• 人材育成・リスキリング・研修
  • 業界別業務効率化事例
  • DX推進・業務改善

【担当者必見】ECRS(イクルス)で現場が動く!簡単な業務改善の進め方

更新日:2026.01.26

【担当者必見】ECRS(イクルス)で現場が動く!簡単な業務改善の進め方
7:29
【担当者必見】ECRS(イクルス)で現場が動く!簡単な業務改善の進め方

目次

業務改善の担当者として、せっかく考えた改善案が現場に浸透せず、「何から手をつければいいのかわからない」と悩んでいませんか。

本記事では、そのような課題を解決するため、「ECRS」という強力なフレームワークをご紹介します。
ECRSは、業務の本質を見抜き、無駄をなくすための4つの視点を提供し、業務改善活動を力強く後押しします。

この記事を最後まで読んでいただければ、ECRSの基本から具体的な実践ステップ、そして現場を巻き込むための効果的なコツまでが理解でき、明日からすぐに業務改善に着手できるようになります。

一緒に「改善が進まない」という現状を打破し、現場が自ら動き出す業務改善を実現しましょう。

業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例

業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例

Excel業務の効率化や属人化解消に悩んでいませんか?この資料では、VBA(Excelマクロ)を活用して、月30時間以上の工数削減を実現した5社のリアルな事例をご紹介しています。
ダウンロード

ECRS(イクルス)とは?

ECRSは、業務改善の基本的な考え方であり、

  1. Eliminate(排除)
  2. Combine(結合)
  3. Rearrange(再配置)
  4. Simplify(簡素化)

という4つの英単語の頭文字を取ったフレームワークです。

これらの原則を順番に適用することで、業務プロセスの無駄を体系的に見つけ出し、効率化を進めることができます。ECRSの強みは、単に「やり方を変える」のではなく、「本当に必要なことか」という根源的な問いから改善をスタートさせる点にあります。

各原則は、それぞれ異なるアプローチで業務の最適化を目指します。
「Eliminate(排除)」は、その業務自体が不要ではないかを問い、最も効果の大きい改善へとつながります。

次に「Combine(結合)」で似た業務をまとめ、「Rearrange(再配置)」で作業順序や担当を見直し、最後に「Simplify(簡素化)」で残った業務をより簡単にする、という流れで考えます。
この順番で検討することで、手戻りが少なく、着実な改善が期待できます。

ECRSの考え方は、製造業におけるトヨタ生産方式をはじめ、長年の業務効率化の歴史の中で培われてきたものです。製造現場だけでなく、事務作業、サービス提供、企画業務など、あらゆる分野で応用が可能です。多くの企業で業務改善が行き詰まるのは、漠然と効率化を追求したり、簡素化から着手してしまったりすることが一因です。ECRSの4つの原則は、そのような状況を打開し、具体的な視点を提供してくれる有効なツールとなるでしょう。

↑ 記事TOP

【4原則】ECRS(イクルス)の具体的な進め方と現場での活用例

column_0001

ECRSの基本的な考え方はご理解いただけたでしょうか。

ここからは、ECRSの4つの原則

  1. 「Eliminate(排除)」
  2. 「Combine(結合)」
  3. 「Rearrange(再配置)」
  4. 「Simplify(簡素化)」

を、より具体的に掘り下げていきます。

それぞれの原則について、どのような視点で業務を見つめ直せば良いのか、そして現場でどのように活用できるのかを、具体的な問いかけと活用事例を交えながら詳しく解説します。

ぜひ、ご自身の担当業務に当てはめながら読み進めてみてください。
普段の業務の中に隠れた改善点がきっと見つかるはずです。

E:Eliminate(排除)-「その業務、本当に必要ですか?」

ECRSの最初の原則は「Eliminate(排除)」です。

これは、業務改善において最も劇的な効果を生み出す可能性を秘めています。
なぜなら、そもそも不要な業務をなくしてしまえば、それに費やしていた時間、コスト、リソースが丸ごと削減できるからです。

