現在の業務内容は?
WEB広告のレポート作成を担当しています。
総合広告代理店のレポートチームに所属し、広告配信実績のレポート作成に従事しています。
レポート作成の専門チームとして、日頃から広告プランナーや業務推進担当と連携し、Excelを使って
- 週次レポート
- 月次レポート
の作成を行っております。
様々な案件のレポート作成に携わるため、お客様のレポート作成業務の効率化も重要な業務の一つです。
そのときお客様が抱えていた課題は何でしたか?
レポート作成時の煩雑なデータの統合や集計作業です。
これまでの課題
- 使用するデータが多く1つにまとめるのが大変
- 広告媒体ごとの数値集計に時間がかかりすぎてしまう
といったことにお悩みでした。
レポート作成作業は、週次月次と合わせて月に5回以上とお客様の作業工数も多く、
- 効率化させたいけど中々手がまわらない
- どんな方法で効率化すればいいのかわからない
という状況でした。
課題解決のために何をしましたか?
作業工程を整理し、RPAツールを使用した自動化とExcel自動集計フォーマットの作成を実施しました。
レポート完成までの作業工程を
- データ取得
- データ集計
の2つに分類したうえで、それぞれの作業特徴にあった効率化の手段を検討・決定し、実行していきました。
データ取得
RPAツールの活用をご提案しました。
当初データ取得時は、レポート作成の都度、担当者が広告出稿先のWEBサイトにアクセスし、手動でデータをExcelにダウンロードするという手順を媒体の数だけ行っていました。
データを集めるという業務一つに対して、繰り返し処理や単純作業が多く、手間や時間がかかっていることが課題でした。
このような、処理ルールが明確なデータ収集作業はRPAが得意としている分野です。
作業手順を正確に洗い出したうえで「複数媒体のWEBサイトから配信実績データを取得し、Excelに転記する」というシナリオをRPAで実装することで、実作業はRPAが代行して作業を実施してくれるようになりました。
データ集計
自動集計フォーマットを作成しました。
<これまで>
1,ダウンロードした媒体の数だけExcelファイルを開く
2.レポート作成の都度それぞれのファイル上で関数を組みこみ集計する
3.その後レポート専用のExcelに一つずつデータをコピーして貼り付け、レポートを完成させる
管理ファイルも多く、媒体別に異なる関数を都度組み込む作業は、とても煩雑で労力がかかるものでした。
複数のExcelファイルを行き来するような工程や都度計算式を組み込むような作業をなくすためには、媒体データを一つに集約させ、そのデータをもとに自動集計されるExcelフォーマットが必要でした。
<改善>
1.RPAで取得する各媒体のデータをフォーマットに貼り付ける作業をマクロで自動化
2.各媒体のデータから必要な数値を取り出す計算式を検討し、組みこむ
具体的には、「『●月△日から●月□日まで』の期間で、媒体『A』から『●●キャンペーン』の『△△』という指標を抽出」というように、複雑に条件分岐する広告施策を一つ一つ文言で定義していきます。
それをベースに、SUMIFS関数やINDIRECT関数などを実際に組み合わせることで、データが貼り付けば、自動的に数値が集計されるフォーマットが完成しました。
業務効率化の概要
施策前 |
|
データ取得 | 所要時間 |
媒体のWEBサイトにアクセスし、手動でデータをダウンロード | 15分 |
データ集計 | 所要時間 |
媒体毎に、Excelファイル上で、都度集計 | 30分 |
集計した数値をレポート用のExcelファイルにコピーして貼り付け |
15分 |
施策後 |
|
データ取得 | 所要時間 |
RPAツールを使用し、自動取得 | 5分 |
自動取得したデータを、フォーマットに自動貼り付け | 5分 |
データ集計 | 所要時間 |
フォーマット上で自動集計 | 1分 |
業務効率化の成果は?
「1時間」のレポート作成作業がわずか「10分」になりました!
効果
1.1時間かかっていた作業が10分弱に短縮
2.人の手による事務作業ミスの防止
3.対応案件が増えた
4.レポートのクオリティが上がった
RPA活用とExcel関数を駆使したフォーマット作成により、1時間かかっていた作業が10分弱でできるようになりました。
これが毎月5回発生するため、月に250分以上の時間短縮を図れた計算になります。
効率化によって、担当者の負担が軽減されただけでなく、自動化によって人の手による事務作業ミスの防止にもつながりました。また、業務効率化された事で、チームでのレポート作成のPDCAサイクルが早くなり、対応案件が増えたことも成果です。
さらに、効率化でできた時間を使って、これまでレポート完成後に行っていた検算業務について、目視からピボットテーブルを活用した確認方法への変更も行いました。
人の目で行う作業より、確認がより正確になり、レポートのクオリティを向上させることができています。
今後の施策について教えてください
スキルのブラッシュアップとチームでの情報共有を強化し、レポート作成の質を高めていきます。
お客様の案件に対して、正確なレポートを効率的に作成することが、私のミッションです。
そのためには、日頃からExcelのスキルを常に最新にアップデートさせ、お客様の案件に合わせて、より最適なExcel関数や効率化を提案し実行していく事が重要だと考えています。
現在は、
- 複数のデータと連携し合うような難しい案件
- 関数などの時短テクニックがほとんど活用されていないようなレポート
にも効果的な提案ができるよう、「ExcelVBAベーシック」の取得を目指して勉強中です。
また、業務を進めるうえで、一緒に働くチーム内での「情報共有」も大切にしています。
様々な案件のレポート作成をしていると、作業を重ねるごとに身に付くスキルや知識が増えていきます。
これを自身だけが獲得した情報として終わらせるのではなく、チャットでのコミュニケーションや定期ミーティングで情報を共有し、チーム全体のスキルや知識の底上げをしていくことが、お客様への質のよいアウトプットにつながると考えています。
「EXCEL女子」はどのような企業におすすめですか?
「EXCEL女子」は、レポート作成にかける時間がとれない、レポート作成の効率化の方法がわからないといった企業様におすすめです。レポート作成そのものだけでなく、様々な案件の対応実績があるわたしたちなら、お客様の課題の改善点を特定し、Excel関数・VBA、RPAでの自動化などのスキルを活かして効率化のアドバイスを行うことも可能です。
定型的に発生する事務作業やデータ集計・フォーマット作成方法など、Excelスキルの高い人材に相談したいとお考えでしたら、まずはお気軽にお問い合わせください。