実際に現場で活躍するEXCEL女子が考えたカリキュラムをもとに、学習するExcel研修のご紹介です。
更新日:2024.10.03
目次
Power Queryでは、横持ちのデータを縦持ちに変換し、データをより見やすく、分析しやすい形式にすることができます。
この処理を行うと、支店ごとの売上データなど、特定の項目ごとの合計や平均の集計を行いやすくなります。今回は、横方向に並んでいるデータを縦方向に変換する「ピボット解除」の処理についてご紹介します。
Power Queryは、Microsoftが開発したデータ処理ツールで、データを取り込んだり変換したりするためのマイクロソフトのアドインです。
Power Queryを使用すると、複数のデータソースからデータを統合したり、データの変換や整理を行ったりすることができます。データの取り込みや変換作業を効率化するための機能が豊富に備わっており、データ分析やレポート作成の時間を大幅に短縮することができます。
参考:Power Query(パワークエリ)とは?Excelの限界を超える画期的なデータ処理を実現!
ピボット解除についてご紹介する前に、横持ちデータと縦持ちデータについて、それぞれの特性や使われ方をご説明します。
横持ちデータは、属性が横方向に並んでいるデータ構造です。
行には集計対象となる項目(下表の場合「都道府県」)が入っており、列には年を表す項目がはいっています。
例えば、「神奈川県」の「2020年」の人口を確認するとき、横持ちデータでは「神奈川県」と「2020年」がクロスするセルのデータを読み取ります。
人間が目視で情報を探すときはこちらの方がわかりやすく、特定の条件でデータを確認したい場合に適しています。
また、Excelでのデータ集計やグラフ作成の際も、こちらのデータ構造が適しています。
縦持ちデータは、属性が縦方向に並んでいるデータ構造です。列に配置された項目に対し、1行が1つのデータ(レコード)を表しています。
縦持ちデータでは「神奈川県」と「2020年」に一致する1行からデータを読み取ります。
人間が目視で条件に一致する行を探すのは大変ですが、コンピュータにとっては理解しやすく、データの検索や抽出、加工、集計をするのに適しています。
また、データベースとの互換性も高く、必要なデータを取得しやすいデータ構造です。
※データベースとは「必要な時に必要なデータを検索して取り出せるように、一定の形式で整理して保存しているデータの集まり」です。
以上のことから、縦持ちデータの方がデータベースの基本的な考え方とも合致しており、データの管理や利用、特に大規模なデータ処理や複雑な検索・集計を行う際に有用です。
PowerQueryでは「ピボット解除」の処理をすることで、横持ちデータを縦持ちデータの形に変換することができます。
ピボット解除はPower Queryエディターの「変換」タブ、「列のピボット解除」から実行することができます。
CドライブのPowerQueryフォルダにあるフォルダー「使用データ」にあるブック「ピボット 」を使用し、ピボット解除の操作について解説します。
1.ブック「ピボット 」を開きます。
2.テーブル内をクリックし、[ データ ] タブ - [ データの取得と変換 ] グループの「テーブルまたは範囲から」クリックします。
3.PowerQueryエディターが開きます。
4.「商品名」の列を選択し、[ 変換] タブ [ 任意の列 ] グループの「列のピボット解除」の「▼」をクリックし、「その他の列のピボット解除」をクリックします。
その他の列のピボット解除
現在の3 つ支店の列、および今後増える(かもしれない)、[商品名] 列以外のすべてを解除したいため、[商品名]列を選択して[その他の列のピボット解除]を実行します。9.【G1】セルを選択し、[ クエリ ] タブ - [ 読み込み ] グループ - 「更新」をクリックします。
10.テーブルに鎌倉支店のデータが追加されたことを確認します。今回はピボットの解除を使って、横持ちデータを縦持ちデータにする方法をご紹介してきました。新たにデータが追加された場合も、クエリを修正せずにデータ更新が可能です。業務で活用し効率化していきましょう!
コクーのExcel研修では、Power Queryのテクニックを習得し、データをより効果的に扱う研修も実施しています。
実務経験者が講師のため、現場ですぐに使うことができる実践的なカリキュラムのご提供が可能です。
まずは詳細だけでも聞いてみたい、業務効率化したいけど何をしたらいいのか分からなくて困っている、といった内容など、いつでもお気軽にご相談ください。