多くの企業では過去から惰性で続いている業務や、一度も見直されていない承認プロセスなどが存在しがちです

「この作業は本当に必要なのか?」
「この資料は誰のために作っているのか?」
「この承認プロセスは形骸化していないか?」
といった問いかけを通じて、当たり前と思われている業務の必要性を根本から見直すことが重要です。

例えば、毎日作成している日報が形骸化し、誰も読み返していない状況であれば、その日報そのものを廃止することを検討できます。また、複数の部署で同じような情報を二重に入力・チェックしている場合、重複するチェック作業を撤廃することも有効です。

不要な業務をなくすことは、一見すると現場からの抵抗を生みやすいように感じられますが、
「〇〇の業務をなくしたことで、毎月〇時間の無駄が削減され、その分〇〇の業務に集中できるようになりました」といった具体的な効果を示すことで、納得感をもって受け入れられるケースが多くあります。

C:Combine(結合)-「似た作業をまとめられないか?」

次に、ECRSの2番目の原則「Combine(結合)」についてです。
Eliminate(排除)で不要な業務をなくした後も、どうしても残る業務があります。
その中で、複数の似たような作業やプロセスを一つにまとめることで、効率化を図るのが結合のアプローチです。個々の作業時間が短縮されなくても、準備や移動にかかる時間、情報の伝達コストなどを削減できます。

たとえば、
「似たような作業を同時に処理できないか?」
「複数の部署で行われている同じような入力を一本化できないか?」
といった視点で業務を見つめ直してみましょう。

具体的な活用例としては、今まで別々に作成していた複数の報告書フォーマットを一つに統合することが挙げられます。それぞれの報告書で重複する入力項目を減らし、必要な情報が一度で入力できるような共通フォーマットを作成することで、作成者の手間と管理者の確認作業の両方を削減できます。

また、異なるシステムやシートに複数回入力していたデータを、RPA(Robotic Process Automation)などのツールを活用して一括で処理する仕組みを導入することも、結合の一例です。
これにより、入力ミスを減らし、作業時間を大幅に短縮することが可能になります。

↑ 記事TOP

R:Rearrange(再配置)-「手順や担当を入れ替えられないか?」

ECRSの3番目の原則は「Rearrange(再配置)」です。

これは、作業の順序、場所、担当者などを変更することで、業務全体の流れをよりスムーズにし、効率を高めるアプローチを指します。

業務プロセスにおける「ムダな移動」「ムダな待ち時間」などを削減しボトルネックを解消することを目指します。「作業の順番を入れ替えたら、もっと効率が上がるのではないか?」
「この作業は、別の担当者や部署が行った方が専門性を活かせるのではないか?」
「作業場所や物の配置は、本当に最適か?」
といった問いかけが、改善のヒントになります。

製造ライン

作業工程の順序を入れ替えることで、部品の移動距離を短縮し、作業員の負担軽減と生産性向上を実現できます。物流倉庫であれば、出庫頻度の高い商品を入り口近くに再配置することで、ピッキング時間を大幅に短縮することも可能です。

事務作業

専門スキルが必要なデータ分析や資料作成を特定の担当者に集約し、定型的なデータ入力は別の担当者が行うなど、担当者の得意分野や専門性を活かした再配置を行うことで、全体の品質向上と効率化を図ることができます。物理的な配置だけでなく、業務フローや担当の役割を見直す視点が重要です。

S:Simplify(簡素化)-「もっとシンプルにできないか?」

ECRSの最後の原則は「Simplify(簡素化)」です。

これは、

  • Eliminate(排除)
  • Combine(結合)
  • Rearrange(再配置)

を検討した後に、それでも残る複雑な作業を、より単純で簡単なものに変えるアプローチです。
この原則は、業務プロセスをわかりやすく、誰でも対応できるようにすることを目的としています。

「もっと簡単な方法はないか?」
「ツールやシステムを活用して自動化できないか?」
「誰でも同じ品質で作業できるように、マニュアル化やテンプレート化できないか?」
といった問いかけを通じて、業務の複雑さを解消していきます。

具体的な活用例としては、複雑なExcel関数が多用されている集計作業を、マクロやVBAを使って自動化することが挙げられます。これにより、手作業によるミスを減らし、作業時間を大幅に短縮できます。

