担当業務内容は?
Excel VBAを使用したツール開発
Excel VBAを使用したツール開発を受託案件として請け負い、お客様の抱えている課題やご要望を丁寧にヒアリングした上で要件定義からテスト、納品後のアフターフォローまでを一貫して担当しております。
そのときお客様が抱えていた課題は何でしたか?
「既存のマクロツール」が複雑で自己解決できない
これまでの課題
- 仕様変更の引継ぎがうまくいかず、既存のマクロツールへの対応ができていない
<詳細>
学校現場で、以前から使い続けていたマクロツールに対して、仕様を理解されていた方々が機能追加などの改修を繰り返し行っていました。次第に実装やユーザーインタフェースが複雑化し、わかる人にしか使えない状態になっていたり、頻繁にエラーが発生したりするようになっていました。
そんな中、仕様を把握されている方々が異動や退職で不在となり、仕様を整理したドキュメントなどもなく、後任の方々では自己解決できなくなっていました。
課題解決のために何をしましたか?
1.お客様のご要望、お悩みのヒアリング
2.要件定義
3.設計・開発・テスト
お客様のご要望、お悩みのヒアリング
まず、お客様のご要望やお悩みを1つ1つ丁寧にヒアリングするところから始めました。既存のマクロツールで実現できていたことや今後も使い続ける必要があるもの、新たに機能追加が必要であるものを具体的にヒアリングし、明文化していきました。
このプロセスが非常に重要で、お客様が直面している問題点や改善したい点について、明確に即答いただけるケースは非常に少ないです。ぼんやりとしたイメージを持たれてはいらっしゃいますが、アルゴリズムに落とせるほど具体的には説明いただけないというケースが多いです。
その状態から、ヒアリングやQ&Aを通してお客様の業務フローについて理解を深め、ご要望の内容を認識の齟齬がないレベルまで具体化していきました。
要件定義
次は要件定義です。合意形成が取れた要求定義の内容を基に、具体的にそれらをどう実現、実装するのかをまとめ、お客様と合意形成しました。この中には、ラフな画面設計や実装機能の十分性などの確認も含みます。
設計・開発・テスト
ここまでお客様と合意形成できたら、後は設計・開発・テストのフェーズになります。何を開発するのか、お客様のニーズに沿っているのかが明確化されているので、後は粛々と開発を進めます。
設計・開発
本案件では、既存のマクロツールのコードの詳細解析から行い、既存ツールの仕様を理解し、お客様と緊密に現行踏襲や新機能の実装について調整を重ねながら、より使いやすいツールの設計・実装を行いました。
具体的には、例えば以下のような改善を行いました。
- ボタン配置の統合:
既存ツールではあちこちに配置されていたボタンを1枚の作業シートにまとめ、利用者が直感的に操作できるようにしました。 - 動的な値指定:
コード内に固定化(ハードコーディング)されていた値を、作業シートで利用者が可変値として指定できるように修正し、利用の柔軟性を高めました。 - 運用フォームの作成:
データベースシートの運用で、従来は手動で行われていたメンテナンス作業を効率化するための専用フォームを作成し、データ入力や管理を大幅に効率化しました。 - レポートの自動生成:
レポートシートを生成する際に、罫線や塗りつぶし、フォントサイズなどの細部にわたる設定を従来は手動で行っていましたが、すべてコードで自動化し、誰もが統一感のある見栄えの良い共通フォーマットが生成できるように対応しました。
さらに、検収期間中にはお客様と週1回の定例ミーティングを実施し、ツールを最も頻繁に使用する方々に実際にプロトタイプ版を使っていただきながら、改善点をヒアリングし、迅速に修正を加えました。また、利用者がツールをスムーズに利用できるように、詳細な使用手順書も作成しました。
これらの取り組みを通じて、より使いやすく、効率化を実現した新マクロツールをご提供することができました。
テスト
特に気を付けているのが、テストフェーズです。テスト条件の網羅性の1つとして、テストデータの条件をお客様とも事前に確認し、時にはサンプルデータだけではなく、受け入れテスト前にお客様の実データを実際に使ってテストさせていただくケースがあります。
さらに、開発後も継続的なサポートを提供し、お客様がツールを最大限に活用できるよう支援しています。このような取り組みを通じて、お客様の業務効率化と問題解決に貢献しています。
効果について教えてください
機能の使いやすさに加え、作業の効率や正確性の向上をお客様に実感いただくことができました。
お客様と要件定義までの工程で合意形成し、可視化し、定期的にプロトタイプで機能だけでなく操作性なども確認しながら進めることで、認識ギャップにすぐに気づけて後戻りが少なく済みました。お客様に対しても、ご要望に沿ったツール、機能に仕上がっていっている安心感を与えることができたというのが、最大の効果だと考えています。
具体的には、以下の効果がありました。
効果
- 機能ボタンをすべて作業シートにまとめたため、機能を使いたいときに探す必要がなく、すぐに見つけて使用できるようになった。
- 動的な値指定の機能追加により、ハードコーディングによるコード修正が不要となり、利用者は必要な可変パラメータを作業シートで設定するだけで、柔軟にツールを運用できるようになった。
- 運用フォーマットを使用してデータベースをメンテナンスすることで、誤ってデータを変更してしまうリスクがなくなり、標準化されたフォーマットにより、一貫性のあるデータ管理が可能になり、信頼性が向上した。
- レポートの生成で、罫線や塗りつぶし、フォントサイズなどの細部にわたる設定を含めて自動生成できるようになり、手動での操作が大幅に軽減され、作業が非常に楽になった。
これまで行っていた手動での修正作業がほぼなくなり、作業が大幅に効率化されるだけでなく、作業ミスも大幅に減少することを実感いただきました。それにより、お客様の満足度を高められたと感じています。
今後の施策について教えてください
お客様の期待を超えたソリューションをご提供したい
今回の案件対応では、お客様のニーズ、課題のヒアリングから着手し、その過程でお客様の業務フローの理解や既存ツールの仕様の把握も必要になりましたが、今後も同様のケースは多いと考えています。
スピード感を持った対応ももちろん必要ですが、お客様との合意形成を最優先に、お客様の期待に応えること、期待を超えたソリューションをご提供していけるよう全社一丸となって、常に改善サイクルを回して成長につなげていきたいと考えます。
「VBA女子」はどのような企業におすすめですか?
「VBA女子」は業種、業態を問いません。実績としては、教育機関から商社、不動産、金融、サービス業、情報通信などあらゆる業種のお客様の業務効率化に貢献させていただいております。
「業務効率化の方法がわからない」「今使用しているツールを改善していきたい」などのお悩みを抱えていらっしゃいましたら、できるだけ早期に、まずはご相談だけでもお問い合わせください。
我々の強みは、お客様に寄り添い、お客様にとって最善となるご提案をさせていただいていることです。必ずしもVBAで実現することを優先に対応はしておりません。
お客様のご要望をヒアリングし、具体的に可視化した上で、実現方法に複数の選択肢がある場合には、対応コストや対応期間、メンテナンス面などのメリット、デメリットを事前にご説明し、方針にご納得いただいた上で対応を進めておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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