• Power Query(パワークエリ)
  • Excel活用・業務効率化
  • Excel関数・基本操作

【初心者向け】Power Query(パワークエリ)とは?データ整理・結合・自動更新まで徹底解説!

更新日:2025.11.07

【初心者向け】Power Query(パワークエリ)とは?データ整理・結合・自動更新まで徹底解説!

目次

ビックデータのデータ処理や分析がますます身近になっている現代、初心者でも手軽に使えるツール「Power Query(パワークエリ)」をご存知でしょうか?

定期的に同じような手順でデータ編集や加工をしている方に、おすすめのツールです。

このブログでは、Power Queryとは何か、どのように活用できるのか、そしてExcel(エクセル)との違いについて解説します。さらに、使い方のコツや便利なテクニックもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

本多 瑞季(ほんだ みずき)

DX/Office活用トレーナー 本多 瑞季(ほんだ みずき)
現場の業務フローを起点に、Excel・Copilot・Power Automateを“使いこなせる状態”まで伴走するトレーナー。操作説明にとどまらず、部署や役割に合わせた課題設計で、研修翌日から成果を出せるよう設計します。
※DX人財育成サービスの公式サイト

 

 

 

 

 

 

【プロンプト例】これからの必須スキル‼データ整理×生成AI

【プロンプト例】これからの必須スキル『データ整理×生成AI』

本資料では、生成AIを活用したデータ整理の実践方法と役立つプロンプト例を紹介。Excelやスプレッドシートなどの表データを効率的にまとめるコツや、テキストの整形・要約・分類をAIで自動化する手法を解説します。日々の業務効率化からDX推進まで、これからのビジネスパーソンに必須のスキルが身につく一冊です。
ダウンロード

 

Power Query(パワークエリ)とは

Power Queryと聞いて、そもそもどんなツールなのか、ご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
まずはPower Queryの歴史や、概要についてご紹介致します。

Power Queryの歴史

Power Queryは、Microsoftが開発したデータ処理ツールで、その歴史はExcelやPower BIなどのMicrosoft Office製品に深く関連しています。

最初に登場したのは、Excel 2010の拡張機能としてでした。
Excel2016 からは「データの取得と変換」として標準機能に組み込まれました。

Excelの《データ》タブの《データの取得と変換》《クエリと接続》が表示されている

その後、Power Queryは独自のアプリケーションとして発展し、Microsoft Power BIにも統合されました。
この進化により、Power QueryはExcelやPower BIを超えて、データ処理の専門ツールとして広く利用されるようになりました。

機能がリボンに網羅されているので、ローコードで操作できると言われています。(一部M言語が必要)

Query(クエリ)とは

データベースや情報システムでデータを取得するための問い合わせや要求を指します。
データベースクエリは、データベースから情報を取り出すために使用され、データの絞り込みや変換が可能です。

Power Queryでは、この概念をデータ処理の文脈に応用し、異なるデータソースからデータを取得し、変換・整形し、結合し、最終的なデータセットを作成するための操作を指します。

Power Queryを利用することで、マクロやSQL等のクエリのスキルがなくてもデータ処理作業を効果的に行うことができます。

Power Query(パワークエリ)の基本4ステップ

Power Queryは、データの処理と変換を効率的かつ柔軟に行うためのツールです。
基本的な操作は次の4つのステップで構成されています。

接続、変換、組合わせ、読み込みという基本4ステップのイラスト

接続 (Connect)

Power Queryを使用して、外部データソースに接続します。

✔ Excelファイル
✔ データベース
✔ WEBサービス
✔ テキストファイル

など、さまざまなデータソースに対応しています。

データを取り込むために必要な接続情報を設定します。

変換 (Transform)

取り込んだデータを整形し、必要な変更やクレンジングを行います。

✔ 列の追加
✔ 削除
✔ フィルタリング
✔ データ型の変更
など、多彩なデータ変換操作が可能です。

組合わせ (Combine)

複数のデータソースを結合して、より詳細な情報を生成することができます。

✔ データの結合や追加
✔ クエリ間の操作
を通じて、複雑なデータの連携を実現します。

これにより、複数のデータソースから得た情報を効果的に統合し、データ分析をすることが可能です。

読み込み (Load)

最終的なデータセットを作成し、
✔ Excel
✔ 
Power BI
などのアプリケーションにデータを読み込みます。

変換されたデータ結果を目的の場所に配置し、分析やレポート作成に利用できるようになります。

Power Query(パワークエリ)の活用例

Power Queryは、さまざまな職種でデータ処理に活用できる強力なツールです。
Power Queryの活用例について一部を紹介します。

データの保護

Power Queryを使用すると、元のデータを直接変更せず、Power Query内で整形や結合を行うため、元データを壊す心配がありません。

データクレンジング

Excelで大量のデータを扱っていると、先頭にある「0」が消えたり株式会社などの表記の揺らぎが発生することはありませんか?Power Queryを活用すると、簡単にデータを整形することが可能です。