また、手書きで記入していた伝票や申請書を、Webフォームやデジタルテンプレートに移行し、入力補助機能などを活用することで、入力ミスを防ぎ、処理を迅速化することも簡素化の一例です。
業務をシンプルにすることは、従業員の負担を軽減し、教育コストの削減にもつながります。
最終的には、業務の標準化を促進し、属人化を防ぐ上でも非常に有効な手段となります。

↑ 記事TOP

明日から使える!ECRS実践シートと簡単な5つの導入ステップ

column_0002

ECRSという業務改善の強力なフレームワークの理論を学んで、「なるほど、効果がありそうだな」と感じていただけたのではないでしょうか。
しかし、理論だけでは業務改善は進みません。
実際に「何をどうすればいいのか」という疑問に対して、明日からでも行動に移せる具体的な手順が必要です。

このセクションでは、ECRSの知識を行動に落とし込み、現場で実践するための簡単な5つのステップを、具体的な「実践シート」の例を交えながら解説していきます。
大規模なプロジェクトとして構える必要はありません。
すぐにでも業務改善に着手できるよう、実践的な内容に特化してお伝えします。
理論と実践のギャップを埋め、確実に成果を出すためのロードマップとしてご活用ください。

Step1:まずは担当業務を「見える化」する

ECRSを用いた業務改善を始める上で、最初の一歩となるのが現状の業務を「見える化」することです。

なぜなら、

  • どこに無駄があるのか
  • どの作業が非効率なのか

業務全体が明らかになってはじめて特定できるからです。
多くの場合、日々の業務に忙殺され一つひとつの作業を客観的に見つめ直す機会は少ないのではないでしょうか。

見える化の具体的な方法としては、まず「誰が」「いつ」「何を」「どのように」行っているのかを洗い出すことから始めます。

例えば、

  • 特定の業務における担当者
  • 作業にかかる時間
  • 使用するツールやシステム
  • その作業の目的や成果物

などを細かく書き出していきます。
業務フロー図を作成してみるのも有効です。
あるいは、各作業を付箋に書き出して、時系列に並べてみるのも良いでしょう。

まずは「事実」を正確に把握することが、その後の効果的な改善案を導き出すための基盤となります。

この段階で大切なのは、良し悪しを判断したり、改善策を考えたりしないことです。
あくまで現状をありのままに、客観的にリストアップすることに集中してください。
評価や判断を加えてしまうと、本質的な課題を見落とす可能性があります。

Step2:ECRSの視点で課題を整理する【実践シート例】

Step1で見える化した業務を、今度はECRSの4つの原則に照らし合わせて分析・整理していきます。
ここがECRSフレームワークの真骨頂とも言えるステップです。

洗い出した一つひとつの業務や作業工程に対して、
「これは排除できないか?(Eliminate)」
「複数の作業をまとめられないか?(Combine)」
「手順や担当を入れ替えられないか?(Rearrange)」
「もっとシンプルにできないか?(Simplify)」
と問いかけてみましょう。

この思考プロセスを効率的に進めるために、「ECRS実践シート」を活用することをおすすめします。
実践シートは、例えば以下のようなシンプルな表形式で作成できます。
一番左に「業務内容」、次に「現状の課題」、そして「ECRSの視点での改善案」を記入する欄を設けます。
さらに、ECRSのどの原則に該当するかをチェックする欄や、改善の優先度、期待される効果などを加えると、より整理しやすくなるでしょう。

シートに記入する際は、漠然とした課題ではなく、具体的な作業や問題点を明記することが大切です。

「この報告書作成は無駄が多い」ではなく、「毎月末に〇〇部長に提出している〇〇報告書は、システムから自動出力されるデータとほぼ同じ内容であり、作成に3時間かかっている」といった具体性を持たせることで、ECRSの各原則に沿った改善案が浮かびやすくなります。
このシートを通じて、思考を整理し、具体的な改善の方向性を見出していきましょう。

