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重要な経営戦略としてのフェムテック!成功事例から学ぶメリットと導入方法を解説。

更新日:2024.08.29

重要な経営戦略としてのフェムテック!成功事例から学ぶメリットと導入方法を解説。

目次

フェムテック(Femtech)は、2030年にグローバル市場規模が14兆円を超えるとも予想されている、世界規模のビジネストレンドです。

しかし日本ではまだ新しい言葉だということもあり、フェムテックが企業の成長戦略として大きな可能性を秘めていることに気づいていない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、フェムテックについて知りたい方、健康経営に活用したい方へ向けて、フェムテックの基礎知識からメリット、企業の成功事例までわかりやすく解説します。

フェムテックとは?

フェムテック(Femtech)は

  • Female(女性)
  • Technology(テクノロジー)

を組み合わせた言葉です。

フェムテックでは、テクノロジーによって女性の抱える健康課題を解決することを目的としています。

フェムテックで解決を目指す健康課題

具体的にフェムテックが解決を目指すのは、パーソナルで「相談しにくい」「個人差が大きい」と避けられがちだった女性特有の分野です。これまで、

月経

・生理周期把握

・ピルのオンライン処方

・吸水性生理ショーツの開発

 

妊活・不妊治療

・排卵日予測

・精子のセルフチェックキット

 

妊娠期・産後

オンライン相談サービス

 

更年期

・遠隔での医療相談

・非ホルモン治療薬の開発

 

婦人科系疾患

・自宅でのホルモン検査

・無痛の乳がん診断装置の開発

 

セクシャルウェルネス

デリケートゾーンケア用品

など、女性の健康をサポートし、悩みを解決するための製品が登場しています。

フェムテックが企業で推進される理由

フェムテックの分野はまだ発展途上であり、導入や支援に踏み出せない企業がほとんどでしょう。

しかし一方で、経済産業省の調査によると7割にのぼる女性従業員が、

  • 健康や体に関する十分な支援がない
  • 上司・周囲の理解が足りない

と感じていることも事実です。そのため、職場全体でフェムテックを推進し、健康問題に悩む従業員の健康をサポートすることが求められています。

フェムテックのニーズが高まる理由

次に、フェムテックが日本でニーズが高まっている社会的な背景をみていきましょう。

ヘルスケア技術の進化

フェムテックが注目された理由として、世界的なヘルスケアテクノロジーの進化が根本にあります。

例えば面倒な生理周期の把握も、現在はアプリに登録すれば自動で通知が来るよう設定でき、PMSの予防や体調管理に活かすことが可能です。

  • スマホアプリなどによるデータ分析機能
  • シームレスな医療機関との連携
  • 個人の健康状態にあわせた情報提供

など、フェムテック分野には様々な技術が活かされています。

女性の悩み・ニーズが表面化

ひと昔前まで月経や妊娠・出産など女性特有の悩みは社会的にタブー視され、話題にしづらいものでした。

しかし近年、

  • SNSの普及
  • 女性の政治家・起業家の増加

により、女性特有の健康問題について公の場で議論される機会が増えてきています。

また、SDGsのジェンダー平等の実現や日本政府の健康経営推進もあり、女性が活躍しやすい社会を目指す中で、サポートすべき女性の悩み・ニーズが表面化してきたといえます。

企業がフェムテックを導入するメリット

フェムテックは単なる女性の健康サポート以上に、企業にとってさまざまなメリットがあります。

女性の活躍による生産性向上

女性は

  • PMS
  • 月経
  • 妊娠
  • 出産
  • 更年期障害

など、健康課題と向き合いながら働いています。

実は2024年の経済産業省の調査によると、月経随伴症状だけをみても

  • 欠勤
  • パフォーマンス低下

による労働生産性損失は年間5,700億円にのぼります。

さらに更年期障害や婦人科ガンなどによる離職・休職を含めると、女性特有の健康問題における社会的な経済損失は年間約3.4兆円とも推計されています。

少子高齢化や労働者不足が深刻化するなか、企業の持続的な成長のためにはこういった女性特有の機会損失を解決することが不可欠です。

そのためフェムテックの活用は、企業全体の生産性向上や競争力強化につながる重要な経営戦略となるでしょう。

有能な人材の離職防止

ジェンダー平等が進んでいるとはいえ、現在でも妊娠・出産、子育てなどで多くの女性が離職しています。

企業にとって新たな人材の採用・育成には多大なコストがかかるため、経験豊富な人材の流出はリスクです。

こういった課題解決のため、福利厚生としてフェムテックを導入し女性人材の定着を目指す企業も増えています。

例えば、

  • オンライン診療の導入
  • IoT搭載生理用品ディスペンサーの設置
  • 不妊治療や妊活のサポート

などです。

また、フェムテックの導入は採用面でも「女性が働きやすい職場」としてイメージ向上につながるため、新たな人材確保にもつながるメリットもあるでしょう。

従業員満足度の向上

フェムテックは女性のための施策と思われがちですが、実際には男性を含む組織全体の満足度向上につながることがわかっています。

まず、フェムテックの導入により女性特有の課題に関する知識が社内で正しく共有されることで、

  • 妊娠は病気ではない
  • 生理痛で休むのはおおげさ

など、古い偏見や誤解がなくなり、従業員全体のヘルスリテラシーが向上します。

職場での相互理解が進めば、思いやり支え合う企業風土が育成されるため、男女ともに働きやすい組織を実現することにもつながります。

フェムテック活用の成功事例

では、実際に企業がどのようにフェムテックを導入しているか、その成功事例をみていきましょう。

ロート製薬

ロート製薬は、更年期対策としてエクオール自己検査キットを自社社員に提供しています。

エクオール自己検査キットとは?

