更新日:2024.05.21
目次
「ムリ」「ムダ」「ムラ」を排除する考え方を前提に、"業務の見える化"と"業務の見直し"を実施すれば、業務効率化に必要な改善策が明確になります。
そのあとは効率化の実現に向けて、改善策を一つひとつ現場レベルで遂行していくことになりますが、業務によってはスキル不足や人員不足などリソースについての課題を抱えているためにスムーズに改善が進まない場合があります。
今回の記事では、限られたリソースで業務効率化の成果を出すために検討したい3つの方法を紹介していきます。
では早速、自社の効率化を実行するにはどの方法が最適なのか見ていきましょう。
まず、1つめは「社員のスキルを駆使する」です。
1つの業務を効率化するためには具体的にどのようなスキルが必要か考えてみましょう。
例えば、"膨大なデータを管理しているExcelファイルの仕様を変更することによって、付随業務の時間の短縮を図る"という効率化だった場合、既に組み込まれているExcelの機能や関数を理解できるスキルはもちろん、さらに時間を短縮させるためのテクニカルスキルも必要になります。
Excelのスキルで言えば、このようなものがあります。
社員にスキルがあれば、すぐに社内で改善を進めることができます。
スキルがなかった場合でも、足りないスキルについては外部の研修を受講するなどして社員のスキルアップを図る取り組みを実施していきましょう。
2つ目が「アウトソーシングを活用する」です。
業務の見直しによって精査した作業のうち、"業務フローが明確で、定型的に発生する業務"が存在しているかを確認するようにしましょう。
例えばこのような業務をアウトソーシングすることができます。
ITに強い業務遂行能力を持つ人財に委託することにより、社内ではコア業務に集中できる環境が整備され、企業の生産性が高まる可能性が増します。
そして最後が「ツールを導入する」です。
課題 | 解決内容 | ツール |
繰り返し業務 | 定型業務の自動化 | 例)RPAツール(マクロマン) |
紙資料が多い | ペーパーレス化 | 例)CloudSign |
コミュニケーション不足 | コミュニケーションの活性化 | 例)Slack、Chatwork |
タスクが煩雑 | タスクを可視化 | 例)Backlog |
請求書の作成送付に手間がかかる | 一連のプロセスを支援 | 例)楽楽明細、BtoBプラットフォーム請求書 |
ツール導入においては使い勝手の良さやサポート体制の充実度はもちろんのこと、ツールを導入した後の運用は誰が何を担当するかまで事前にしっかりと検討しておくようにしましょう。
業務効率化の実現は、一朝一夕でできるものではありません。
3か月後、半年後、1年後に成果を出すためには、どの方法を活用することが自社にとって効果的なのか、中長期的な計画をたて、社内でしっかりと議論しましょう。
それではここからは、在宅勤務をしながら業務効率化を推進する際に担当社員に求められる必須スキルをご紹介していきます。
ニューノーマル時代では、"DX推進"をキーワードに新規でITツールを導入する企業が増加しています。
Excelなども含めたITツールを使用するための知識の有無は企業の効率化に大きな影響を与えます。目的に合わせて情報を活用できるよう、社内の使用ツールなども含め積極的に情報収集したり、研修を受講したりするなどスキルアップするようにしましょう。
オンライン業務が増えれば、それだけ情報セキュリティリスクが高まると言えます。
セキュリティの脅威から情報資産を守るために、IT部門だけでなく全社員が"セキュリティソフトを最新版に更新する""不要なメールを開封しない"などの正しい情報セキュリティの知識を身につけておくことが大切です。
テレワークの普及により、オンラインでの会議やチャット・メール等を使ってテキストでコミュニケーションをとることが当たり前になりました。
端的に物事を伝えたり、報告のタイミングを考慮するなど、オンラインで信頼関係を構築するための工夫をすることが大切です。
また、このような早いサイクルで物事が進む時代では、管理職が判断をする場面や結論を出さなくてはいけない場面に遭遇する機会が増加します。
ここでは、そんなときに意識しておきたい、ハーバード大学の経営学者ロバート・カッツ氏が提唱する「カッツモデル」というビジネスに必要なスキルを3つご紹介します。
まず一つ目は「コンセプチュアルスキル」です。
コンセプチュアルスキルとは、情報や知識を組み合わせ「物事の本質を見極める力」です。業務効率化を実行するにあたり、現場の業務を把握したうえでアクションや問題に対し「目的達成に沿っているのか」を判断することがとても大切です。
業務上トラブルが起きたとしても、本質的な課題をとらえる能力があれば問題を解決に導くことができます。
現場社員が見失いがちな視点を管理職がもっておくことで、部下が迷ったときも目的を提示して進行させることができます。
次が「ヒューマンスキル」です。
ヒューマンスキルとは「他者と円滑な関係を構築・維持する力」です。
業務改善の内容によっては、組織をまたぐ交渉が必要なものもありますし、日頃コミュニケーションのない社員と接触する機会も増えます。良好な対人関係を築くという意味合いだけではなく、リーダーとして「組織に働きかける力」が必要です。
最後が「テクニカルスキル」です。
テクニカルスキルとは「業務を正確にかつスムーズに遂行するためのビジネススキル」のことです。
管理職になれば、自分が直接的に現場の業務をする機会は多くはありませんが、その分部下に何かあった場合にサポートする機会が増えます。OJTなどを通して、経験に基づいた専門スキルを伝授しながら、業務をやりとげるようにしましょう。
管理職のスキルは経験値が必要なスキルですが、担当社員に求められるスキルは意識すれば今からすぐに身につけることが可能なスキルです。
それぞれに求められるスキルを習得・発揮して業務効率化を実行していきましょう。
業務効率化を進めるにあたって、社内のリソースを把握しておくことは非常に重要です。
方法が定まったら、業務効率化を始めるときに設定した目的に向けて、タスク化された一つひとつの作業を、中長期的な計画で地道に実行していきましょう。
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