Step3:効果と実現しやすさで優先順位を決める

Step2でECRSの視点から多くの改善案が出てきたことでしょう。
しかし、すべての改善案を一度に実行することは現実的ではありませんし、かえって現場の混乱を招く可能性もあります。
そこで重要になるのが、どの改善案から着手すべきか、優先順位を決めることです。
効果的な業務改善は、正しい順番で、着実に成果を積み重ねていくことで実現します。

優先順位付けのフレームワークとして、おすすめなのは「効果の大きさ」と「実現しやすさ」の2軸で評価する方法です。
縦軸に「効果の大きさ(コスト削減、時間短縮、品質向上など)」を、
横軸に「実現しやすさ(かかる費用、期間、関係者の協力度、必要なリソースなど)」を設定し、
各改善案をマトリクス上に配置してみましょう。
これにより、客観的にどの案から取り組むべきかが見えてきます。

特に、改善活動を軌道に乗せるためには、「短期間で成果が出て、かつ実行しやすいもの」から始めることが非常に重要です。

このような改善案は、比較的小さな労力で目に見える効果を生み出すため、現場のモチベーションを高め、次の改善活動への弾みをつけることができます。また、小さな成功を積み重ねることで経営層や他部署からの理解や協力を得やすくなるというメリットもあります。

Step4:小さな改善から始めて効果を測定する

優先順位付けが終わったら、いよいよ改善案を実行に移す段階です。
この時、最初から完璧な状態を目指したり、大規模な変革を一気に進めようとしないことが成功の鍵となります。
まずは、最も抵抗が少なく、効果測定がしやすい「小さな改善」から「スモールスタート」で始めることを強くおすすめします。

例えば、
「特定の報告書作成を週に1回から月に1回に変更する」
「会議資料の配布方法を紙からデータ共有に変更する」
など、現場にとって負担が少なく、試しやすく、元に戻しやすい改善から着手します。
そして、重要なのは改善策を実行する「前」と「後」で、その効果を具体的に測定することです。

測定すべき項目としては、

  • 作業にかかる時間(例:〇〇作業に要する時間)
  • コスト(例:印刷代、残業代)
  • ミス発生率
  • 問い合わせ件数

など、具体的な数値を挙げることができます。

改善前後の数値を比較することで、どれだけの効果があったのかを明確に把握し、「〇〇の業務で月間〇〇時間の削減に成功した」といった形で示すことができます。数値で効果を提示することは、経営層や他部署に対して改善の正当性を説明する上で不可欠であり、次のステップへ進むための説得力のある材料となるでしょう。

Step5:成功事例を共有し、改善の輪を広げる

業務改善は一度行ったら終わりではありません。
継続的な活動として組織に定着させていくことが、企業の競争力向上につながります。
そのために不可欠なのが、小さな成功事例を社内で積極的に共有し、改善の輪を広げていくことです。
このステップは、組織全体の改善文化を醸成する上で非常に重要な役割を果たします。

具体的には、
「〇〇部署で〇〇の改善を行い、月間の作業時間を10時間削減できた」
「この改善により、顧客からの問い合わせが20%減少した」
といった具体的な成果を、
✔ 部署内のミーティングや社内報
✔ 朝礼のスピーチ
などで発信するようにしましょう。

成果だけでなく
「どのようなプロセスで改善に至ったのか」
「ECRSのどの原則が役立ったのか」
などを共有することで、他の従業員も「自分たちの業務にも応用できるかもしれない」と考えるきっかけを与えられます。

成功事例の共有は、改善活動に取り組んだ担当者のモチベーションを高めるだけでなく、まだ改善に踏み出せていない従業員への良い刺激となります。

「自分たちもやればできる」という意識が広がり、自律的な改善活動が組織全体に波及していく好循環を生み出します。一人の担当者の取り組みから始まり、会社全体の文化として根付いていくことで、持続的な成長を実現する基盤となるでしょう。

