足」

コラム挿絵 (35)

これらのNG事例に共通しているのは、

法令を知らないことではなく、
仕組みとして管理できていないこと です。

✔ 更新履歴が一元管理されているか
✔ 無期転換対象者を即座に抽出できるか
✔ 明示履歴が記録されているか 

ここまで設計できている企業は、まだ多くありません。

Excelでできる管理の仕組み化

有期契約・無期転換対応で本当に重要なのは、
一度作ったら、担当者が変わっても回り続ける仕組みです。

特別なシステムがなくても、Excelで十分に設計できます。

契約管理台帳を一元化する

まず必要なのは、契約情報を“1つの台帳”に集約することです。

最低限管理したい項目は以下の通りです。

管理項目 管理目的
氏名 対象者特定のため
契約開始日 通算期間算出の起点
契約終了日 更新タイミング把握
更新回数 上限到達管理
通算契約期間 無期転換判定基準
更新上限 契約条件管理
無期転換対象日 申込権発生日の把握
明示済み 明示履歴管理
備考 個別事情の記録

設計ポイント

  • 契約開始日は必須入力
  • 更新回数は自動カウント
  • 通算契約期間は日付計算で自動算出
  • 無期転換対象日(開始日+5年)を自動表示

無期転換対象者を自動抽出する

「気づいたら5年超えていた」を防ぐために、対象者を“見える化”します。

具体例

=EDATE(契約開始日,60) → 5年到達日を算出 
=IF(対象日<=TODAY(),"要確認","") →  アラート表示 
 条件付き書式で赤色表示 

これだけでも、リスクは大幅に下がります。

さらに、

  • フィルターで「要確認」だけ抽出
  • ピボットテーブルで年度別対象者集計

までできれば、運用は安定します。

更新上限管理を可視化する

更新回数に上限を設けている場合は、現在の回数と上限を並べて管理します。

具体例

更新回数 更新上限 状況
4回 5回 残り1回
 =IF(更新回数>=更新上限,"上限到達","") 

 で警告表示を出しておけば、判断ミスを防げます。 

明示履歴を記録する

意外と抜けがちなのが通知履歴

管理項目例:

  • 明示日
  • 明示方法(書面/電子)
  • 担当者
  • 同意取得有無

これを残しておくことで、「説明したかどうか分からない」という状態を防げます。

フォーマットを統一する

属人化を防ぐために重要なのは、

✔ プルダウン入力
✔ 必須項目チェック
✔ 入力規則設定

です。

自由入力を減らすだけで、精度は大きく向上します。

仕組み化の本質

コラム挿絵 (65)

有期契約・無期転換対応は、知識の問題ではありません。

✔ 誰がやっても同じ精度で管理できる
✔ 自動で警告が出る
✔ 履歴が残る

この3つが揃って、はじめて“対応できている”と言えます。

もし、

  • 台帳がバラバラ
  • 計算式が壊れている
  • 更新管理が不安

という状況であれば、設計から見直すタイミングです。

EXCEL女子では、契約管理台帳の設計・自動化・運用ルール整備まで支援可能です。

 

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