業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例
私たちEXCEL女子が現場でよく見るのは、「昔つくったマクロが突然動かなくなった」「ボタンが押せなくなった」「ファイルを開いたら警告が出て実行できない」といったトラブルです。
これらはVBAそのものの問題ではなく、OSやOfficeの仕様変更に引きずられて起こるケースがほとんど。
だからこそ、サポート終了をきっかけに「周辺の変化にどれくらい影響を受けそうか」を一度見直しておくことが大事なんです。
更新日:2025.09.17
目次
「Windows 10が2025年にサポート終了って聞いたけど、私たちのVBAは止まっちゃうの?」
そんな声を最近よく耳にします。
ご安心ください、サポートが終わったからといって、翌日からVBAが動かなくなるわけではありません。
ただし、“そのまま放置”はちょっと危険。
セキュリティや周辺の仕組みの変化によって、思わぬ不具合が出てくる可能性は高まります。
今回は、現場でExcelを使う皆さんが知っておきたい「VBAとWindows 10サポート終了の関係」を、わかりやすくお届けします。
業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例
「サポート終了=VBAが止まる」と思ってしまいがちですが、実際に大きな影響が出やすいのはVBAそのものよりも、それを取り巻く『周辺の環境』なんです。
たとえば――
● セキュリティ更新が入らなくなることで、ウイルスやマルウェアのリスクが高まる
● Internet Explorerなどの古い仕組みに依存していると、思わぬエラーや非対応が起きる。
● マクロのセキュリティ仕様の変更によって、今まで開けていたファイルが「ブロックされて動かない!」という状況になる。
つまり「VBAコードはまだ動く」けれど、『周りの土台』が揺らぐことで結果的に使えなくなる可能性がある、というのが本当のリスクなんです。
私たちEXCEL女子が現場でよく見るのは、「昔つくったマクロが突然動かなくなった」「ボタンが押せなくなった」「ファイルを開いたら警告が出て実行できない」といったトラブルです。
これらはVBAそのものの問題ではなく、OSやOfficeの仕様変更に引きずられて起こるケースがほとんど。
だからこそ、サポート終了をきっかけに「周辺の変化にどれくらい影響を受けそうか」を一度見直しておくことが大事なんです。
VBAは動いていても、気づかないうちに“落とし穴”が潜んでいることがあります。
ここでは、特にトラブルになりやすい3つのポイントを整理しました。
どれも簡単に確認できるので、まずはサッと見直してみましょう。
昔からExcelに詳しい人がつくったブックだと、ボタンや入力フォームにActiveXコントロールが使われていることがあります。見た目は「普通のボタン」なのですが、実は裏側で古い仕組みを使っていて、サポート終了や新しいOffice環境ではうまく動かなくなることも…。
VBAのコードの中には、Webページを自動操作したり、ブラウザを立ち上げて処理する仕組みが書かれていることがあります。そのときに使われがちなのが「Internet Explorer(IE)」です。
でもご存じのとおり、IEはすでに使えなくなっていて、今後はますますサポートされません。
CreateObject("InternetExplorer.Application")
といった記述があれば要注意。今のうちにEdge(WebView2)やHTTP通信を使った方法に切り替えておくと安心です。
💡ワンポイント補足
IE依存だけでなく、VBAで Chromeを操作するSeleniumやライブラリ を利用している場合も要注意です。Chromeはバージョン更新や仕様変更が頻繁にあるため、アップデート後に 「急に動かなくなった!」 という事態も起こりえます。
定期的な動作確認やライブラリ更新をセットで意識しておくと安心です。
最近のOfficeはセキュリティが強化されていて、インターネットからダウンロードしたファイルは自動的にマクロがブロックされるようになっています。
「いつものファイルが急に開けなくなった!」というトラブルは、この設定が原因であることも多いです。
対策としては、
✔ 信頼済みの場所を設定する
✔ 必要に応じて電子署名をつける
✔ 配布ルートを整理する
などのルールを決めておくと、現場で慌てずに済みます。
ポイントは大きく2つです。
1.「古い仕組み(ActiveXやIE)」をそのまま使っていないか。
2.「新しいルール(セキュリティ強化)」に対応できているか。
どちらも「VBAのコードを一から書き直す」というより、環境や設定をちょっと見直すだけで解決できるケースが多いんです。
いきなり全部を完璧に対応しようとしなくても大丈夫。
大切なのは“今できることから少しずつ”取り組むことです。
ここでは、現場で無理なく始められる準備のステップを、EXCEL女子流にご紹介します。
いきなり難しいことを考えなくても大丈夫。
最初のステップは、どんなVBAがどこで使われているかを見える化することです。
✔ どの部署で使っている?
✔ 誰がメンテナンスできる?
✔ どんな業務に必須?
この3つをリストにするだけでも、「ここは影響が大きそう」「ここは簡単に置き換えできそう」といった優先度がわかってきます。
棚卸しができたら、いくつかの重要なブックをWindows 11やMicrosoft 365環境で開いて動かしてみるのがおすすめです。「実際に動くかどうか」を早めに確認しておくことで、後から大慌てするのを防げます。
小さな気づきが大きな安心につながりますよ。
もしActiveXやIE依存が見つかったら、「今のうちに直しておこう」が安心です。
フォームコントロールへの切り替えや、Edge(WebView2)を使った方法に変えるなど、少しずつ未来の環境に合わせていくのがポイントです。
「誰から受け取ったファイルをどう開くか」「どこに保存したものは安全か」など、現場でのちょっとしたルール決めが、セキュリティトラブルを防ぎます。
は、すぐにでもできる準備です。
難しい技術を一気に覚えなくても、“見える化 → 試す → 直す →ルール化”という流れで準備すれば大丈夫。
EXCEL女子的には、「一人で抱え込まず、ちょっとずつ周りを巻き込んで取り組む」のが成功のコツです。
Windows 10のサポート終了は、ExcelやVBAを毎日使っている人にとって、ちょっとドキッとするニュースかもしれません。ですが、実際には「サポート終了=VBAが動かなくなる」というわけではありません。
本当に注意すべきなのは、古い仕組み(ActiveXやIEなど)の使い続けや、新しいセキュリティルールに対応できていないことです。こうした“周辺の変化”こそが、これからのトラブルの種になりやすいポイントなんです。
ただし安心してください。対応といっても、いきなり高度な技術が必要なわけではなく、
✔ どこでVBAが使われているか棚卸しする
✔ 新しい環境でちょっと試してみる
✔ 古い仕組みを少しずつ置き換える
✔ セキュリティのルールを整理する
こうした「環境を少し見直す」ステップで解決できることがほとんどです。
サポート終了は、VBA資産を守りながら、これからの働き方に合わせて整備する絶好のチャンス。
今できることを一歩ずつ取り組んでいけば、現場で安心してExcelを使い続けることができます。
「大切なマクロがある日突然動かなくなったらどうしよう…」と心配になる気持ち、とてもよくわかります。でも大切なのは“いま動いているかどうか”よりも、“これからも安心して使い続けられるように準備できているか”なんです。
私たちEXCEL女子は、現場の皆さんの「ちょっと不安」「ここだけ知りたい」に寄り添ってサポートします。困ったときに声をかけていただければ、一緒にチェックリストを作ったり、テスト環境での検証をお手伝いすることも可能です。
「ひとりで抱え込まず、まずは相談」。
これが安心の第一歩です。私たちと一緒に、VBAを未来につなげていきましょう。