↑ 記事TOP

なぜECRSは効果的なのか?担当者が知るべき4つのメリット

column_0017

ECRSは、単なる業務改善の手法に留まらず、実際に現場で働く人々が「もっと働きやすく、もっと成果を出せる」ようになるための強力なフレームワークです。多くの企業がECRSを採用し、顕著な成果を上げているのには明確な理由があります。このセクションでは、ECRSを導入することで具体的にどのようなメリットが得られるのかを、4つの側面から詳しく解説していきます。これらのメリットを知ることで、ご自身の業務改善へのモチベーションを高められるだけでなく、上司や現場の同僚を説得する際の強力な根拠として活用できるでしょう。

メリット1:コスト削減と時間短縮に直結する

ECRSがもたらす最も直接的で分かりやすいメリットは、コスト削減と時間短縮です。

特に「E:排除」の原則によって、これまで当たり前のように行われてきた不要な業務や無駄な工程がなくなれば、それに費やされていた人件費や関連する経費をダイレクトに削減できます。

例えば、形骸化した承認プロセスや定期報告書の作成など、誰もその情報を見ていない、あるいは他の資料で代替できるような業務を廃止するだけで、その作業にかかっていた時間はもちろん、資料の印刷代や管理コストも削減されます。これは企業にとって、すぐに利益に直結する大きな効果と言えるでしょう。

さらに、「C:結合」「R:再配置」「S:簡素化」の原則を適用することで、一つひとつの作業時間が短縮されます。

これにより、従業員の残業時間が減り、人件費の削減につながるだけでなく、空いた時間をより創造的で付加価値の高い業務、例えば新サービスの企画や顧客とのコミュニケーションなどに再配分できるようになります。これは、単なるコストカット以上の生産性向上をもたらすのです。

メリット2:業務の属人化を防ぎ、標準化できる

特定の担当者しかその業務ができない「属人化」は、多くの企業にとって深刻な課題です。

その担当者が不在になったり退職したりすると、業務が滞るだけでなく、引き継ぎに多大な時間と労力がかかり、最悪の場合は業務そのものが停止してしまうリスクを常に抱えています。
ECRSは、このような業務の属人化を防ぎ、標準化を促進する強力なツールです。

ECRSの「S:簡素化」の原則を通じて業務プロセスを徹底的に見直すことで、複雑だった手順がシンプルになり、誰でも理解しやすいマニュアルの作成が可能になります。また、「C:結合」や「R:再配置」によって業務の流れを最適化することで、特定の個人のスキルに依存しない、組織全体で実行可能な業務プロセスを確立できます。

このように業務が標準化されれば、新人でも比較的短期間で業務を習得できるようになり、担当者の急な欠勤や異動があった場合でも、スムーズに業務を引き継ぎ、安定して運用することが可能になります。結果として、組織全体の対応力が向上し、リスクヘッジにもつながるのです。

メリット3:生産性が向上し、企業の成長につながる

ECRSによる個々の業務効率化は、やがて企業全体の生産性向上へと波及し、持続的な成長の原動力となります。ECRSを通じて無駄が排除され、作業時間が短縮されることで生まれた時間やコストの余裕は、企業にとっての「貴重なリソース」です。

この浮いたリソースを、

  • 例えば新商品の開発
  • 新たな市場開拓のためのマーケティング活動
  • 従業員のスキルアップ

を目的とした研修や資格取得支援といった未来への投資に振り向けることができます。
目の前の定型業務を効率よくこなすだけでなく、より創造的で、企業にとって新たな価値を生み出す活動に従事できるようになるのです。

従業員一人ひとりが、より付加価値の高い業務に集中できるようになれば、組織全体のイノベーションが促進され、企業としての競争力が高まります。

このように、ECRSは単なる「業務改善」に留まらず、企業の成長戦略の重要な一部として機能する可能性を秘めていると言えるでしょう。

メリット4:ミスが減り、業務品質が安定する

複雑な手順や非効率な業務プロセスは、ヒューマンエラーの温床となりがちです。多くのステップがある作業や、担当者によってやり方が異なる作業では、ちょっとした見落としや勘違いから大きなミスにつながるリスクが高まります。

ECRSは、このような業務プロセスに起因するミスを減らし、業務品質を安定させる効果が期待できます。
特に「S:簡素化」の原則を適用することで、複雑だった作業がシンプルになり、迷いや判断の余地が減少します。

