Excel VBAを使用したデータの加工や分析を担当

人材ビジネスを行う企業の営業企画部にて、主にExcel VBAを用いて、営業活動の数値管理や業務を改善するために必要とされるデータの加工・分析を行っています。

また、「こんなツールを作ってほしい」というお客様のご要望に合わせ、Excel VBAを使ってツールを作成しています。

「マクロツールの実行に膨大な時間がかかる」ということでした。

　これまでの課題　

2年分のデータ処理にかかる時間を短縮したい

＜詳細＞

月次のデータ更新にはマクロツールを使用しており、このツール自体は、1か月分のデータを更新する上では問題なく利用することができていました。

ただ、半年に1度の頻度で、2年分のデータをまとめて更新する必要が出てくるのですが、2年分のデータを更新してみたところ、完了まで「6時間」という膨大な時間がかかってしまったそうです。

そこで「2年分のデータ処理にかかる時間を短縮したい」というご相談をいただき、短時間でデータ処理ができるようにマクロツールの改修を行うことになりました。

丁寧なVBAコードの解析と計画的なツール実装設計を行いました。

マクロツールの改修にあたり、

• VBAコードの解析
• 時間がかかっている部分の調査
• 処理速度を上げる方法の研究
• 2か月分以上のデータを纏めて処理を実行することも想定したマクロに書き換える

など、出来ることはたくさんあります。

どこに課題があるのかをしっかりと特定した上で、作業をしていくことが効率よくツールを改修する上で大切になるため、仮説を立てた上で改修を進めていきました。

これまで使用していたツールは、1か月分のデータを処理する目的で作られていました。

　仮説　
1か月分のマクロを2年分、つまり24か月分実行することで単純に24倍の時間がかかってしまっている

Excel VBAは、シート上のセルの値を見たり、入れたりすると重くなり、処理スピードも遅くなりがちです。回数が増えればその分重くなり、処理時間がかかってしまいます。

具体的には、下記のステップでツールの改修に取り組みました。

　改修箇所の見極め　

1か月分の処理を実行する上で、どの部分に時間がかかっているのかを見極め、少しでも早くできる部分があるかを明らかにする作業から取り掛かりました。

しかし、いくつか高速化できそうな部分の当たりをつけて解読したものの、ある程度は反映済みだったため、大きく時間の短縮はできませんでした。

　詳細分析　

実行の段階ごとに区切って時間を見ていくなど、細かく解析をしていきました。

解析の結果、メインの動きである、値の更新部分に時間がかかっていたので、複数の月の更新の場合でも毎回処理をしている部分を一度で済ませられないかなど、改修方法を模索していく中で、「連想配列」にたどり着きました。

　学習＆実践　

2年分のデータ処理を実行するまでには時間的な余裕があったため、連想配列の学習から始め、他の簡単なツールの中に取り入れてみるなど少しずつ習得していきました。

最終的に、今回の高速化の課題があるツールで確実に反映できるよう準備を進めていきました。

データ処理の実行時間に6時間かかっていたものが、たったの8分に大幅短縮できました！

　効果　

今回は2年分（24か月分）のデータ処理速度をアップする目的で、ツール改修を行いました。

連想配列を取り入れた成果として、1か月分でも何年分実行しても8分前後の処理時間にツールを改修出来ました。

データ処理速度が向上したことにより、お客様には営業の分析や戦略を立てるなどのコア業務に、より多くの時間を使っていただけるようになりました。

今後、より多くの年数のデータ処理を行う場合にも備えることができてよかったです。

業務効率化の概要

今回のツール改修を経て、処理速度アップの方法を色々と模索し、学習したことで自身のスキルアップにもつながりました。

また、今回ご依頼いただいたツールだけではなく、他のツールにも今回の手法を取り入れ、全体的に作成ツールの質も上げることができました。

過去に作成したツールの運用変更による改修依頼などもいただいておりますので、新規のツールだけでなく過去に作成したツールの改善にも繋げていこうと思っています。

「VBA女子」は、今回の事例のように、営業の数値管理や効率化、営業分析をする際の強い味方になります。

VBAツール作成を外注する場合、要望などのやり取りに時間がかかる、完成後の修正に追加で費用が発生するなど柔軟な対応が難しいことも多いと聞きます。

そんな時に、VBAツール作成を得意とするわたしたちがいれば、自社でツールを作成できるだけでなく、外注する場合も構築までのコミュニケーションや完成後の修正にもスムーズに対応できます。

「業務効率化の方法がわからない」「今使用しているツールを改善していきたい」などにお悩みでしたら、お気軽にお問い合わせください。ヒアリングで課題を特定し、改善点をアドバイスさせていただきます。