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業務改善のヒント!Excel(エクセル)スキルが高い人に業務が集中する理由

2022.10.27

業務改善のヒント!Excel(エクセル)スキルが高い人に業務が集中する理由

目次

「Excel(エクセル)ができる人ほど残業時間が増加する傾向にある」というデータが発表され、話題になっています。本来であればExcelのスキル向上は労働時間の短縮につながるはずですが、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。

今回は前半でExcelが扱える人に業務が集中する現状やその改善案、後半で社員のスキルアップに欠かせない、覚えておくべきExcel基本操作や関数を紹介します。
業務量の調整に悩むリーダーや、社内スキルの格差を感じている方、Excelについて学びたい方は、ぜひ最後までお読みください。

 

なぜExcel(エクセル)のスキルが高い社員に業務が集中するのか

ある企業が行ったバックオフィス業務とExcelに関する調査で、Excel能力が高ければ高いほど残業時間が増加していることが判明し話題に上がりました。聞き覚えのある方もいるのではないでしょうか。
この調査の中で「Excelが使える人に業務が集中」しているか「知っている関数だけで無理やり業務をこなしている」ため、結果として作業量や労働時間が増す傾向にあると指摘しています。

このような状況を改善するには、社員全体のExcelスキルの底上げや、関数や機能への理解度アップが必要となります。

業務のあらゆる場面でExcel(エクセル)を活用している

日々のあらゆる業務でExcelが利用されています。

例えば売上集計、顧客管理、プロジェクト管理、データ分析、アンケート調査など、Excelがなければ業務が進まないという企業も多いのではないでしょうか。
しかしExcelの関数や機能を知らないまま、手動でデータ入力や、表・グラフの作成、データの集計・管理などを行うと、膨大な時間がかかってしまいます。

業務を効率よくこなしていくためには、Excelの知識やスキルが必要不可欠なのです。

Excel(エクセル)を使いこなせるメリット

Excelの関数や機能を使いこなすメリットは、業務改善がスムーズに進むことです。

例えば集計作業に追われて業務が滞っている場合、社員がSUM関数やオートSUM機能を覚えるだけでも業務効率化や計算ミス削減を実現できます。
そのほかにも少しExcelの機能を知るだけで資料作りの正確性が上がり、視覚的にみやすいグラフを作成することも可能です。

Excel上級者になると、マクロによる単純作業の自動化やピボットテーブルによるデータ分析など、さまざまな業務をスマートにこなすことができるようになります。

業務の偏りを改善するためには

Excelができる人に業務が偏るという課題を改善するには、2種類の方法があります。

業務効率化やDX化に力を入れる

Excelができる社員の業務負担を軽減するためには、会社全体で業務効率化やDX推進が大切です。
まずは業務フローを見直し、単純作業にはITツールを導入して自動化できる業務はシステムに任せてしまいましょう。

高価なツールを導入しなくともExcelのVBAやマクロ機能を使えば、型の決まったレポート作成やメールへの貼付などの複雑な作業も自動化可能です。社員の業務をITシステムと分け合うことで、業務の偏りをなくします。

社員全員のスキルアップ

社員全員でExcelスキルを上げることも重要です。全員の能力が向上すれば業務の一極集中をなくすだけでなく、全体的なスキルアップによって作業の時短にもつながります。

また、Excelの関数や機能を使えば作業工数を大幅に減らすことができるため、社員のストレス軽減やモチベーションアップなども期待できるでしょう。

まずは基本的な操作を習得

社員全員がExcelの基本操作を習得するだけでも、会社の生産性をあげることができます。

表の作成

Excelは表計算ソフトともよばれており、すべての機能は表を作成することから始まります。

例えば商品管理表を作成したい場合、Excelは行(横)のセルに「商品名」「価格」「原価」「販売個数」などの項目を入れ、列(縦)にそれぞれの数値や文字を入力します。

表くらいと思う方もいるかもしれませんが、意外にデータ管理のしやすさを考えて入力している人は少ないのかもしれません。

データの価値が変わる入力ルールに関して、こちらの記事もご覧ください。
データ入力のルール!Excelの入力方法を守るだけでデータの価値が変わる

四則演算

「+(足し算)」「-(引き算)」「*(かけ算)」「/(割り算)」で行う計算式を入力すると自動計算してくれます。
計算式を入力するときは最初に「=(イコール)」の入力を忘れないようにしましょう。

印刷設定

シートを印刷するとき、1枚におさまらない場合は印刷範囲の指定を行いましょう。
1枚におさめたい範囲を選択し、《ページレイアウト》タブ《印刷範囲》を選択、《印刷範囲の設定》をクリックすると印刷範囲が設定されます。

印刷設定

ヘッダーフッター

ヘッダーとフッターはすべてのページに表示・印刷できる領域のことです。
ヘッダーは上部、フッターは下部に作成でき、例えばページ番号やファイル名、会社名やロゴマーク、日付、セミナー名などを入力します。

ショートカットキー

ショートカットキーを使うと作業スピードが上がり、業務効率化が加速します。

Ctrl+C 選択したセルをコピー
Ctrl+V コピーしたセルの内容を任意のセルに貼り付け
Ctrl+X 選択したセルを切り取り
Ctrl+Z 直前の作業を1つ元に戻す
Ctrl+S 上書き保存
Ctrl+F 検索
Ctrl+A アクティブセルを起点にデータをすべて選択