例えば、曖昧だったマニュアルを誰でも分かるように具体化したり、手作業だった入力業務をテンプレート化・自動化したりすることで、人的ミスが発生しにくい仕組みを構築できます。

業務品質が安定すれば、一度行った作業の手戻りや修正にかかる時間が大幅に削減されます。
これにより、全体的な作業効率がさらに向上するだけでなく、顧客に提供する製品やサービスの品質も向上し、顧客満足度の向上にもつながるという好循環が生まれます。結果として、企業としての信頼性も高まるでしょう。

↑ 記事TOP

「どうせ無理」を乗り越える!現場を巻き込むための3つのコツ

「良い改善案だと思っているのに、なぜか現場が協力してくれない」そう感じたことはありませんか?
業務改善を進める担当者の方からよく聞かれる悩みの一つに、現場からの抵抗があります。

どんなに優れた計画を立てても、実際に業務を行う現場の理解と協力がなければ、改善は絵に描いた餅で終わってしまいます。このセクションでは、そうした「どうせ無理」という現場の心理を乗り越え、従業員を味方につけて改善活動を成功させるための、具体的なコミュニケーションのコツを3つご紹介します。現場のモチベーションを高め、自ら改善に取り組む文化を育むための心理的なアプローチを一緒に見ていきましょう。

コツ1:一方的な指示ではなく「目的」と「ゴール」を共有する

現場を巻き込むための最初の、そして最も重要なコツは改善の「目的」と「ゴール」を明確に共有することです

「この作業をやめてください」
「この手順に変えてください」
といった一方的な指示だけでは、現場の従業員は
「また新しい仕事を押し付けられた」
「余計な手間が増えた」
と感じ、反発や不満につながりやすくなります。

人は、その行動の意味や自分たちにとってのメリットが見えないと、なかなか動いてくれません。
そうではなく、「なぜこの改善が必要なのか」という本質的な理由を伝えることが大切です。

例えば、
「この無駄な作業をなくすことで、月〇時間の残業を減らせて、皆が早く帰れるようになる」
「このプロセスを改善すれば、ミスの発生が減り、顧客からのクレームも減って、仕事のストレスが軽減される」といった具体的なメリットや、目指すべき未来の姿を丁寧に説明しましょう。

これにより、現場の従業員は改善が自分たちにとって良いことだと理解し、主体的に取り組むモチベーションを持つことができます。

改善の「目的」と「ゴール」を共有することは、単なる情報伝達ではありません。
それは、改善担当者と現場が一体となって同じ方向を目指すための羅針盤となります。

目指す場所が共有できていれば、途中で困難に直面しても、全員で知恵を出し合い、乗り越えるための原動力となるでしょう。

コツ2:現場担当者を「主役」にして改善案を募集する

業務改善を成功させるためには、現場の当事者意識を引き出すことが不可欠です。

改善担当者が一人で考え抜いた「完璧な改善計画」を現場に押し付けるだけでは、結局は「やらされ仕事」になってしまい、定着することは難しいでしょう。なぜなら、日々の業務を最も深く理解し、改善のヒントを一番知っているのは、実際にその業務を行っている現場の担当者だからです。

そこで、
「何か困っていることはありませんか?」
「もっとこうなったら楽になる、ということはありますか?」
と、現場の意見やアイデアを積極的に募るスタンスで臨みましょう。

現場の従業員が日頃から感じている不便や「こうなったら良いのに」という声には、改善の金脈が隠されています。出てきたアイデアに対しては、すぐに「それは無理だ」と否定するのではなく、まずは真摯に耳を傾け、ECRSの視点を使って一緒に「これは排除できないか?」「簡素化できないか?」といった具体的な改善案へと整理していくプロセスを推奨します。

現場の従業員自身が改善案の「主役」となることで、
「自分たちの意見が取り入れられた」
「自分たちの手で業務が良くなった」
という達成感が生まれます。

この成功体験が、次の改善活動への意欲となり、組織全体の改善文化を育む土壌となるのです。
改善担当者は、現場の声を吸い上げ、それをECRSというフレームワークで整理し、実現可能な形にする「ファシリテーター」としての役割を担うことが効果的です。

