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Power Query(パワークエリ)とは?Excelの限界を超える画期的なデータ処理を実現!

作成者: admin_dg|Oct 26, 2023 12:00:00 AM

ビックデータのデータ処理や分析がますます身近になっている現代、初心者でも手軽に使えるツール「Power Query(パワークエリ)」をご存知でしょうか?

定期的に同じような手順でデータ編集や加工をしている方に、おすすめのツールです。

このブログでは、Power Queryとは何か、どのように活用できるのか、そしてExcel(エクセル)との違いについて解説します。さらに、使い方のコツや便利なテクニックもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

Power Query(パワークエリ)とは

Power Queryと聞いて、そもそもどんなツールなのか、ご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずはPower Queryの歴史や、概要についてご紹介致します。

Power Queryの歴史

Power Queryは、Microsoftが開発したデータ処理ツールで、その歴史はExcelやPower BIなどのMicrosoft Office製品に深く関連しています。最初に登場したのは、Excel 2010の拡張機能としてでした。Excel2016 からは「データの取得と変換」として標準機能に組み込まれました。

その後、Power Queryは独自のアプリケーションとして発展し、Microsoft Power BIにも統合されました。この進化により、Power QueryはExcelやPower BIを超えて、データ処理の専門ツールとして広く利用されるようになりました。

機能がリボンに網羅されているので、ローコードで操作できると言われています。(一部M言語が必要)

Queryとは

"Query(クエリ)"とは、データベースや情報システムでデータを取得するための問い合わせや要求を指します。データベースクエリは、データベースから情報を取り出すために使用され、データの絞り込みや変換が可能です。

Power Queryでは、この概念をデータ処理の文脈に応用し、異なるデータソースからデータを取得し、変換・整形し、結合し、最終的なデータセットを作成するための操作を指します。

Power Queryを利用することで、マクロやSQL等のクエリのスキルがなくてもデータ処理作業を効果的に行うことができます。

Power Query(パワークエリ)の基本4ステップ

Power Queryは、データの処理と変換を効率的かつ柔軟に行うためのツールです。基本的な操作は次の4つのステップで構成されています。

接続 (Connect)

Power Queryを使用して、外部データソースに接続します。Excelファイル、データベース、WEBサービス、テキストファイルなど、さまざまなデータソースに対応しています。データを取り込むために必要な接続情報を設定します。

変換 (Transform)

取り込んだデータを整形し、必要な変更やクレンジングを行います。列の追加、削除、フィルタリング、データ型の変更など、多彩なデータ変換操作が可能です。データを整形し分析可能な形に整えることができます。

組合わせ (Combine)

複数のデータソースを結合して、より詳細な情報を生成することができます。データの結合や追加、クエリ間の操作を通じて、複雑なデータの連携を実現します。これにより、複数のデータソースから得た情報を効果的に統合し、データ分析をすることが可能です。

読み込み (Load)

最終的なデータセットを作成し、ExcelPower BIなどのアプリケーションにデータを読み込みます。このステップで、変換されたデータ結果を目的の場所に配置し、分析やレポート作成に利用できるようになります。

Power Query(パワークエリ)の活用例

Power Queryは、さまざまな職種でデータ処理に活用できる強力なツールです。Power Queryの活用例について一部を紹介します。

データの保護

Power Queryを使用すると、元のデータを直接変更せず、Power Query内で整形や結合を行うため、元データを壊す心配がありません。

データクレンジング

Excelで大量のデータを扱っていると、先頭にある「0」が消えたり、株式会社などの表記の揺らぎが発生することはありませんか?Power Queryを活用すると、簡単にデータを整形することが可能です。

データの欠損値やエラーコードの取り扱い

Power Queryを使用すると、欠損値を補完したり、エラーコードを適切に処理することができます。これにより、データ品質を向上させ、分析の信頼性を高めることができます。