データの欠損値やエラーコードの取り扱い

Power Queryを使用すると、欠損値を補完したり、エラーコードを適切に処理することができます。

これにより、データ品質を向上させ、分析の信頼性を高めることができます。

不要な列や行の削除

データセットから不要な列や行を簡単に削除できます。

これにより、分析対象となるデータを絞り込み、処理を効率化できます。

データ型の変換

Power Queryを使用して、データ型を変換できます。

例)テキストデータを数値に変換したり、日付データを正確にフォーマット

データ結合

様々なデータソースから、データを結合したり、並べ替えたりする作業をしていませんか。
Power Queryを活用すると、商品IDと商品の情報を紐づけたり、POSデータの売上をカテゴリごとに管理したりすることが出来ます。

Excelとの結合

Power Queryを使用して、データベースとExcelのデータを結合できます。

例)在庫データをデータベースから取得し、販売データをExcelから取得して、売上分析を行う

WEBデータの取り込み

WEBからデータを取得し、分析に使用できます。

例)競合他社の価格情報を収集して市場調査を行う場合、Power Queryを使って簡単にデータを抽出

複数のファイルの統合

大量のテキストファイルやCSVファイルがある場合、これらをPower Queryを用いて一つのデータセットに統合することが可能です。

↑ 記事TOP

Power Query(パワークエリ)とExcelの違い

Power QueryとExcelの違いは下記の図の通りです。

excel-powerquery_001

Excel

Excelでのデータ作業には下記のような特徴があります。

Excelでのデータ作業は、元データをExcelに読み込んで作業する必要があることを表した図

  • 元データをすべてExcelに読み込み、読み込んだデータを元に集計するためデータが重くなる
  • 読み込まなければ集計、分類、抽出、加工作業等を実施することができないため、集計は関数やVBAで実施しなければならない

Power Query

Power Queryでのデータ作業には下記のような特徴があります。

PowerQueryでのデータ作業は、PowerQueryで加工が出来ることを表した図

  • 元データに接続をする
  • Power Queryで集計、分類、抽出、加工作業等を実施する
  • 集計作業をローコードで記録することが可能
  • Excelの外のデータを取得し変換してExcelに読み込みが可能

Power Query(パワークエリ)の使い方

ここでは実際に、CSVデータをPower QueryでExcelに取り込む方法を解説します。

今回使用するCSVの内容

まず、取り込むデータを確認してみましょう。
今回使用するデータはCSVとなっており、ダブルクリックで開くとExcelのアプリケーションを介して開きます。

今回使用するCSVの画像

タブルクリックで開いた場合

Excelのアプリケーションで開いた場合以下の事象が発生します。

  • IDの先頭にある「0」が消える(0落ち)
  • 文字コードが処理できず文字化けする
  • ハイフンでつないだ数字が「シリアル値」となり日付表示になる

CSVをダブルクリックで開いた場合にExcelのアプリケーションで起こる事象の例

Power QueryでCSVを接続する手順

ではこのCSVファイルをPower Queryで接続し、Excelで開いてみましょう。

手順

(1)Power Queryに取り込みたいデータを用意する
(2)Excelを起動し、新しいブックを作成する
(3)《データ》 タブの《データの取得と変換》グループ の《テキストまたはCSVから》をクリック

《データ》 タブの《データの取得と変換》グループ の《テキストまたはCSVから》をクリック

(4)該当のファイルを選択し、「インポート」をクリック
(5)プレビュー画面を確認すると、IDが「0落ち」しているため《データの変換》をクリック

PowerQueryのプレビュー画面で、《データの変更》をクリック

(6)Power Queryエディターが開く(Power Queryエディターの詳細については次回以降のブログで紹介します)
(7)IDの列を選択し《データ型》の《▼》をクリックし《テキスト》を選択

《ホーム》タブの《データ型:整数》《テキスト》をクリック


(8)I列タイプの変更の確認が出てきたら《現在のものを置換》をクリック
(9)ID列に0がついたことを確認し《閉じて読み込む》をクリック

《ホーム》タブの《閉じて読み込む》をクリック

(10)IデータがExcelシートにテーブルとして読み込まれる

データがExcelにテーブルとして読み込まれている

まとめ

column_0011

今回は、Power Queryとは何か、どのように活用できるのか、そしてExcel(エクセル)との違いについて解説いたしました。ぜひ業務に活用ください。

当社では、『Microsoft認定トレーナー』資格を持つEXCEL女子による「Excel研修」を提供しております。書籍化するなど注目いただいている研修です。

社員教育に時間を割けない、Excelスキルの底上げをしたいなどお悩みでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

DX推進パートナー【 EXCEL女子 】へご相談ください。
業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例

業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例

Excel業務の効率化や属人化解消に悩んでいませんか?この資料では、VBA(Excelマクロ)を活用して、月30時間以上の工数削減を実現した5社のリアルな事例をご紹介しています。
ダウンロード
VBA/マクロ開発代行サービス

VBA/マクロ開発代行サービス

お客様の業務に最適化されたExcel VBA/マクロを開発・改修・保守いたします。複雑な作業の自動化から、データ分析、レポート作成まで、幅広いニーズに対応します。
ダウンロード
PAGE TOP