更新日:2024.05.22
目次
営業事務のDX化では、さまざまな業務の自動化・効率化が求められます.
そこで今回は営業事務の業務効率化に取り組む方に向けて、営業事務におけるDXの基礎知識から実践例まで詳しく解説します。
業務ごとに具体的なDX方法を解説しましたので、自社の業務状況や効率化したい内容をイメージしながらご覧ください。
営業事務のDXとは、営業担当者のサポートとして日々求められる膨大なバックオフィス業務を効率化・自動化することです。
営業事務は社内でもルーチンワークが多いため、一度業務プロセスをデジタル化できれば一気に営業部門全体の生産性向上につなげることができます。
まずは営業事務の抱える業務や課題を洗い出し、RPA(業務自動化システム)などのITツールを活用できるポイントを探してみましょう。
営業事務は直接売上に関わる仕事ではありませんが、営業の活動に必要な事務処理や電話対応など業務は多岐にわたります。
例えば、
など事務作業のほか、顧客や他部署からの問い合わせ対応のようなコミュニケーション業務があることが特徴です。
営業事務は業務量が多く、残業過多になったり属人化しやすいという課題があります。
一部のスタッフに負担が集中すれば、業務品質が落ちてミス発生のリスクが高まり、営業の業務に打撃を与えたり顧客満足度の低下につながりかねません。
企業の利益を損なわないためにも、DX化により営業事務の業務負担を軽減し業務標準化を進めることが重要です。
それでは、営業事務のDX化をどのように進めていくか具体的な業務からみていきましょう。
営業事務は、
などプロセスが決まった定型業務を多く担当してます。
そのため、まずは自社の営業事務が担当する定型業務を整理し、デジタルツールで効率化できるものは代替していきましょう。
営業事務で最も多い業務が、
などの文書作成です。
社内でテンプレートに手入力している場合が多いため、専用のフォーマットを作って入力を効率化したり、ITツールを導入して自動化しましょう。
また、電子署名を活用したり社内のペーパーレス化を進めることで、より迅速な回覧・見込み客への共有ができるよう工夫することも有効です。
情報共有や戦略策定のために欠かせない営業日報ですが、Excel管理やフォーマットへの手入力では作成に時間も工数もかかります。
そこで、
などを導入し、日報作成業務を自動化しましょう。
人の手で行うより時短になるうえ、常に最新データをミスなく抽出・共有してくれるため、営業チームのパフォーマンス向上にもつながります。
繰り返し発生するデータ入力などの作業は、
で自動化しましょう。
また、AIツールや専用アプリをつかえば音声の文字起こしや手書き書類の転記も一瞬で完了します。
人の手で行うよりもミスが少なく作業時間を大幅に短縮できるため、より重要度の高いコア業務に注力できるようになるでしょう。
営業事務では、スケジュールや納期などさまざまな管理業務が発生します。
予定などは営業事務だけでなく営業チームと共有する必要もあるため、ツールを使った可視化を進めていくことが大切です。
営業チームは社外の商談に出かけることも多く、全員のスケジュールや案件の進捗を把握するのは一苦労です。
そこでプロジェクト管理ツールを活用し、さまざまな情報を一元管理してみましょう。
すべてのスケジュールや納期を可視化することで、業務の集中を防いだり、進捗確認を行うコミュニケーションコストを削減できるなどさまざまなメリットがあります。
▼おすすめのツール『Backlog』
営業事務は営業チームから引き継ぎ、受注後の受発注作業も引き受けています。
発注処理や在庫確認、売上チェック、顧客の個人情報管理、納品スケジュール相談など、複数社の対応を並行して行うことも少なくありません。
▼おすすめのツール『ZAC』
簡易な管理シートであればExcelで作成できるため、まずはすべての情報を可視化して一元管理し、業務効率化につなげることが大切です。
効率化すべき業務として忘れがちですが、さまざまな営業資料や過去の契約書などは営業事務がファイル管理を行っているケースが大半です。
しかし紙媒体で保存していると場所を取るうえ、探すのも手間がかかります。
社内の書類は思い切ってペーパーレスにし、情報にアセスしやすいようクラウドでのデジタル管理に移行しましょう。
▼おすすめのツール『Confluence(コンフルエンス)』
営業事務は、顧客からの問い合わせ対応などはもちろん、社内の他部署とのスケジュール調整なども担当します。
コミュニケーションでは常に臨機応変な対応が求められるうえ、時間もとられるため負担になりやすい業務です。
社内外のコミュニケーションを円滑にするため、DXを進めていきましょう。
クライアントと言っても、見込み客と既存顧客、取引先など相手によって対応内容は異なるため、効率化は難しいと思われがちです。
もしメールや電話対応に負担を感じている場合、例えばChatworkやSlackなどのチャットツールを活用してみましょう。
また、納期やよくある問い合わせが多いのであれば、自社サイトにFAQや説明書を掲載したり、自動応答をしてくれるチャットボットを導入するのもおすすめです。
インサイドセールスとは内勤型営業とも呼ばれ、非対面で行う営業活動を担当する部署のことです。
営業事務が行っていたメルマガや電話対応など購買意欲育成業務を任せることができ、大幅な業務効率化を行うことができます。
もし新規部署を設立する人的リソースがない場合、メルマガ送信などのナーチャリングを自動化できるMAツール(マーケティング自動化ツール)の導入を検討するのもおすすめです。
社内のDXを進めるにあたり、業務の自動化や効率化のためさまざまなデジタルツール導入が求められます。
しかし、新しいツールの導入は現場に負担をかけるうえ、安くない初期費用も必要です。
いきなりすべての業務をDX化しようとするのではなく、自社にとって何を自動化するのが最も効果的なのか、DX化すべき業務の取捨選択を行うようにしましょう。
営業事務のDX化が成功すれば、大幅な業務効率化が叶うだけでなく、営業の成績向上にもつながります。
もし「何から効率化していいかわからない」「DX化に悩んでいる」という方は、まず身近なツールであるExcelを使った業務効率化を試してみませんか。
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営業部のDX事務サポート