エクオール自己検査キットは、体内でエクオールを生成できるかどうかを簡単に確認するための家庭用検査キットです。エクオールは、大豆に含まれるイソフラボンが腸内細菌によって代謝されることで生成される成分で、更年期症状の軽減骨粗鬆症の予防などの健康効果があるとされています。

エクオールを生成できる人と生成できない人がいますが、生成できるかどうかは腸内細菌の種類やバランスに依存しています。この検査キットを使用することで、自分の体内でエクオールを生成できるかどうかを知り、その結果に基づいてサプリメントの摂取や食事内容を調整するなど、健康管理に役立てることができます。

検査の方法は、通常、尿サンプルを採取し、専用の検査機関に送付して結果を受け取るという手順です。結果は通常、数日から一週間程度で返送されます。

女性ホルモンと似た働きをするエクオールの値をチェックすることで、必要な人にはサプリメントの紹介などの個別サポートを行っています。

そのほかにも

  • 2018年から妊活に関する「妊活白書」を公開
  • 女性の健康に関するセミナーの開催
  • フェムケアセミナーの協業

など、多彩な情報配信をおこなっています。

小田急電鉄

小田急電鉄は福利厚生制度として、株式会社ファミワンの提供する「妊活コンシェルジュサービスfamione(ファミワン)」を導入しています。

妊活コンシェルジュサービス「famione(ファミワン)」とは?

妊活コンシェルジュサービス「famione(ファミワン)」は、妊娠を希望する夫婦や個人が、妊活に関する情報やアドバイスを得られるオンラインサービスです。利用者は、専門家チーム(医師、看護師、助産師、栄養士、カウンセラーなど)からのサポートを受けながら、自分に合った妊活方法を見つけ、実行することができます。famioneの特徴は、次のような点があります。

  1. 個別相談
    利用者は匿名で専門家に質問でき、プライバシーを守りながら専門的なアドバイスを受けることができます。利用者の状態に応じた具体的なアドバイスやサポートを受けられます。

  2. LINEでのサポート
    famioneでは、LINEを通じて手軽に相談できる仕組みを提供しています。これにより、忙しい生活の中でも、手軽に妊活に関するアドバイスを受けることができます。

  3. 情報提供
    妊活に関する最新の情報や知識を提供し、利用者が自分自身の体調や状況に合った妊活方法を選べるようにサポートします。

  4. サービスの多様性
    初期相談から、病院選び、治療の進行、心のケアに至るまで、妊活の各段階に対応したサポートを提供しています。

このサービスは、妊活中の不安や疑問に対するサポートを通じて、利用者が安心して妊活を進められるよう支援することを目的としています。

そのほかにも

  • 不妊治療・妊娠などのセミナー開催
  • 産婦人科オンラインの導入
  • 小児科オンラインの導入

などを行って、女性が安心して働ける環境整備をおこなっています。

丸紅

丸紅では入社から退職する日まで幅広く女性社員をサポートする施策を行っており、

  • ルナルナオフィスの導入
  • 専門医による女性の健康問題に関わるセミナー開催
  • 医師によるオンライン診療サービス導入
  • 低用量ピルや漢方薬の処方・服薬指導

などを実施しました。

また、2020年からフェムテックのプロジェクトを発足し、新たなビジネス創出も目指しています。

フェムテックを自社に活かすために

フェムテックは女性の健康支援だけでなく、これからの企業の成長戦略としても欠かせない取り組みです。

  • フェムテックについて知りたい
  • フェムテックを取り入れるアドバイスがほしい
  • 実践している企業に話を聞きたい

とお考えの企業は、ぜひ女性活躍推進企業である当社までお問い合わせください。

当社は、少子高齢化による生産人口減少という社会課題に対して、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)実現の第一ステップとして、女性にフォーカスし、女性が「デジタル」のスキルを身につけ、一人ひとりが育児や介護などライフステージに合わせた「働きかた」や「キャリアパス」の選択肢がもてることを目指し支援しております。

未経験からのデジタル人財を育成してキャリアをサポートするだけでなく、子育て中のファミリーをサポートする『ふぁみさぽ』という社内プロジェクトも発足しています。

そのほか、

  • つわりによる勤務時間変更
  • 産前休暇前倒し制度
  • 小学校3年生までの育児短時間勤務
  • 男性版 育休完全ガイドブックリリース
  • 女性の活躍を応援する「Fem Career(フェムキャリア)」の運営

などの取り組みで、すべての女性のライフスタイルとキャリアの両立を応援しています。フェムテックを通じてすべての社員のウェルビーイングを応援し、企業の付加価値を高めていきましょう。

当社には、女性ならではの視点を活かした各種事務の効率化・DX化サービス「EXCEL女子サービス」があります。

『ITエンジニアのような高度な技術は必要ないものの、普通の事務作業以上のことを望んでいる』

そんな要望にお応えできる人材が、あなたの会社をサポートします。

 

また、「Excel研修」ではVBAを例にしたプログラミング基礎の研修パッケージも提供しております。
Excelデータベースの機能を理解しながら、プログラミングの基礎知識や構造を体系的に習得できます。


DX推進の一環として、これからExcel  VBAやRPAに携わる方の前提知識習得に最適なカリキュラムとなっていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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