不要な列や行の削除

データセットから不要な列や行を簡単に削除できます。これにより、分析対象となるデータを絞り込み、処理を効率化できます。

データ型の変換

Power Queryを使用して、データ型を変換できます。例えば、テキストデータを数値に変換したり、日付データを正確にフォーマットしたりすることができます。

データ結合

様々なデータソースから、データを結合したり、並べ替えたりする作業をしていませんか。
Power Queryを活用すると、商品IDと商品の情報を紐づけたり、POSデータの売上をカテゴリごとに管理したりすることが出来ます。

Excelとの結合

Power Queryを使用して、データベースとExcelのデータを結合できます。例えば、在庫データをデータベースから取得し、販売データをExcelから取得して、売上分析を行うことができます。

WEBデータの取り込み

WEBからデータを取得し、分析に使用できます。たとえば、競合他社の価格情報を収集して市場調査を行う場合、Power Queryを使って簡単にデータを抽出できます。

複数のファイルの統合

大量のテキストファイルやCSVファイルがある場合、これらをPower Queryを用いて一つのデータセットに統合することが可能です。

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Power Query(パワークエリ)Excelの違い

Power QueryとExcelの違いは下記の図の通りです。

項目 Power Query Excel
元データ 変更しない コピーしてから使用
データの更新 ボタン1つで更新 再度データをコピーし、
数式などの修正が必要な可能性がある
処理変更 同じ処理ならソース変更で可能 関数などを組みなおす必要がある
大量データの処理 ビックデータに接続可能 大量データの扱いには制限がある
データソース BigQueryAzureCSVなどさまざまなソースに接続可能 Excelにデータをコピーする必要がある

Excel

Excelでのデータ作業には下記のような特徴があります。
  • 元データをすべてExcelに読み込み、読み込んだデータを元に集計するためデータが重くなる
  • 読み込まなければ集計、分類、抽出、加工作業等を実施することができないため、集計は関数やVBAで実施しなければならない

Power Query

Power Queryでのデータ作業には下記のような特徴があります。
  • 元データに接続をする
  • Power Queryで集計、分類、抽出、加工作業等を実施する
  • 集計作業をローコードで記録することが可能
  • Excelの外のデータを取得し変換してExcelに読み込みが可能

Power Query(パワークエリ)の使い方

ここでは実際にCSVデータをPower QueryでExcelに取り込む方法を解説します。

今回使用するCSVの内容

まず、取り込むデータを確認してみましょう。今回使用するデータはCSVとなっており、ダブルクリックで開くとExcelのアプリケーションを介して開きます。


タブルクリックで開いた場合

Excelのアプリケーションで開いた場合以下の事象が発生します。

  • IDの先頭にある「0」が消える(0落ち)
  • 文字コードが処理できず文字化けする
  • ハイフンでつないだ数字が「シリアル値」となり日付表示になる


 

Power QueryCSVを接続する手順

ではこのCSVファイルをPower Queryで接続し、Excelで開いてみましょう。

手順

(1)Power Queryに取り込みたいデータを用意する
(2)Excelを起動し、新しいブックを作成する
(3)《データ》 タブの《データの取得と変換》グループ の《テキストまたはCSVから》をクリック

(4)該当のファイルを選択し、「インポート」をクリック
(5)プレビュー画面を確認すると、IDが「0落ち」しているため《データの変換》をクリック

(6)Power Queryエディターが開く(Power Queryエディターの詳細については次回以降のブログで紹介します)(7)IDの列を選択し《データ型》の《▼》をクリックし《テキスト》を選択


(8)I列タイプの変更の確認が出てきたら《現在のものを置換》をクリック
(9)ID列に0がついたことを確認し《閉じて読み込む》をクリック



(10)IデータがExcelシートにテーブルとして読み込まれる

まとめ

今回は、Power Queryとは何か、どのように活用できるのか、そしてExcel(エクセル)との違いについて解説いたしました。

ぜひ業務に活用ください。

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