業界別業務効率化事例
DX推進・業務改善
公開日:2026.07.01
更新日:2026.09.18

目次
プロジェクトが増えるほど、会議調整、議事録作成、進捗管理表の更新、資料作成などの事務作業も増えていきます。
一つひとつは小さな作業でも、関係者やプロジェクト数が増えると、PMやリーダーが事務処理に追われ、本来取り組むべき判断や課題解決に時間を使えなくなることがあります。
プロジェクト管理を効率化するうえで重要なのは、単に「作業を速くする」ことではありません。
PMやリーダーが担うべき判断業務と、他の人でも対応できる事務・定型業務を切り分け、仕組みとして回せる状態を作ることがポイントです。
この記事では、プロジェクト管理で事務作業が増える原因、効率化する順番、会議調整・議事録・進捗管理を仕組み化する方法、PMO補佐や外部人材へ任せる判断基準まで解説します。
プロジェクト管理では、進捗や課題を判断する仕事だけでなく、それを支える多くの事務作業が発生します。
| 領域 | 主な作業 | 負担が増えやすいポイント |
|---|---|---|
| 会議運営 | 主な作業 日程調整、参加者招集、会議URL発行、資料準備 | 負担が増えやすいポイント 関係者が増えるほど調整回数が増える |
| 議事録 | 主な作業 会議内容、決定事項、タスク、期限の記録 | 負担が増えやすいポイント 会議数に比例して作成・共有作業が増える |
| 進捗管理 | 主な作業 WBS、課題管理表、タスク一覧の更新 | 負担が増えやすいポイント 担当者から情報を集める必要がある |
| 資料作成 | 主な作業 週次報告、会議資料、経営報告資料の更新 | 負担が増えやすいポイント 複数データからの転記・集計が発生する |
| コミュニケーション | 主な作業 リマインド、情報共有、問い合わせ対応 | 負担が増えやすいポイント 個別連絡が多いほど工数が見えにくい |
こうした業務はプロジェクトを支えるために必要ですが、すべてをPMやリーダー自身が行う必要があるとは限りません。
プロジェクトには、PM、現場担当者、部門責任者、外部ベンダー、経営層など、多くの関係者が参加します。
人数や会議体が増えるほど、予定確認、招集、日程変更、資料共有などの調整業務も増えていきます。
会議案内、議事録、進捗報告、課題一覧などを毎回ゼロから作っている場合、同じような作業が繰り返し発生します。
フォーマットが担当者ごとに異なると、確認する側の負担も増えます。
Excel、メール、チャット、個人メモなどに情報が分散していると、最新状況を把握するために複数の場所を確認しなければなりません。
また、進捗管理表を更新する人が決まっていない場合、情報が古いまま残ることもあります。
PMやリーダーは本来、プロジェクト全体を見ながら、優先順位の判断、課題解決、リスク対応、関係者との調整などを行う役割です。
しかし事務作業まで抱えると、目の前の処理に時間を奪われ、先を見た判断や改善に使える時間が減ってしまいます。
プロジェクト管理の効率化では、ツールを導入する前に、誰がどの仕事を担当するか整理することが重要です。
| PM・リーダーに残したい仕事 | 切り出しやすい仕事 |
|---|---|
| PM・リーダーに残したい仕事 方針・優先順位の決定 | 切り出しやすい仕事 会議日程の調整 |
| PM・リーダーに残したい仕事 重大な課題・リスクへの対応判断 | 切り出しやすい仕事 会議URL発行・参加者への連絡 |
| PM・リーダーに残したい仕事 ステークホルダーとの重要な調整 | 切り出しやすい仕事 議事録作成・共有 |
| PM・リーダーに残したい仕事 計画変更の意思決定 | 切り出しやすい仕事 WBS・進捗管理表の更新 |
| PM・リーダーに残したい仕事 プロジェクト全体の評価・改善 | 切り出しやすい仕事 データ集計・定例資料作成 |
「PMしかできない仕事」と「PMがやっているだけの仕事」を分けると、効率化すべきポイントが見えやすくなります。
まず、プロジェクト運営で発生している事務作業を書き出します。
特に、毎週・毎月繰り返している業務は改善効果が積み上がりやすいため、優先して確認しましょう。
次に、担当者ごとに異なっている運用を整理します。
たとえば会議運営なら、
を決めておくことで、毎回の確認や調整を減らせます。
繰り返し使う資料は、あらかじめフォーマットを統一します。
テンプレート化すると作成時間を短縮できるだけでなく、担当者が変わっても一定の品質を保ちやすくなります。
