「Windows 10が2025年にサポート終了って聞いたけど、私たちのVBAは止まっちゃうの?」
そんな声を最近よく耳にします。
ご安心ください、サポートが終わったからといって、翌日からVBAが動かなくなるわけではありません。
ただし、“そのまま放置”はちょっと危険。
セキュリティや周辺の仕組みの変化によって、思わぬ不具合が出てくる可能性は高まります。
今回は、現場でExcelを使う皆さんが知っておきたい「VBAとWindows 10サポート終了の関係」を、わかりやすくお届けします。
「サポート終了=VBAが止まる」と思ってしまいがちですが、実際に大きな影響が出やすいのはVBAそのものよりも、それを取り巻く『周辺の環境』なんです。
たとえば――
つまり「VBAコードはまだ動く」けれど、『周りの土台』が揺らぐことで結果的に使えなくなる可能性がある、というのが本当のリスクなんです。
VBAは動いていても、気づかないうちに“落とし穴”が潜んでいることがあります。
ここでは、特にトラブルになりやすい3つのポイントを整理しました。
どれも簡単に確認できるので、まずはサッと見直してみましょう。
昔からExcelに詳しい人がつくったブックだと、ボタンや入力フォームにActiveXコントロールが使われていることがあります。見た目は「普通のボタン」なのですが、実は裏側で古い仕組みを使っていて、サポート終了や新しいOffice環境ではうまく動かなくなることも…。
VBAのコードの中には、Webページを自動操作したり、ブラウザを立ち上げて処理する仕組みが書かれていることがあります。そのときに使われがちなのが「Internet Explorer(IE)」です。
でもご存じのとおり、IEはすでに使えなくなっていて、今後はますますサポートされません。
最近のOfficeはセキュリティが強化されていて、インターネットからダウンロードしたファイルは自動的にマクロがブロックされるようになっています。
「いつものファイルが急に開けなくなった!」というトラブルは、この設定が原因であることも多いです。
いきなり全部を完璧に対応しようとしなくても大丈夫。
大切なのは“今できることから少しずつ”取り組むことです。
ここでは、現場で無理なく始められる準備のステップを、EXCEL女子流にご紹介します。
いきなり難しいことを考えなくても大丈夫。
最初のステップは、どんなVBAがどこで使われているかを見える化することです。
この3つをリストにするだけでも、「ここは影響が大きそう」「ここは簡単に置き換えできそう」といった優先度がわかってきます。
棚卸しができたら、いくつかの重要なブックをWindows 11やMicrosoft 365環境で開いて動かしてみるのがおすすめです。「実際に動くかどうか」を早めに確認しておくことで、後から大慌てするのを防げます。
小さな気づきが大きな安心につながりますよ。
もしActiveXやIE依存が見つかったら、「今のうちに直しておこう」が安心です。
フォームコントロールへの切り替えや、Edge(WebView2)を使った方法に変えるなど、少しずつ未来の環境に合わせていくのがポイントです。
「誰から受け取ったファイルをどう開くか」「どこに保存したものは安全か」など、現場でのちょっとしたルール決めが、セキュリティトラブルを防ぎます。
は、すぐにでもできる準備です。
Windows 10のサポート終了は、ExcelやVBAを毎日使っている人にとって、ちょっとドキッとするニュースかもしれません。ですが、実際には「サポート終了=VBAが動かなくなる」というわけではありません。
本当に注意すべきなのは、古い仕組み(ActiveXやIEなど)の使い続けや、新しいセキュリティルールに対応できていないことです。こうした“周辺の変化”こそが、これからのトラブルの種になりやすいポイントなんです。
ただし安心してください。対応といっても、いきなり高度な技術が必要なわけではなく、
こうした「環境を少し見直す」ステップで解決できることがほとんどです。
サポート終了は、VBA資産を守りながら、これからの働き方に合わせて整備する絶好のチャンス。
今できることを一歩ずつ取り組んでいけば、現場で安心してExcelを使い続けることができます。