
更新日:2025.05.20
目次
こんにちは。今月のコラム担当、EXCEL女子事業部の花房です。
今回のテーマは「ポジションゼロの取り方」について。
実は以前、自社サービスのSEO対策で「検索1位なのに、なぜか問い合わせが増えない…」という状況に直面したことがありました。
原因を調べていく中で気づいたのが、「通常の1位よりも上に出る“ポジションゼロ”」の存在。
ユーザーの目に真っ先に入るこの枠を取れるかどうかが、成果を大きく左右することを痛感しました。
今回は、私たちの実体験も交えながら、「ポジションゼロとは何か」「なぜ重要なのか」、そして「その獲得方法」について、具体的にご紹介していきます。
ポジションゼロ(Position Zero)とは、Googleの検索結果において、通常の検索順位(1位、2位…)よりも上部に表示される特別な枠のことを指します。
正式には「強調スニペット(Featured Snippet)」と呼ばれ、検索ユーザーに対して、もっとも簡潔で正確な回答を提示するための仕組みです。
ポジションゼロには以下のような特徴があります:
Googleが強調スニペットとして抜粋しやすい形式には、以下のようなパターンがあります:
これらの形式で構成されていると、Googleが“最も分かりやすい回答”として判断しやすくなります。
ポジションゼロに表示された情報は、その場で答えが得られるほど要点がまとまっているため、ユーザーが検索結果をクリックせずに満足してしまうケースが増加しています。
このような現象は「ゼロクリック検索(Zero Click Search)」と呼ばれ、検索体験としては便利な一方で、サイトへの流入が減ってしまうリスクもあります。
だからこそ、前述のように:
といった工夫が、ポジションゼロ戦略には欠かせません。
ポジションゼロ(強調スニペット)を獲得すると、単に検索結果の上位に表示されるだけでなく、多方面にわたるマーケティング効果が期待できます。ここでは代表的な3つのメリットをご紹介します。
ポジションゼロに表示されると、一般的な1位表示の2倍近いCTR(クリック率)になることもあります。
これは、検索結果ページで最も目立つ場所に表示され、枠で囲まれているため視認性が高く、ユーザーの注意を集めやすいためです。
特にスマートフォンでは、ポジションゼロがファーストビューを占拠することも多く、他の検索結果が見えない状態になることも。その結果、自然とクリックされる確率が上がるのです。
実際に、「ポジションゼロを獲得した翌日から、アクセスが一気に伸びた」という事例も多数存在します。
ポジションゼロには、ページタイトルやドメイン名が明示的に表示されるため、自然とユーザーの目に触れる機会が増えます。
たとえその場でクリックされなかったとしても、企業名やサービス名を視覚的に印象づける効果があります。
たとえば、「あ、またこの会社の記事だ」「ここの情報ってわかりやすいよね」といった“ブランド刷り込み”が無意識に行われるため、中長期的なリピートや指名検索につながることも。
競合との差別化を図りたい場合や、信頼感の醸成を重視したいBtoBビジネスにおいても、非常に有効な施策です。
最近ではスマートスピーカーやスマホの音声アシスタント(Siri、Googleアシスタントなど)の普及により、音声検索の割合が増加しています。
このとき、音声アシスタントはポジションゼロに表示されているコンテンツをそのまま読み上げるケースが多く、音声検索時代においては「唯一の答え」として認識される可能性が高いのです。
つまり、ポジションゼロを押さえておくことで、テキスト検索だけでなく、音声検索でも有利に立てるということ。今後の検索行動の変化を見据えても、対策しておく価値は非常に高いといえます。
Googleは、検索ユーザーの「知りたいこと」に対するシンプルで的確な回答を好みます。特に、「〇〇とは?」「〜する方法は?」のような疑問形クエリに対しては、冒頭で定義や結論を示すことがポジションゼロ獲得に効果的です。
このように、質問に対する答えを一文で簡潔に提示することで、Googleが「このページはわかりやすい回答をしている」と判断しやすくなります。
さらに、見出し(h2やh3)に「〇〇とは?」「〇〇の定義」などの質問形式を使うと、クローラーが構造を理解しやすくなるため、より効果的です。
Googleは、ユーザーが知りたい「手順」や「ポイント」を、段階的に説明したページを高く評価する傾向があります。特に以下のようなケースでは、箇条書きや番号付きリストが有効です。
たとえば、ポジションゼロを獲得するための方法としては、以下のようにまとめると分かりやすくなります。
Googleはこれらのリスト構造を強調スニペットにしやすく、そのまま「箇条書き表示」されることも珍しくありません。特に「ステップ1〜3」といった順番があるテーマでは、番号リストが有効です。
もう一つ重要なポイントが、構造化データのマークアップです。
Googleにとっては、ページの「内容」だけでなく、「意味」を理解できることが重要です。そこで、Schema.orgなどで定められた構造化データを使って、コンテンツの種類や目的を明示してあげることが推奨されています。
とくに、「ポジションゼロを狙いたいページ」でおすすめなのが、FAQ構造(FAQPage
)とHowTo構造(HowTo
)です。これらをJSON-LD形式で記述しておくと、Googleが正確に情報を認識し、強調スニペットとして表示されやすくなります。
たとえばFAQ形式を導入したページでは、検索結果に質問と回答が直接表示されることもあり、クリック率向上にもつながります。
ここまで、ポジションゼロを獲得するための施策を紹介してきましたが、注意すべき重要な点があります。
それは――
ポジションゼロは「最適」とGoogleが判断した場合にのみ表示されるため、どれだけ丁寧に構造を整えても、必ず表示されるとは限らないということです。
たとえば、以下のようなケースでは表示されないこともあります。
さらに、たとえポジションゼロに表示されたとしても――
クリックされない「ゼロクリック検索」になるリスクも存在します。
たとえば、ユーザーがその場で答えを得てしまい、ページ自体には訪問しないケースです。
これは、「天気」「計算」「定義だけ知りたい」といった**“検索意図が浅い”クエリ**に多く見られます。
だからこそ、ポジションゼロを狙うだけでなく、クリックされる工夫=CTR(クリック率)改善の対策も併せて行うことが重要です。
特に有効なのが以下のようなポイント:
つまり、「スニペットで完結させない設計」を意識することが重要です。
ユーザーが「続きを読みたい」「もっと詳しく知りたい」と思う構成にしておけば、ポジションゼロでも自然にCTRを伸ばすことができます。
かつては一部のSEO上級者だけが意識していた「ポジションゼロ」。
しかし今では、ユーザーの検索行動が激変した現代において、“狙わなければ損”とも言える重要なポジションとなりました。
検索意図に対する明快な回答を提示し、構造化された視認性の高いコンテンツを整えることは、もはやSEO施策の基本。
単なる上位表示ではなく、“真っ先に見られ、選ばれる存在”となるために――ポジションゼロは、すべてのWeb担当者にとっての戦略的ゴールです。
とはいえ、実際の現場では…
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