ルールとフォーマットを整えたら、手作業で繰り返している部分を確認します。
たとえば、
といった作業は、Excel関数、ピボットテーブル、Power Query、VBAなどで効率化できる場合があります。
ただし、自動化する前に業務フローを整理しておかないと、複雑な処理をそのまま自動化することになります。
「整理 → 標準化 → 自動化」の順番で進めるのがおすすめです。
仕組みを整えても、プロジェクト数そのものが増えている場合は、単純にリソースが不足していることもあります。
その場合、PMO補佐やプロジェクトアシスタントなどの人材へ、事務・運営業務を切り出す方法があります。
特に、
といった場合は、外部人材の活用も選択肢になります。
会議調整は単純な事務作業に見えますが、関係者が多いほど負担が増えます。
まずは、定例化できる会議を固定しましょう。
また、会議体ごとに、
を決めておくと、その都度確認する必要がなくなります。
会議そのものを減らせないかも確認する
進捗共有だけが目的の会議であれば、管理表やチャットで共有できるケースもあります。会議調整を効率化するだけでなく、「その会議は本当に必要か」という視点も持ちましょう。
議事録は、会話をすべて文字にすることが目的ではありません。
最低限、次の項目を統一すると実務で使いやすくなります。
特に、「誰が・何を・いつまでに行うか」を明確にしておくことで、議事録をその後のタスク管理につなげやすくなります。
進捗管理表は、細かく作り込むほどよいとは限りません。
項目が増えすぎると更新の負担が大きくなり、結果として情報が古くなります。
基本項目としては、次のような内容から始めるとよいでしょう。
| 項目 | 目的 |
|---|---|
| タスク名 | 目的何を行うか明確にする |
| 担当者 | 目的責任者を明確にする |
| 期限 | 目的遅延を把握する |
| ステータス | 目的未着手・対応中・完了などを確認する |
| 課題 | 目的進行を妨げている要因を把握する |
| 次のアクション | 目的次に行うことを明確にする |
| 更新日 | 目的情報の鮮度を確認する |
ステータスは「未着手」「対応中」「確認中」「完了」「遅延」など、選択肢を統一すると集計しやすくなります。
プロジェクト管理業務を外部へ切り出す場合は、「事務作業ができるか」だけで判断しないことも大切です。
| 確認したいこと | 理由 |
|---|---|
| Excel・資料作成スキル | 理由 進捗表・集計・レポート作成を任せやすい |
| 複数関係者との調整力 | 理由 会議調整や情報収集を円滑に進める必要がある |
| 業務整理・改善の視点 | 理由 作業を代行するだけでなく、負荷自体を減らせる可能性がある |
| 継続的な支援が可能か | 理由 プロジェクトの状況やルールを理解するまで一定の期間が必要 |
| マニュアル・引き継ぎまで対応できるか | 理由 支援終了後の属人化を防ぎやすい |
特に、Excelやデータ集計を伴うプロジェクトでは、単なる事務代行だけでなく、管理表や作業フローそのものを改善できる人材を選ぶと効率化につながりやすくなります。
EXCEL女子では、大手HR企業のPMOオペレーションチームに常駐し、PMOアドミニストレータとしてプロジェクト運営を支援した事例があります。
新規プロジェクトの立ち上げによってPMOの業務量が増え、案件が増えるたびに会議参加や資料作成など、一人あたりの作業工数も増加していました。
そこでEXCEL女子が、
などを担当。
参加者が50名を超えるキックオフミーティングの調整など、大規模な会議運営も支援しています。
PMOの事務・運営業務を切り出すことで、プロジェクトメンバーが情報収集、進捗判断、先を見た提案など、本来注力したい業務へ時間を使いやすい体制づくりを支援しました。
プロジェクト管理の事務作業は、プロジェクトを進めるために欠かせません。
しかし、会議調整、議事録、進捗管理、資料作成などをPMやリーダーがすべて抱えると、本来の判断業務へ使える時間が減ってしまいます。
まずは業務を棚卸しし、
に分けてみましょう。
「人を増やす」「新しいツールを入れる」より先に、仕事の流れを整理することが効率化の土台になります。
EXCEL女子では、プロジェクト運営に伴う会議調整や議事録、進捗管理、資料作成、Excel集計などの日常業務から、業務整理・自動化・マニュアル整備まで支援しています。