コツ3:「スモールスタート」で成功体験を積み重ねる

業務改善は、一度に大規模な変革を目指すと、現場の負担感が大きくなりすぎたり、失敗したときのリスクが高まったりして、かえって活動が停滞してしまうことがあります。特に、現場に慣れない改善活動への抵抗感がある場合は、最初の一歩を踏み出すハードルをできるだけ下げることが重要です。

そこで推奨されるのが「スモールスタート」です。
これは、最も抵抗が少なく、短期間で目に見える成果が出やすい小さな改善案から着手し、その成功体験を積み重ねていくアプローチを指します。

例えば、
「形骸化したこの日報を廃止してみる」
「会議資料のこの項目だけを簡略化する」
といった、ごく小さな変更から始めてみましょう。

「〇〇の作業をなくしたら、チーム全体で1日10分時間が浮いた」
「この承認プロセスを簡素化したら、書類の処理スピードが格段に上がった」
といった具体的な小さな成功を、部署内やチーム内で共有し、皆で喜び合うことが大切です。

このような成功体験は、「やればできる」という自信と、「もっと良くできるはず」という次の改善への意欲を生み出します。小さな成功を積み重ねることで、現場の従業員は改善活動に対するポジティブなイメージを持つようになり、徐々に大きな改善にも積極的に取り組む文化が醸成されていくでしょう。

↑ 記事TOP

【事例で学ぶ】ECRSでこんなに変わった!業務改善のビフォーアフター

ECRSというフレームワークの基本的な考え方や具体的な進め方を学んだら、
次に気になるのは
「本当に効果があるのか?」
「うちの会社でも実現できるのか?」
という点ではないでしょうか。

このセクションでは、ECRSを実際に活用してどのような成果が出たのかを、具体的な事例を通してご紹介します。理論や方法論だけではイメージしにくい部分も、ビフォーアフター形式で見ることで、自社での業務改善にどう活かせるか、より具体的に想像できるようになるはずです。

ここでは、製造業における生産性向上事例と、オフィスワークにおける事務部門の工数削減事例という、異なる分野での成功事例を取り上げます。それぞれの事例から、ECRSの原則がどのように適用され、どのような具体的な効果を生み出したのかを詳しく見ていきましょう。これらの事例が、皆さんの業務改善のヒントとなれば幸いです。

製造業の事例:作業動線の見直しで生産性が15%向上

コラム挿絵 (30)

製造現場では、効率的な作業動線が生産性に直結します。
ある工場では、以前は部品や工具の保管場所がバラバラで、作業員は部品を取りに行くたびに作業台から離れ、長い距離を歩き回っていました。
これにより、一つの製品を組み立てるまでに何度も往復移動が発生し、無駄な時間と労力がかかっていたのです。
この状況が、製品の製造リードタイムを長くし、結果的に生産性の低下を招いていました。

そこでECRSの「R:Rearrange(再配置)」の原則を適用し、作業動線の見直しを行いました。具体的には、使用頻度の高い部品や工具を、作業員の利き腕や作業工程の流れに合わせて作業台のすぐ手の届く範囲に配置換えしました。また、作業工程の順序そのものも再検討し、次の工程で必要な部品は前の工程の終了時にすぐに取り出せるよう、物の流れも最適化しました。

これにより、作業員の無駄な歩行距離が大幅に短縮され、部品を探す時間もなくなりました。

この再配置の結果、作業効率が飛躍的に向上し、最終的には製品一つの製造にかかる時間が短縮され、工場全体の生産性が以前と比較して15%も向上しました。

この改善は、作業員の疲労軽減にもつながり、ヒューマンエラーの削減にも貢献しています。物理的な配置を変えるだけで、これほど大きな効果が得られるのは、まさにECRSの力の証と言えるでしょう。

事務部門の事例:複数の報告書を統合し、月20時間の工数削減

コラム挿絵 (31)