Excelのショートカットキーに関しては、こちらの記事もご覧ください。
時短のためのExcelショートカットキー15選

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基本的な関数

ここでは、よく使う基本的な関数をご紹介します。

SUM関数

指定範囲の合計値を求めます。
《オートSUM》ボタンを使うと関数の入力を省略できます。

SUM関数

AVERAGE関数

指定範囲の平均値を求めます。

TODAY関数

今日の日付を自動表示してくれます。

知っておきたい関数に関して、こちらの記事もご覧ください。
EXCEL女子推薦!これだけは知っておきたいExcel(エクセル)関数10選

Excel(エクセル)の基本を習得したら、関数や機能を使いこなす

Excelの基本操作を習得したら、次は関数や機能の活用にステップアップしましょう。

SUMIF関数・SUMIFS関数

指定条件に合う数値のみ合計してくれます。

=SUMIF(範囲,検索条件,[合計範囲])

  • 範囲:「検索条件」を検索する範囲
  • 検索条件:合計対象のデータをピックアップするための条件
  • 合計範囲:合計したい数値が含まれている範囲
=SUMIFS(合計対象範囲,条件範囲1,条件1,[条件範囲2,条件2],...)
  • 合計対象範囲合計したい数値が含まれている範囲
  • 条件範囲「条件」を検索する範囲
  • 条件合計対象のデータをピックアップするための条件

 

営業部門で得意先別や担当者別で売上合計を求めたり、店舗の商品や曜日ごとの集計を簡単に行ったりでき、スムーズなデータ分析ができるようになります。

SUMF関数、SUMIFS関数に関しては、こちらの記事もご覧ください。
【時短テク】SUMIF関数・SUMIFS関数で条件付きの集計作業を効率UP!

IF関数

条件に一致するかどうかで、回答を分岐させるための関数です。

=IF(論理式,真の場合, [偽の場合])

  • 論理式:条件
  • 真の場合条件の結果が真(TRUE)の場合に返す値
  • 偽の場合:条件の結果が偽(FALSE)の場合に返す値

 
客単価1000円以上の顧客を見分けたい場合や、90点以上が合格のテストで「合格」「不合格」を自動入力したい場合などに活用します。

COUNTIF関数・COUNTIFS関数

条件に合うセルの個数の数をカウントする関数です。

=COUNTIF(範囲,検索条件)

=COUNTIFS(範囲1,検索条件1,[範囲2,検索条件2], ...)

  • 範囲:セルを数えたい範囲
  • 検索条件:「範囲」の中からセルを検索する条件

 
会員名簿やアンケートから性別や住所など、属性ごとの人数を集計するのに役立ちます。 

COUNTIF関数に関しては、こちらの記事もご覧ください。
知っておきたい!COUNTIF関数を活用した効率的なデータ分析

VLOOKUP関数

IDや商品番号などからデータを検索する関数です。

=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,[検索方法])

  • 検索値:データ一覧表の中から探したい値
  • 範囲:データ一覧表の範囲
  • 列番号:データ一覧表の範囲の中で、情報を取り出したい(左から数えた)列番号
  • 検索方法:完全一致(FALSEまたは0)・近似値(TRUEまたは1)の指定

 
部分的な情報からデータを検索できるので、見積書や領収書などの帳票作成、商品名や単価の転記などのミスしやすい作業が簡単にできるようになります。
なお関数の検索方法は「TRUE」であれば近似値を含めて検索、「FALSE」は完全一致の場合のみ結果を表示します。

VLOOKUP関数に関しては、こちらの記事もご覧ください。
【効率UP!】VLOOKUP関数活用でデータ入力をスムーズに!

ピボットテーブル

分析したい項目を選択するだけで、すばやくデータ集計や抽出を行い、グラフなどを自動生成してくれる機能です。売上の変動分析では、時系列や用途別に販売個数の傾向を調べ、さらに顧客別に内訳を出すこともできます。

データを可視化して分析でき、分析しながらの項目変更も簡単なので、Excelのグラフ機能よりも効率的にデータを活用可能です。

ピボットテーブルに関しては、こちらの記事もご覧ください。
上司も大満足!ピボットテーブルを活用したデータ集計で、一歩差がつく表作成を

入力規則

セルに入力可能なデータを制限でき、「▼」を押すとプルダウンを表示できるようになります。《データ》タブの《データの入力規則》から、セルの範囲やデータの範囲を設定します。

入力規制

この入力規則を活用すると、フォーマットの作成時に効率よく入力できたり、誤入力やミスを防いだりすることが可能です。

入力規則に関しては、こちらの記事もご覧ください。
【初級】入力規則機能を利用してドロップダウンリストから入力できるようにすれば、ミスを予防出来て業務も効率化!

社員のExcel(エクセル)スキルアップでDX推進と業務効率化

社内のExcelスキルに偏りがあると、業務がExcelのできる社員に集中してしまいがちです。このような状況を放置してしまうと、社内のDXや業務改善などをスムーズに進めることはできません。
まずは社員全員でよく使うExcelスキルを底上げすることから、業務効率化に取り組んではいかがでしょうか。

当社の「EXCEL女子」は、Excelの関数やマクロを駆使して業務改善をおこなうスペシャリスト集団です。実際に現場で活躍するEXCEL女子が考えたカリキュラムの「Excel研修」では、新入社員から上級者までレベルや実務内容に合わせて学習内容をカスタマイズできます。
社員のExcelスキルの差にお悩みの方、業務改善を行いたい方はぜひお気軽にご相談ください。

 

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