事務部門の業務において、多くの企業で課題となりがちなのが、重複した報告書の作成や管理です。

ある企業の事務部門では、営業部、開発部、経理部など複数の部署から、それぞれ異なるフォーマットで週次報告書や月次報告書が提出されていました。内容が似通っているものも多くありましたが、各部署の事情でフォーマットが固定化されており、管理職はそれらの報告書を一つひとつ確認し、集計し直すという非常に手間のかかる作業に多大な時間を費やしていました。このため、報告書をまとめるだけで毎月かなりの残業が発生していました。

この状況に対し、ECRSの「C:Combine(結合)」の原則を適用し、報告書業務の改善に取り組みました。まず、各部署の報告書から共通して必要な項目を洗い出し、それらを網羅できるような「統合報告書フォーマット」を新たに作成しました。そして、各部署にはこの新しいフォーマットで入力するよう依頼し、これまで別々に管理されていたデータを一元的に集約できる仕組みを導入しました。

この報告書統合により、報告書を作成する各部署の担当者は、入力の手間が削減され、管理職は複数の報告書を読み解く必要がなくなり、集計作業も簡素化されました。結果として、部署全体で月間20時間もの工数削減が実現。この削減された時間は、本来注力すべき戦略的な業務や、より付加価値の高い分析作業に充てられるようになり、事務部門の生産性向上に大きく貢献しました。

↑ 記事TOP

まとめ:ECRSを武器に、現場が主役の業務改善を始めよう

コラム挿絵 (12)

これまでお伝えしてきた通り、ECRSは単なる業務改善の手法に留まらず、業務の本質を見つめ直し、現場に眠る知恵を引き出すための強力な武器となります。

ECRSの4つの原則
「Eliminate(排除)」
「Combine(結合)」
「Rearrange(再配置)」
「Simplify(簡素化)」
は、どのような業務においても、必ず改善のヒントを与えてくれるでしょう。

業務改善の担当者として、「何から手をつければ良いか分からない」と悩んでいた方も、このフレームワークがあれば具体的な一歩を踏み出せるはずです。

また、ECRSの実践は、今回ご紹介した5つのステップ「見える化」「課題整理」「優先順位付け」「効果測定」「成功共有」を繰り返すことで、着実に成果につながります。特に、現場を巻き込むための3つのコツ「目的とゴールの共有」「現場担当者を主役に」「スモールスタートで成功体験」は、業務改善を一時的なもので終わらせず、組織全体の文化として定着させる上で欠かせません。現場の協力を得ることで、改善活動は「やらされ仕事」ではなく、「自分たちの業務をより良くしていく活動」へと変わっていくでしょう。

完璧な計画を立ててから始めるよりも、まずは身近な業務で小さな改善から着手してみるのがおすすめです。たった一つの作業をなくすだけでも、その効果は確実に積み重なり、やがて大きな成果へとつながっていきます。ぜひ、ECRSを武器に、現場の皆さんが主役となる業務改善を明日から始めてみてください。あなたの小さな一歩が、会社全体の生産性向上と従業員の働きがい向上に大きく貢献するはずです。

当社には、今抱えていらっしゃる課題をしっかりと把握し、解決のご提案・対応させていただくEXCEL女子によるDX支援サービスがあります。

『ITエンジニアのような高度な技術は必要ないものの、普通の事務作業以上のことを望んでいる』

そんな要望にお応えできる人材が、あなたの会社をサポートしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

DX推進パートナー【 EXCEL女子 】へご相談ください。
業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例

業務自動化 ✖ EXCEL女子の解決事例

Excel業務の効率化や属人化解消に悩んでいませんか?この資料では、VBA(Excelマクロ)を活用して、月30時間以上の工数削減を実現した5社のリアルな事例をご紹介しています。
ダウンロード
VBA/マクロ開発代行サービス

VBA/マクロ開発代行サービス

お客様の業務に最適化されたExcel VBA/マクロを開発・改修・保守いたします。複雑な作業の自動化から、データ分析、レポート作成まで、幅広いニーズに対応します。
資料ダウンロード

 

PAGE TOP